LoL観戦のはじめの一歩

最近の趣味といえばもっぱらLoL(リーグ・オブ・レジェンド - League of Legends)のプレイと観戦なのだけど、実をいうと自分でプレイをするよりも観戦をしている方が好きである。プロのうまい立ち回りをみるのも好きだし、低ランク帯で遊んでいる普通のプレイヤーのゲームを見るのも好きだ。

そうしたLoLのゲーム観戦を最大限楽しむために自分自身もゲームをプレイしているという側面が大きい。様々なゲームの大会をみてきたが、いっちゃんみていて楽しいのがLoLのプロシーンだ。最初のBAN/PICK(両チームはお互いに5体のチャンピオンをBAN(使用不可)に指定でき、その後順番に1体ずつピックしていくのだが、あらゆるチャンピオンにはカウンター(苦手な相手)がいて、何を先出しするのか、カウンターを当てられた時にどうするのか、といった複雑な戦略がこの時点で求められる。)からして毎回盛り上がるし、意外なピック、誰も使ってこなかったチャンピオンがピックされるとうおおおおこれは実は強いのか、意外な用いられ方をするのか!? と驚きがある。

なのでLoLの、特にプロシーンの観戦を広く世の中にたいしておもしろいですよ、と伝えたい気がするのだが、しかしこれがなかなかにハードルの高い事業である。Apexのようなバトロワ系やFPS系のゲームならだいたいルールは同じなのでまあ見ていればまったくプレイしていなくても何をやっているのか、何が凄いのかはわかりやすい。だが、LoLの場合はそもそものルールが複雑だし、160体存在するプレイヤーが操作するチャンピオンがどのようなスキルを持っているのか、個々の構成がどのような強みと弱みを持っていて、集団戦でどのチャンピオンがキーを握っているのかをある程度理解していないと何が起こっているのか何ひとつとして理解できないだろう。

それでは、LoLの観戦にあたって、そうしたチャンピオンの特性やルールをあらかじめ文章や動画などで学んでおけば楽しめるかといえばそうそう簡単な話ではない。もちろん完璧に覚えられれば楽しめるようにもなるだろうが、そもそも何もわからない状態でそれだけの膨大な知識をインプットするだけの熱量が普通の人には存在しないだろう。

僕がLoLに初めて触れたのは昨年の夏ぐらいだったと思うが、それ以前の僕のLoLの知識といえば「なんか10年以上前からある化石みたいなゲームで、未だに遊んでいる人がいるらしい」みたいな古代の失われた文明が実はまだ生き残ってるらしいぞ……ぐらいの認識でありそんな状態で「LoLの観戦がおもしろくて〜! これこれこういうゲームなんだけど160体ぐらいいるチャンピオンのスキルと複雑なゲームルールとかを全部覚えて観戦楽しもうよ!」と言われても「いや絶対ムリやわ……」となるしかない。

LoLをプレイすればいい

結局、LoLの観戦を一番効率よく楽しむために必要なのは、「LoLをプレイすること」である。もちろんWikiなどの知識だけでLoLの観戦を楽しんでいる人も大勢いるのは間違いないが、プレイできるならできるにこしたことはない。LoLをプレイすることでゲームのルールも理解できるし、チャンピオンのスキルも知識ではなく身体で理解できる。それが観戦をより楽しくする。

しかしLoLをプレイするハードルは高い。スペックはそう必要としないとはいえそもそもパソコンのゲームであるし、操作は異様に難しい。操作性にねをあげてやめてしまう人も多いだろう。さらには一般的なゲーム形式であるサモリフは一試合が30分かかることがザラで、長ければ40分50分もかかり、さらにはそれだけの時間がかかるゲーム&自分が敵にキルされることで敵に金が入ってどんどん有利になっていくというシステムの都合上、下手くそな味方への憎悪のボルテージの上がり方がすごい。それによって暴言を吐いてくる人間が非常に多いなど悪夢ようなハードルが揃っている。

未プレイ者はワイルドリフトからやるのもいい

個人的なおすすめは、LoLのスマホ版の「ワイルドリフト」から始めることだ。このスマホ版、盛り上がっているのか盛り上がっていないのかわからないのだが(スマホ版でも世界大会があって日本も出てたりするんだけど、1000人もみてない。だがマッチは速いしプレイ人口自体は多そう)、LoLのルールを簡略化し、プレイ時間も15〜20分ほどに短縮され、操作もスマホなどでお手軽である。チャンピオンは数こそ少ないもののLoLと同じ人達が揃っていて、スキルが一部異なることもあるが、おおむね内容は同一である。

つまり、スマホでぽちぽちやっていれば、LoLの基本的なルールとチャンピオンのスキル、ゲームの全体の流れをお手軽に(ゲームとしてもかなりよく出来ている)体験することができる。僕自身が昨年のLoLの世界大会の時はほとんどワイルドリフトしかやっていない浅瀬の人間だったのだけど、それでも十分に楽しむことができた。その時はじめて「なんてLoLのプロシーンっておもしろいんだ!!!!」と感激して、ワイルドリフトに存在しないチャンピオンのスキルをWikiで調べながら試合を観戦し、世界大会終了後にはワイルドリフトを捨てLoLに注力するようになったのだ。

未プレイ者は『ARCANE』から入るのもいい

スマホでできるとはいえそれもちょっとやるの面倒くさい、という人には『Arcane』から入るルートもおすすめしたい。これはLoLの世界を舞台にしたアニメーションで、上層と下層の対立、『フランケンシュタイン』から何度も語られてきた科学の進歩とそのリスクというテーマを通して、ヴァイというジンクスという二人の仲の良かった姉妹がなし崩し的に敵対的な立場に移行し、お互いを愛し合いながらも争い合う様子が描き出されていく。

LoLをプレイ済みかどうかにかかわらずシンプルにストーリー、またアニメーションとしておもしろい作品なので、これをみて、興味が湧いてきたらLoL、あるいはワイルドリフト──というコンボにつなげても良い。

もっとLoL観戦の具体的なtips(たとえばそもそもの基本ルールであったり、ゲーム中にゲームの流れを変えるポイントはどこなのか、実際に交戦してはいないが、視界をとるためにどのような攻防が行われているのかなど)について解説したい気持ちもあるのだが、まあとりあえずええやろ

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