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【第9話】行く当てのない絶望

※連載モノなので、マガジンからお読み頂くと、順番にお読み頂けます。

誰も助けてくれない

 私は行く場所に困り、最寄りの警察署に相談に行きました。 応対した警察署員からは、

 「あなたのことはお母さんから以前相談を受けています。未成年なのに年上の女性と同棲をして、家に帰らない不良だから、補導する機会があれば家に帰るようにキツく指導してほしいと言われている。」

 と言われ、今すぐ家に帰りなさいと言われました。 家に帰っても、母親が包丁を振り回して怖くて帰れないと言うと、

 「お母さんが包丁を振り回して君がケガをしたことがあるのかい?そもそも君は男なんだから、お母さんより力が強いじゃないか。お母さんが包丁を振り回したら止めることができるんじゃないのか?お母さんを傷つけるようなことをしたのは君じゃないか。」と。

  「警察は、家でお母さんが包丁を振り回したくらいでは動けないんだよね。事件が起きてからじゃないと動けないんだよ。」と。

 (そういう時代だったんでしょうね。)

 何を言っても、私が不良の家出少年という扱い。 また、母親が警察にまで話をしているという恐怖感と絶望感。

 私は絶望感に苛まれ、夜の街を彷徨いました。

追い詰められていく心


 母親が手を回しているのではないかという恐怖心で、友人の家を頼ることもできなくなってしまいました。

 公衆電話からYさんに連絡をしましたが、

 「数日前、あなたのお母さんから相談をされたという警察と市役所の人から連絡があった。淫行条例がどうのって言われていて、助けてあげたいけど、私は助けることはできない。」と。

 だからなんとか家に帰るようにと。

 それで、家に帰ってみましたが、母親から玄関越しに、「顔を見ると本当に殺してしまいそうだから会えない」

 と言われ、玄関を開けて貰えない。

 高校生ですから、大したお金も持っていません。 一応バイトで貯めた15万円があったので、それを下ろそうと銀行に行きましたが、

 なんと全額引き出されていました。

 通帳と印鑑は母親が管理していたからです。

 夜は色々なところで寝ました。

 夏だったので、まだなんとかなりました。

 風呂代わりに、自分が卒業した中学のグランドの屋外トイレで夜中に水浴びをしました。(石鹸もあるし)

 人のあまりいない公園のベンチで寝る
 →蚊が多くて辛かった

 夜中に自分の通っていた高校の教室に忍び込んで寝る
 →守衛さんが定期的に見回りに来てドキドキ

 防波堤の陰で寝る
 →海が近い町で、防波堤の海側に足場があって、そこは人目につかなくて良い寝床でした

 食事は、得意技のパンのミミ
 →ここで「パンの耳」云々の伏線回収しておきます(苦笑)

唯一の救い


 責任を感じたYさんが、Yさんのお父さんに私のことを相談してくれ、週末だけYさんのお父さんが車で片道2時間くらいかけて私を拾いにきて、道の駅で夕飯をご馳走になり、車中泊させてくれました。

 食い繋げるように、僅かながらのお金も持たせてくれました。

 当時60代くらいだったYさんのお父さん。

 「娘のせいでこんなことになり、申し訳ない。」と詫びるYさんのお父さんの顔は、生涯忘れることはないでしょう。

そんな生活が2ヵ月程続きました。


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ホームレス高校生→ブラック企業の跡取り婿→創業者一族の理不尽に反発して独立 苦労続きの人生をノンフィクションで綴り、あなたの励ましになりたい 過去を振り返りながら、人の優しさを思い出しています 人が輝く資本主義を体現する、力のある経営者を目指します 座右の銘は「不撓不屈」

コメント2件

ついに…
Yさんのお父様は立派な方ですね。
Yさんのお父様のおかげで、Yさんを恨み続けずに済んだと思います。
きっと、親として切ない思いをいっぱいされたと思います。

今も御健在かどうか知る術はありませんが、自分が立派に生きることが恩返しだと心得ています。
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