見出し画像

フリーランスに屋号っているのいらないのどうなの問題

結論から言えば「目的によるのでは…?」という身もふたもない話になるのですが、私自信この問題で何度もネットの海をさまよったので、とりあえず私の場合はというところで記録を残しておきます。


現在、個人事業でフリーランスクリエイターをやっている私には
 『百漫画』
という屋号があります。

開業届を出した当時、私は人様の看板をお借りしていたため(『〇〇漫画事務所××支所』みたいな感じ)特に深く考えることもなく屋号付きでのスタートでした。
その看板を降ろし完全独立したときに、初めて屋号の必要性について考えたのですが、私がたどり着いた答えは

「いらない。必要性を感じない。」

そもそもお客さんにとって、名前が2つ提示されるのってややこしいですよね。
どっちで呼べばいいのみたいな。
覚えるのも面倒でしょうし。
その手間をお客さんに取らせてまで屋号をつける意味というのが見出せなかったのです。

それと私の場合は名前が「百万」でインパクトがあるため、無駄に2つ名乗ってそこをぼんやりさせたくないというのもありました。

それで数年は屋号なしで活動していたわけですが、ではなぜ途中から屋号を使い出したのか。
理由は2つあります。

1)メインのお客さんを法人にシフトしたから

屋号なんて勝手に名乗って、せいぜい確定申告時に屋号欄に書いておくだけのものですから、屋号がある=信頼できる証なんてことは全くないです。
会社化するわけでもなんでもありません。
けれど屋号をきちんと活用することで、「信頼感」の演出はできるのかなと。

私は約2年前にサイトをリニューアルした際、toBをメインのお客さんにすべく自分の活動を全面的に見直したのですが、その時にきちんと屋号とロゴを決めたことで締めるところを絞められたと思います。

サイトURLもメアドのドメインも「hyakumanga.com」、FacebookやTwitterのアカウントも「hyakumanga」です。
サイトや営業用の小冊子、名刺などのツールにも屋号とロゴを入れることで統一感を出しました。

「ブレない」「安定している」ということは、クリエイティブの腕以上に法人クライアントに求められることです。
つまり対法人という意味で屋号をつけるのは、その方がなんか会社っぽいという安直な理由ではなく、屋号を軸にブランディングを統一することで安心感を感じていただくためと私なりに考えています。

2)クリエイティブにチーム制を導入したから

そのときのリニューアルで、私は働き方も見直しをしました。
それまでは完全に一人親方だったのですが、案件に応じてチームで仕事をすることにしたのです。
あくまで私が責任監修することが全ての仕事の条件ですが、その上で他の人の技術が必要ならどんどん手伝ってもらうことにしました。

そのときにチーム名があった方が、一体感があってよいと思ったのです。
「私がAさんに外注した」のではなく、「私(チームリーダー)とAさんが百漫画チームとして制作した」という形にしたかった。

それにその方が、Aさんが自分の実績として使うのにも言いやすいかなって。
「フリーランスの百万さんをちょっと手伝った」より、「百漫画の制作スタッフとして案件を合同制作した」の方が良くないですか?


そんなわけで今、私は『百漫画』代表で、漫画家の『百万友輝』です。
けれどいつもそれを並列で名乗ってるわけでもありません。
口頭だと「漫画家の百万です」とだけ言うことが多いですね。

逆に私のことを「百漫画さん」と屋号で呼ぶお客さんもいます。
これも狙ってつけたのですが、要はどっちかで呼んでもらえればいいんです。
「百万さん」も「百漫画さん」も大して変わりゃしません。


「フリーランスに屋号がいるかどうか」だけでは、それはお空に浮いた問題です。
「〇〇したいなら、屋号はいるかどうか」「屋号があったら〇〇できるかどうか」という目的を考えることで、この問題を着地させることができると思います。

屋号って独立時に悩むことが多いと思うのですが、そういう意味ではまだ何も始まってない状態であり、一番その必要性を判別できないタイミングで難しいですよね。
でも屋号問題はフリーランスとしてどうあるかという問題でもあるので、自分の頭で考えなくてはなりません。
ちょっと大変ですが、なんとなくで決めずにしっかり向き合ったほうがいいんじゃないかなと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?