マーケティング:SNS運用編

はじめに

こんにちは、SNS担当の中島と申します。

「D2Cをやるならインスタの攻略は必須だから頑張らないと…!」

という感じでインスタの担当に任命されましたが、当時の僕は全くと言っていいほどインスタを使っていなかったので「どうすればアカウントが伸びるのか?」という点において絶望するくらい無知でした。

そんな中でフォロワーを6000弱(11月末時点)獲得し、多くはありませんがショールームやポップアップストアにお客様を呼べるレベルまでに成長させた施策などを解説していきます。

少しでも参考になれば幸いです。

目次
1.アカウントをビジネスアカウントに変更する
2.ショッピング機能の実装
3.インスタの配信コンテンツ選定
4.アカウントTopを整える
5.post作成
6.ストーリーの活用方法
7.プレゼント企画

1.アカウントをビジネスアカウントに変更する
2.ショッピング機能の実装

インスタから製品を販売するには通常のアカウントから「ビジネスアカウント」に設定を変更する必要があります。

そうすれば下の画像のような「ショッピング機能」を追加することが可能です。

画像68

画像68

ウェブサイトに誘導する事ができます。

1と2に関してはこの記事で説明しなくても解説している記事が沢山あるので、それらを参考にして頂ければと思います。

ちなみに僕は以下の記事を参考にしました。

・ビジネスアカウント切り替え方法
https://www.iscle.com/web-it/instagram/insta-business-account.html

・ショッピング機能の追加
https://find-model.jp/insta-lab/instagram-shopping/

3.インスタの配信コンテンツ選定

インスタでフォロワーを獲得するには、

『誰に』『何を』発信する(伝える)のか

という配信コンテンツの方向性などを決める必要がありますが、恐らくここが最初につまづくポイントで、実際に僕たちは「とりあえず運用するか!」という戦略などを何も考えずに適当な感じで始めてしまったのでかなり苦労しました。(苦笑)

正直な話、配信コンテンツに関してはブランド毎で発信したい内容が変わると思うので、「これが正解!」という施策はありません。

そのため、僕たちが作ったコンテンツの意図などを解説していくので、そこから何かしら気づきを得て頂ければと思います。

まずはInstagramと聞いてどんなイメージを持ちますか?

運用を始めたての時は、

・若い人が使っている(女性多め)
・写真がイケてる(映える)
・『#』がたくさんついてる
・インフルエンサーをとりあえずフォロー
・ストーリーでブーメラン動画(繰り返し動画)がよく使われている
・タピオカ多い

などのイメージが先行しており「イケてる写真をたくさん載せたら伸びるのかな?」というイメージでした。

そのため、最初は写真のクリエイティブが命!だと思い込み、フォロワーが多くてpost一覧がキレイでイケてる写真を載せているアカウントばかりリサーチをして、ひたすらキレイなコンテンツ作りに全力を注いでいました。

時には外注で写真を撮ってもらったりも。

画像1

こちらの画像は実際に自社商品をカメラマンに外注して撮影してもらった写真です。周りがぼやけていてインスタ映えしています。

確かにこの写真はキレイでいいね!を貰えそうな写真です。これが写真の撮り方や画像編集を発信しているアカウントであれば発信したい内容に関連があり、すごく良いとですよね。

ですが、僕たちのようなレザーブランドではどうでしょうか?

この写真を見て、

『写真がキレイだから商品が欲しい…!』

とは恐らくならないですよね。

このように、ただキレイな写真を撮影するだけでは意味がなく、上述した「『誰に』『何を』発信する(伝える)のか」が大切になってきます。

では続いて下の写真を見てください。

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こちらはカフェでの利用シーンを撮影した写真になりますが、先ほど写真と違い、

・会計がちょっとスマートになりそうだな
・ちょっとしたお出かけに便利そう
・イケてる大人っぽいかも

などの雰囲気を写真から感じることが出来ると思います。

ここで意識したことは「日常でどのように使えるか?」を分かりやすく直感的に理解してもらうことです。

このようにイケてる”だけ”の写真ではなく、消費者の頭の中で利用シーンをイメージさせることが出来れば「使ってみたいかも…!」という欲求が生まれ、インスタから商品が売れる可能性が高まります。

また上記のような日常系以外だと、

・購入に至るまでに気になるコト
→商品のサイズなど
・お店の情報(店があれば)
・自分たちの活動

などが初期だとおすすめです。

運用していく中で反応が悪い or 良いコンテンツが出てくるため、そこから学習して投稿内容を徐々に最適化すればOKです。

4.アカウントTopを整える

続いてアカウントのTopを整えていきましょう。

なぜTopを整えるのかというと理由はシンプルで、初めてアカウントを見た方にフォローしてもらう為です。

HushTugのアカウントTopを見ながら解説していきますね。

1.プロフィールがわかりやすい

画像3


①アカウント名
ブランド名が英語で読み方が直感的に分からない場合は読み方を日本語で追加すると親切です。

②アカウントジャンル
そこまで重要ではないですが適切なものを入れましょう。

③紹介文
配信するコンテンツやブランドの概要など簡潔に書きましょう。どういうアカウントなのかが直感的にわかればOKです。

④ウェブサイトURL
ネットショップなどのURL(これは必須!)

⑤ショップやオフィスの住所
公式感と信頼感が上がります。細かい話をするとストーリーやPostの時に位置情報の追加が容易になるというメリットがありますが、今は理解しなくても問題ありません。

最低限この5つの項目は追加しておきましょう!

2.ハイライトを設定する

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赤枠で囲っている部分がハイライトになります。ここはストーリーのアーカイブを保存する事が出来ます。

ここはアカウントによって何を見せたいかによって変わりますが、HushTugでは、

・ショールーム→ショールームへの行き方や営業時間の案内
・ABOUT US→HushTugってどんなブランド?
・これまでの物語→HushTugが出来た経緯
・お客様の声→ネットショップに寄せられたレビューを紹介

という構成にしており、これらを見れば初めての方でもHushTugについてある程度、理解できるようになっています。

3.post一覧

ハイライトを設定していないアカウントだとここが一番見られる部分になります。

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上記が直近のpost内容です。

ここの写真のキレイさであったり、日々どんな投稿をしているアカウントなのかが一瞬で分かるような構成にする必要があります。

HushTugでは初めてきた方でもどんな商品を展開しているのかがひと目で分かるように実験として、あえて単体写真を並べています。

ここを見ていい商品がなければ離脱しますし、逆にお気に入りの商品があればプロフィールからネットショップに遷移させる事が出来ます。

ちなみに実験的に商品写真だけを載せていますが、思ったよりフォロワーの獲得に繋がっているので想像以上に効果がありました。

5.post作成

Instagram内には独自のアルゴリズムがあり、#検索で上位に表示させるには
エンゲージメント数とそのコンテンツの滞在時間が関係すると言われています。(あくまで噂です)

(ちなみにエンゲージメントとは「いいね」&「保存数」&「コメント」の総数のこと)

滞在時間を増やすという面でpostの写真追加上限の10枚まで追加したり、動画を織り交ぜて滞在時間を伸ばしたりと様々な方法があります。

その中でもHushTugは『postの雑誌化』を意識し滞在時間やエンゲージメントを増やしました。(postの雑誌化というのは投稿する画像に写真+文章を入れ、読み物コンテンツとしてpostを使う方法です。)

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上の画像のような投稿を多くのがアカウントが実践しており、雑誌風Postを最初に作る際に参考にしたアカウントも後ほど紹介しますので参考程度にご覧ください。

それでは雑誌風Postの作り方を説明していきます。

雑誌風Postの作り方

これからHushTugのアカウントで実際に投稿している雑誌風Postの中でも、反応の良かった投稿とそのコンテンツの作り方を解説します。

ここで紹介するコンテンツはフォロワーにとって有益なコンテンツの作り方の解説なので単に「いいね!」数が多いものを紹介する訳ではありません。

先程エンゲージメントの部分でちらっと紹介した「保存数」に注目し、これが多かったコンテンツを紹介します。

なぜ保存数なのか?

下の画像で説明している部分を押すとPostを保存すること可能で、この機能はユーザーが「この投稿は後で見よう」や「この投稿はまた見返すかもしれない」などまた見たいと思うコンテンツを保存する為の機能です。

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ちなみに僕の場合はこの機能を「この投稿の仕方は勉強になる」と思ったり「この投稿のデザインいいな」と思ったりした時などに活用しています。

保存するとこんな感じで一覧で見れます。

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更にファイルで分けられるので意外と便利。

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こんな感じでフォロワーは「また見たい!」と思った投稿を保存してくれるため「保存数が多い=フォロワーにとって有益なコンテンツ」だということが分かり、Postの改善時に役立ちます。

そのためここでは「保存数」に着目して紹介していきます。

- 投稿の画角設定 -

Instagramのpostサイズは基本的には1080×1080px(1:1)の正方形です。今では横長1080×556px(1.91:1)、縦長1080×1350px(4:5)の長方形サイズもあります。

postの投稿サイズは正方形と縦長を画像の中に文章を入れる雑誌風Postとそれ以外で使い分けており、雑誌風Postを作成する際には縦長の画角を使います。

正方形の1080×1080pxだと写真+文を入れるとデザイン的に余白が少なく圧迫感があり、狭くて読みづらくなります。

その為、読みやすくする為にはできるだけ広いスペースを活用する必要があるためInstagramのpostで最大サイズの縦長が最も相性が良いです。

ここで注意する点は一枚を縦長にすると他の写真もすべて縦長になります。
一枚だけを違うサイズで投稿する事は今の所出来ません(2019年12月現在)。
今後のアップデートでもしかすると可能になるかもしれません。

この内容を踏まえて一番注意する事はTopの写真です。
タイムラインではスクロールで流れるのでさほど重要ではありませんが、アカウントTopのpost一覧の部分で注意が必要です。

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post一覧では上の写真のように縦長の投稿も上下が見切れてしまい、正方形(1080×1080px)で表示されてしまいます。

下の画像の赤枠の外の部分が上の画像のPost一覧では見えていませんよね。

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つまり、Topの画像のみ1080×1080pxの画角で考えて作成する必要があります。

Topの写真で画角を無視して投稿してしまうとpost一覧で見た時に見切れる部分が出てくるため見栄えが悪くなります。縦長の投稿をする際は注意しましょう。


- コンテンツの選び方 -

コンテンツの選び方に関して投稿をしていきながらPDCAを繰り返していくしかありません。

HushTugの場合はネットショップに寄せられたレビューやメールでのアンケート、手書きレビューなどから得たデータをもとにコンテンツ作成をしてフォロワーの反応を見ました。

以下で、実際に検証したものをいくつか紹介します。

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HushTugの人気商品の1つが「トートバッグ ブラック」で、ECサイトの商品詳細ページをかなり作り込んで作成しています。

トートバッグ ブラックの商品ページ
https://shop.hushtug.net/collections/front-page/products/bag-tote-black

ここでは商品の特徴や商品に込めたこだわり、利用シーンなど細かく載せているのですが、お客様から僕たちの理念や造り手の思いなどに共感し、購入したというレビューやアンケートに沢山頂けました。

その為、商品のこだわりや特徴などの商品のストーリーや裏側を投稿すれ反応が取れるのではないかと考えました。

その結果が以下です。

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いいね数:138
保存数:12

雑誌投稿を初めて試した投稿で目新しさがあったのもあると思いますが、いいね数と保存数も最初にしてはそこそこ良い結果に。


次はこちら

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HushTugではクロムなめしという加工がされた革を使っています。この投稿ではクロムなめしがされている商品全般のケア方法について紹介してみました。

投稿した経緯はお客様の声の中で「商品のケア方法はどのようにすればいいですか?」とお問い合わせを頂いたことをきっかけです。

こちらの結果は

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いいね数:139
保存数:15


前回に比べ保存数が若干伸びました。
個人的には結構興味がある内容かなと思っていたので、もう少し伸びるかと思いましたが思ったより伸びなかった印象です。

次はこちら

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一気に雑誌感がアップした投稿です。

こちらも革のケア方法なのですが、前回と大きく違う部分は2点あります。

・HushTug商品に限定し投稿
・緊急性が高い悩みをコンテンツに

上記を意識してPostを作成してみました。

前回の投稿はクロムなめしを使っている人に向けて発信していましたが、今回はHushTugの商品を購入した方に向けて発信しました。

さらに「トートバッグ」に限定しています。

発信する内容を特定の人に限定する事により商品を持っている人は自分に役立つ情報という事がひと目でわかります。

その為、現状でケアを必要としていない購入したての人でも後々見るかもしれないコンテンツの為、保存を促せるのではないかと思い、商品を限定しました。


2つ目は「緊急性が高い悩み」にした所です。

前回の投稿は月1〜2回のケア方法で言ってしまえは最悪しなくてもすぐに革がダメになる事はありません。

その為、見た人にとっては「へー!そうなんだ」で終わってしまう内容です。

今回のコンテンツはトートバッグ「角スレや色落ち」に絞って発信したため、この投稿を見た人は自分の持っているバッグの角を確認したのではないかと思います。

バッグの角が気になっている方はとりあえず保存し、今後のケアに活かすことが出来ます。

そして上の投稿の結果がこちらです。

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いいね数:108
保存数:25

前回に比べ、いいね数は下がりましたが、保存数10増えました。

この投稿後に分析をした結果、HushTugのフォロワーは25〜34歳男性が最も多く、革のケア初心者がかなり多い事がわかりました。

そのことも重なり、保存数が増えたのではないかと思います。

もう少し補足すると、この投稿の反省点は写真の投稿数が7枚であったことです。

最後に実際にケアをしている動画などを乗せれば、滞在時間をもっと伸ばせ、さらに動画の方が初心者には圧倒的に分かりやすかったと学びました。

このようにに1つ1つの投稿を分析するとまだまだ改善するべきポイントが見えてきます。またフォロワーが求めるコンテンツも徐々にですが、わかるようになってきます。

地道な仮設検証がより良いコンテンツ作成につながるのでぜひ試してみて下さい。

雑誌風参考アカウント

僕がInstagram運用を始めてから雑誌風コンテンツを作るキッカケをとなり、今でも参考にしているアカウントをいくつか紹介します。
参考までにご覧ください。

Photoli(フォトリ)
https://www.instagram.com/photoli_info/?igshid=9q7mzh3ogusy

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写真の撮影方法や全国の撮影スポットを紹介するアカウントです。
コンテンツ毎にテンプレートが決まっており、統一感があってPOST一覧がとにかくキレイです。

さらにコンテンツの質も高く保存数は見れませんが、おそらく多いと思います。

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つちめい飯
https://instagram.com/tsuchimei_meshi?igshid=1xerb5a7p2dbo

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食卓に並ぶご飯を紹介するアカウント。
こちらは正方形(1080×1080px)投稿で写真に文字を入れて雑誌風にしています。

カメラマンの方が写真を撮影していてとにかく写真がキレイで美味しそう。
食べ物の写真は色鮮やかさやシズル感(艶や瑞々しい感じのこと)があるとより新鮮で旨そうに見えます。
そういった写真の撮り方なども勉強になるアカウントです。

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こんな感じで統一感のあるアカウントはまとめサイトなどにもよく紹介されています。その中から探すのもいいかと思います。
またストーリーはフォローしていないとタイムラインに表示されない為、参考になりそうなアカウントを見つけたらフォローするようにしましょう。

6.ストーリーの活用方法

ここではInstagramのストーリーを活用する方法について説明します。

HushTugではSNSを主に顧客接点の場を作る為に活用しています。

そのため前項で説明していたPost作成よりもこちらの重要度を高くしています。なぜならストーリーの方が比較的フォロワーとのコミュニケーションを取りやすいからです。

それでは早速ストーリーの活用方法をご紹介していきます。

- ストーリーを使いこなそう -

ストーリーには大きく分けて3つの役割があり、

1.情報を伝えるストーリー
2.ブランディング目的のストーリー
3.顧客とコミュニケーションを取るストーリー

これら3つに分類出来ます。

(フォロワーが1万人を超えるとストーリーの画面から他のサイトに遷移させることが可能なのですが、僕たちはまだ1万に到達していないため今回は割愛します)

これらを順番に解説していきます。

1.情報を伝えるストーリー

これはイベント告知や定休日などお知らせ系の投稿に使えます。

ストーリーは1日立つと消えてしまい、フォロワーからは過去の投稿を見ることは出来ません。

その為、期間限定のイベントや臨時の定休日などをお知らせするのには適しています。

実際に僕たちはこんな時に活用しています。

・イベント告知(POP UP STOREやクリスマスなど)
・休みの日などの告知(臨時の休みなど)
・台風や災害時の対策
・新商品リリース

追って説明していきます。

・イベント告知(POP UP STOREやクリスマスなど)

まずはイベントのPOP UP STOREから説明していきます。

これは最近行った広尾でのPOP UP STOREで実際に流したストーリーです。

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ポイントごとに解説していきます。

①イベント内容
この場合はPOP UP STOREです。
②営業時間
何時から何時まで営業しているのか?
③出店している風景
どんな感じで出店しているのか?(フォロワーに興味を持ってもらうため)
④#の設定
ここはそのイベント名などに関連しているモノが良いと思います。
この時は「モンゴルフェア」に出店していたため。
⑤位置情報の設定
位置情報はここをタップするとどこでやっているのかマップが表示されるため、見ている人からすると場所がわかり、近ければよってみよう!という気になります。

この辺りを最低限載せておくと、ひと目で発信したい内容が伝わります。

さらにこの後に最寄り駅と駅からの簡単な行き方を載せました。

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「駅から近いなら行ってみようかな」と思ってくれるかな?という仮説があり投稿してみました。

実際に3日間POP UP STOREを営業していて「Instagramのストーリーを見て来ました!」という方が想像以上に多く、ストーリーの効果があったのかな?と思っています。

・休みの日などの告知(臨時の休みなど)

次に臨時休業やなどの店舗の休みやお盆などで営業が一時停止する際にも使えます。

note作成に辺りアーカイブにあるストーリーで参考例を探したところ、なんと僕たち臨時定休日や大型連休などで休んだ事がない事が判明し、参考写真がありませんでしたw

そのため僕が普段から参考にしているアカウントから参考例をご紹介します。

・Bluebottlejapan
https://instagram.com/bluebottlejapan?igshid=12vsm4jdlurf6

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イベント開催に伴い、銀座店舗の営業時間が変更を案内したストーリーです。シンプルで読みやすいストーリーですごく参考になります。

・台風や災害時の対策
これは2019年10月の台風19号の時に実際に投稿したストーリーです。

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台風19号はニュースでも大きく取り上げられ、台風の前日にはスーパーやコンビニから食べ物がなくなるほど大騒ぎになりました。

他のブランドもこの時は台風関連のストーリーは投稿していました。しかし、どれを見ても「店舗の臨時休業のお知らせ」などが多く、お客様に対して台風への対策や警告をしている所はありませんでした。

そこで、他のブランドがしていない台風対策や警告を促すためのストーリーを流すことにしました。D2Cのブランドはお客様がいてこそ成り立ちます。

直接HushTugとは関係無いため試験的な投稿ではありましたが『少しでも台風の被害に遭うお客様を減らそう』という想いで投稿しました。

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この投稿を作る時に意識したのは『ユーザーとのコミュニケーション』です。

・準備しておいた方がいい物などをまとめて紹介する

・ユーザーに質問をして対策を共有する

HushTugと直接関係はありませんが、ユーザーとコミュニケーションを取る事を意識しました。

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結果、1339人に閲覧され返答は11件と多くの方に見て頂くことが出来ました。

・新商品リリースの告知
新商品をリリースする時はPostでも告知しますが、同時にストーリーを活用するのがおすすめです。ストーリーはPostよりも閲覧数が多く、非常に効果が高いからです。

実際の例を見てみましょう。これは新商品としてレザーリュックを告知した時のストーリーです。

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発売開始日を告知する事はもちろん大切ですが、閲覧した方に更に興味を持ってもらうために「製作の経緯」や「商品に込めた想い」も併せて説明しました。

続いて、スクエアリュックを告知した時のストーリーです。

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スクエアリュックの場合はストーリーとPostの両方で告知をしました。

このストーリーはクリエイティブにこだわり作成しました。発売日や商品サイズはPostで説明している為、ストーリーではユーザーにまず興味を持ってもらおうという意図があったからです。


その時のPostはこちら

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『ストーリーで認知してもらい、Postで購買意欲をそそる文章や写真を追加する』という役割を明確に決めて発信をしました。

このようにストーリーとPostの両方を効果的に使えば、Instagram上で新しい商品の購入を促すことも可能です。


2.ブランディング目的のストーリー

ストーリーは一般的に流し見して楽しむモノなので、目を惹いて楽しんでもらえるおしゃれな写真を載せているアカウントが多いです。

また、Postとは違いスマホの全画面に写真が表示される為、写真のキレイさやかっこよさが際立ちます。

かっこいいストーリーを作るとなると難しそうに感じますが、実は普通に撮った写真だけでも十分にかっこいいストーリーを作ることができます。

まずはかっこいい写真の参考例から紹介しますね。


参考1

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参考2

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一般的には「かっこいいストーリー = イケている写真」と思われがちですが、ひと手間加えることで更に良いストーリーを作ることが出来ます。

・写真に文言を追加する

・綺麗に見えるテンプレートに当てはめる

などの工夫をするとメッセージが伝わりやすく、更にかっこよく見えるのでおすすめです。

しかも、スマートフォンのアプリを使えば上の2枚のようなストーリーを簡単に作成できます。加工アプリなども併せて紹介します。


・StoryArt

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ストーリーの場合は縦長写真を多く使う為、このStoryArtのようなアプリでの撮影が相性抜群。おしゃれなアカウントが使っているテンプレートが盛りだくさんです。


料金:基本無料
有料版:1,150円 / 年
→使用できるテンプレートが増える
 GIF形式の簡単な動画テンプレートが使用可能になる
 パターンが増えるのでおすすめ


StoryArtに入っているテンプレートの写真の撮り方を真似してみるのもおすすめです。統一感が出て見栄えが良くなりますし、撮り方の参考にもなります。
画像を組み合わせた簡単な動画が作成可能なのも嬉しい機能です。

実は有名なブランドもこのアプリのテンプレートを使用していたりします。実際にInstagramを見ていると、同じテンプレートを使ったストーリーを良く見つけることができますよ。

ちなみに枠の色を変えるだけで簡単に自分だけのテンプレートも作成可能です。特にストーリーで文章が多めの投稿をするにはかなり使えます。

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3.ユーザーとのコミュニケーションストーリー

Instagramのストーリーには「質問機能」があります。

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この質問機能を使う事によって、フォロワーに気軽に質問を投げかける事ができます。ユーザーとのコミュニケーションツールとして活用しているアカウントが多いです。

HushTugでこの機能を使った事例をいくつかご紹介します。

事例1

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この質問は閲覧数1147に対して74件の返答を頂きました。
返答は質問のストーリーを上にスワイプするとみる事ができ、そこから返信を返す事もできます。

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- 返答をもらうポイント -

多くの返答をもらうコツは『返答に対してのコメントをストーリーに投稿する事』です。

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上の画像のような感じで似たような返答をまとめて返信してもいいと思います。

フォロワーの人からすると、自分が好きでフォローしているアカウントから返信が来たら単純に嬉しいはず。

更にそれを見た人は「自分も返答したらコメントもらえるかも」と質問に答えてくれます。この循環を意識することでユーザーとコミュニケーションを取る機会を増やせるので次に質問した時の返答率も上がります。

また、ユーザーに質問をすると「ユーザーがどんな事を求めているのか」を直接知るきっかけになります。「クリスマス」や「母の日」などイベント関連の質問も返答率が高い傾向にあるので試してみてください。


7.プレゼント企画

この項目ではプレゼント企画によるフォロワーの増加数や広告のかけ方、企画用のクリエイティブ作成方法について紹介していきます。

Instagramを見ていると「クリスマスプレゼント企画」や「フォロワー1万人感謝イベント」など、プレゼント企画をしているアカウントが多いですよね。

実際に「#プレゼント企画」などで検索するとたくさんの企画投稿が一気に閲覧できます。クリエイティブの参考やコメントの集まり方など、企画前に見えおくと結構勉強になります。

気になる方はぜひ検索してみて下さい。


プレゼント企画の役割・目的

HushTugがプレゼント企画を始めたキッカケは販売できない商品を有効活用できないか考えていた時です。製品は全て手作りですし、天然の牛革を使っているのでどうしてもB級品(比較的綺麗だけど細かい傷などがあり売れない商品)が出来てしまいます。

完璧な商品では無いので販売できずオフィスに保管していましたが、それを知り合いに見せたところ「傷は気にならないしこれなら欲しい」とのこと。

「それならInstagramでこれを告知して有効活用しよう!」ということでプレゼント企画が始まりました。

最初は単純にB級品の有効活用という目的のプレゼント企画でしたが、思った以上に反響があり、最終的には5回もプレゼント企画を行いました。

企画の中で気がついた事や失敗したことなどがあったので紹介していきます。


フォロワー1000人以下アカウントなら.認知と初速のフォロワー集めに有効

Instagramアカウントを作成したばかりの時期は認知度が低くフォロワーも少ないです。元々ブランドが有名な場合は既存のお客様にアプローチし、Instagramに誘導できれば自然とフォロワーは伸びていきます。


しかし、HushTugの場合はブランドを立ち上げたばかり。最初は地道に知り合いや購入してくれたお客さんにフォローしてもらいましたが、なかなかフォロワーは集まりませんでした。

そこでプレゼント企画の投稿に広告をかけてみたところ、企画前は1000人以下のフォロワーしかいませんでしたが、プレゼント企画の終了時には3000人近くまでフォロワーが増えました。

実際に2019年4/11〜4/28の期間に行ったプレゼント企画の内容について詳しく見てみましょう。

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キャンペーン内容

まず最初に決める事はこの3つです。

・応募条件の設定
・プレゼント内容
・応募期間の設定

この3つの項目について順番に紹介します。


1.応募条件の設定

プレゼント企画の参加条件として多く見られるのが「投稿にいいね&アカウントをフォロー」です。

これにはもちろん「フォロワーを増やす」という意図がありますが、他にも特定の#を投稿してもらう事を条件にして認知を広げるなど様々な使い方ができます。

色々なプレゼント企画をリサーチすると、他にも様々な方法を駆使してフォロワー獲得やユーザーとのコミュニケーションに利用しているので気になる方は参考にしてみましょう。


2.プレゼント内容

HushTugでは自社の製品をプレゼントしました。

第1回:スマートウォレット
第2回:トートバッグ
第3回:マルチケース
第4回:スマートウォレット
第5回:レザーリュック&スクエアポーチ

こんな感じで期間毎に商品を変えてプレゼント企画を行いました。

組み合わせ次第で色々なパターンを作る事ができるので、季節やイベントに合わせて商品を変えてみるのも良いかもしれません。


3.応募期間の設定

HushTugの場合は企画の開始から20日前後で募集が終了するように期間設定をしています。
毎回10日前後から月末まで行っていますが、これはユーザーがわかりやすいように固定をしているだけで期間に意味はありません。1度決めた期間で毎月固定すると応募者が増えやすいです。



- コメントをもらうコツは? -

プレゼント企画ではコメントを応募の必須条件にはしていません。
しかし、応募の条件では無いにも関わらず1度のプレゼント企画で830件もコメントをもらっています。(上の画像を参照)

これは投稿文に少し工夫をしてみたのが上手くいきました。

『コメントをしたらスタッフの目に止まりやすいので当選率が上がるかも‥』

と投稿に追記した結果多くのコメントをもらうことができました。もちろん、実際に頂いたコメントをすべて読んでから当選者を選んでいます。

こんな感じで一工夫するだけで、応募者からの反応を得ることが出来ます。中には「モンゴルに行ったことあります!」というフォロワーさんもいました。そういったコメントに返信することで、より深く顧客とのコミュニケーションを取ることが出来ます。


- プレゼント当選者の選び方 -

当選者を選ぶ時に

・フォロワーが多い人に送っている
・当選した商品を紹介(Postに投稿)してくれる人
・実は知り合いを当選者にしている

こんな風に思っている方もいるかもしれません。
確かに企業側からすればフォロワーが多くて影響力のある人に商品の投稿をしてもらいたいと思うのは当たり前だと思います。

認知が広がり企業側のメリットが多いからです。

ですが、そういった人に送っても実際に反響がある保証はありませんし、実はPostには投稿してくれないことの方が多いんです。

なぜなら、そういった影響力のある人のPost一覧はすでに世界観が統一されているため、その統一感を崩したくない(汚したくない)と思っている人がほとんどだからです。結果として当選したことの報告はストーリーでされる事が多かったように思います。

もちろん紹介してもらえるのは嬉しいですが、上記の理由もあって僕たちの商品を気に入ってくれている人にプレゼントをすることにしました。当選者はスタッフが以下の基準を元に選んでいます。

・コメントを書いている(内容も重要視してます)
・公開アカウント
・直近でPostを投稿している

この3つの判断基準を元に当選者を絞り込んでいきます。その中で「この人写真撮るの上手い」や「コメント数多いな」なども見たりしています。

最後の数人になった時はスタッフの直感で選んでいます(笑)
「この人に使って欲しいな〜」と思える人にあげたいので…!

プレゼント企画はもちろん拡散目的でフォロワーが多い人に送るというのが一般的な企業戦略だと思います。僕たちの選び方は参考までに!


- 当選者発表方法 -

当選者の発表はストーリーを活用しています。

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上の画像のように当選者はストーリー内でメンションして発表します。(メンションとは@hushtug_jpのようにアカウントのユーザー名を書くことを言います)

メンションする事によりストーリーの投稿後に当選者には通知がいき、プレゼント企画に当選したことがわかります。また、他の人が見た時にメンションされたユーザー名からその人のアカウントに飛ぶことも出来ます。

発表当日に『本日の19時から当選者発表をします』というように告知をしておくとストーリーの閲覧数も多くなるはずです。


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更にストーリーにはこんな機能も

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カウントダウン機能

イベント開催時によく使う機能です。終了時間を設定すると投稿時間から逆算して時間を自動で設定してくれます。


こういった小技を知っておくとストーリーを更に上手く活用できます。


Instagram広告のかけ方

Instagramの広告はPostとストーリーの両方で広告を出す事ができます。HushTugのプレゼント企画ではPostのみ広告費をかけ宣伝をしました。


Postの広告をかけるには下の画像の赤い矢印、「宣伝」と書かれたボタンを押します。

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するとリンク先の設定が出てきます。(どこに誘導するか)
こちらは「自分のプロフィール」を選択しましょう。

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次にターゲットの設定です。(誰に宣伝するか)
ここではカスタムオーディエンスという物を作成します。これを作成すると地域、年齢、性別を絞って宣伝することができるようになります。


正解はありませんが、自分たちの製品に合ったオーディエンスを作成しましょう。一度作成したオーディエンスは繰り返し使う事も可能なので、企画毎に何パターンか作成しておくのもいいと思います。

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HushTugは元々25歳〜35歳前後の男性に使って欲しいとある程度ターゲットを絞っていた為、この時は25〜35歳の男性という設定にしました。

最後に予算と掲載期間を設定しましょう。

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HushTugの場合は5日間で予算やターゲットなどをフォロワーの伸び方を確認しつつ変更していました。

最初はどのぐらい反応が得られるかわからない為、期間は短めに設定しておきましょう。仮説と検証を短いスパンで繰り返し、精度を高めていくのをおすすめします。


プレゼント企画のメリット、デメリット

HushTugではこれまでに5回プレゼント企画を行いました。
その中で感じたメリットとデメリットを紹介します。

メリット
・フォロワー集めの初速がつく
・期間中のエンゲージメント(ユーザーからの反応)が上がる
・初期から認知度を拡大できる
・ユーザーとのコミュニケーションが増える

メリットはこんな感じです。
一番最初にプレゼント企画を行った時は運用始めたてでフォロワー数も500人いたかどうかぐらいでした。やはりフォロワーの数というのはSNS運用をしていく上でかなり重要です。


特に始めたばかりの小さなブランドはSNSフォロワー数が少ないだけで運用していない、もしくは人気が無いアカウントだと判断されてしまい、フォローされないという事が多くあります。

逆にフォロワー数が多いというだけで「人気がありそう!とりあえずフォローしておこう!」という心理が働くのかフォローされやすくなります。


アカウントの見栄えをよくするという意味では最低でも1000人以上は欲しい所です。その初速をつけるという意味でプレゼント企画や広告を活用してフォロワーを集めるのはいいと思います。

あとは期間中は広告で知ってくれたユーザーが通常の投稿も見てくれる為、いいね数やコメント数などのエンゲージメントがいつもより高くなります。期間中は1日1投稿を義務付けてどんどんPostとストーリーは投稿するようにしましょう。


認知度の拡大やユーザー接点を増やすキッカケにもなりますし、そこでPostの内容に興味を持ってもらえれば商品が購入もされる可能性もあります。更新頻度を上げてどんどん接点を増やしましょう。


デメリット

・プレゼント企画目的のフォロワーが増える
・企画終了後に一定数のフォロワーは減少する

デメリットはこの2点です。
どうしてもプレゼント企画後はフォロワーが減ります。多い時で500人ぐらい減った事もあります。

でも、これはフォロワーがある程度いればそれほど大きなデメリットにはなりません。というのも、そもそもプレゼント企画で集めたフォロワーは通常の商品購入をする可能性が低いからです。


プレゼント企画に応募している人は応募用のアカウントを作っている事が多く、プライベートアカウントは別という人も少なくありません。

そして、そういった人はプレゼント企画に応募するだけで普段から投稿に反応してくれたり、商品を購入する可能性が低いため注意が必要です。

プレゼント企画をやると確かにフォロワー数は集まりますが、購入やエンゲージメントに対する質は良くありません。

単にフォロワーを獲得するのでは無く『その後自然にフォローされるようにアカウントの見栄えを良くする』など、意図を持って企画を考えましょう。

SNS運用まとめ

長々とお付き合い頂きありがとうございました。こんな感じでSNS編は終わりたいと思います。

最後にSNS運用で大事な事を2つ確認しておきます。


・有益なコンテンツの作成
・ユーザー接点の創出

SNS運用はこの2つに尽きると思います。どちらもしっかり行えばブランドを好きになってくれる人が増え、リピート購入に繋がります。

SNSは一番最初のユーザー接点となる場所です。ここで紹介したコンテンツ作成方法などを参考にSNS運用にチャレンジしてみてください。

これからも運用は続けていくので、紹介できていないコンテンツや日々のストーリーなどを参考までに見て頂けると嬉しいです。


【 HushTug Instagram 】
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