見出し画像

フィンランド旅行中に小児病院を受診した話(2)

前回、フィンランド旅行初日に発熱した長女(当時 10 歳)を連れてヘルシンキのこども病院に到着したところまで書いたので、今日はその続きを。(2019 年夏の話です)

ヘルシンキのこども病院に入るとそこはまるで...

無事に Uber で Helsinki University Hospital 附属のこども病院に到着した私たち。いっぽ足を踏み入れるとそこは...まるで...「あれ、これチー●ラボの...お金払っって入るやつじゃないの...?!」まさかの巨大なデジタル水族館にびっくり。

下の子たちはすぐに走っていってしまったので、そっちは夫に任せて、このメイン入り口の右側にあるインフォメーションで、救急外来の受付はどこかを聞いてみます。

お気付きの方もいると思いますが、この壁に書いてある絵は全てトーベヤンソンの描いたムーミンの世界。トーベの財団は、この病院にムーミンの絵の使用料を無償提供しているのだそう。病院中がムーミンの世界観の中にあるような感じでした。

いよいよ救急外来へ 〜まずは問診〜

さて、救急外来の入口はこのインフォメーションの反対側をずーっと進んだところにありました。ちょっとヒマそうな二人の看護師さんがいて、すぐに案内してくれました。(フィンランドの働くひとはあまり急いで仕事をしたりしないので、日本人から見るとなんだかみんなヒマそうに見えるのです)

まずは書類に必要事項を記入。書類に書いたことは「氏名・生年月日・住所」くらいだったと思います。あとは日本からの旅行者であることを説明し、パスポートを提出。コピーを取ってもいいか聞かれました。

そのあと、看護師さんの問診です。熱を測ると 38.8℃、朝から熱があり、午前中に解熱剤を一度飲んでいることを伝えます。すると「もう一回飲みましょう、タブレット OK?」みたいな感じで錠剤が飲めるか聞かれて、問診室で「熱が高い状態でいるのは子供にとってとてもつらいことよ」とすぐに解熱剤を飲まされました。

日本だと解熱剤を飲んでから 6 時間とかいいますし、問診の段階で解熱剤をもらえることはあまり考えられないのですが、このへんは文化の違いかと思いました。解熱剤は小さな紙コップに入れられて渡され、その場で飲みました。

小児救急外来の待合室は、まるでゲームセンター

問診も終わり、待合室で待っていてね〜と入ったそこは...まるでゲームセンターでした。いま日本の小児科も待合室にちょっと遊ぶスペースが作ってあったりしますよね...。しかしそこにあったのは 100 インチのタッチディスプレイ。

そうだった、フィンランドはアングリーバードの国であった。インターネットを享受する権利が基本的人権な国であった。そんなことを思い出させてくれました。現地の子たちが巨大画面でアングリーバードをやっていました。

なかなかそこに割って入れないうちの下のふたり。不人気な方の 50 インチくらいのタッチディスプレイで遊びます。(それでも十分大きすぎる!!)

画像1

(小さい方のタッチパネルでパズルゲームをする次女とそれに加わろうと近づく三女)

我々の前にいたのは 3,4 組だったけれど、待ち時間は結構長くて 1 時間は待ちました...。フィンランドの人は待つことにとても寛容。スーパーのレジなんかも、本当にゆったりと待っています。前の人を急かすようなそぶりをする人はいません。「急ぐ」という概念がないのかな?待たされる側になった時には、ゆっくり待ちましょう。

待っている間に、解熱剤が効いてきて長女もゲームで遊びたがるほど元気になってきました。(ほんと、海外の解熱鎮痛剤はよく効く...)

画像2

待ち時間が長いので自動販売機でお菓子を買ったり、ジュースやコーヒーを買って待ちました。(自動販売機でもクレジットカードが使えます)電源もたくさんあるので、スマホの充電しながら待ってました。

大きな窓から見える青空がとても気持ちよくて、ここが病院であることを忘れそうでした。とても救急外来の待合室には見えない...。ちなみに天井にあるオブジェは動脈と静脈を模したアートだそうです。

1 時間以上待ってようやく名前を呼ばれました。いよいよ診察です。

(また長くなったので続きます)

=============

おまけ:公式の病院案内ムービーも楽しい(フィンランド語です)



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?