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わかり合えないから始める前に 【Humanize Voice ~ よしつぐの独り言…】

 コミュニケーションや関係性構築に関する研修やプロジェクトに携わっていると「わかり合えないことからスタートする」ことが大切だと言われることがあります。

 確かにわかっているつもりでやり取りしながら、上手くいかないことが続くと関係性がギクシャクすることがあります。思った以上にわかってないことが見えてくると、双方に圧迫感やストレスが生じて、分断・対立が進むこともあります。
 価値観の多様化ではありませんが、一人ひとりバックボーンも異なることも踏まえ、わかり合えないことを前提に少しずつ関係性を築き上げることが必要だ、離れた状態から繋がっていく状態になることが大事だと言われることも何となく理解できます。

 しかし、個人的にはわかり合えない前の段階をもう少し大切にしたいと考えています。

 わかり合えない前には、わかって欲しい、認めて欲しいという思い(願い)があります。
 わかって欲しい、認めて欲しいと言う根本的な思い(願い)の源泉は、本来はどこかで「繋がっている、一緒である」という思いがあるのではないでしょうか。

 わかって欲しい、認めて欲しい、だけど…と悩むことがたくさんあります。
 中には「わかってもらう必要ない、認めてもらう必要ない」と言われることもありますが、それもそういう状況をわかって欲しい・認めて欲しいということの表れだと考えられます。

 「わかり合えない=状況」を改善、解決することも勿論必要ですが、「わかり合いたい、認め合いたい=根本的な思い(願い)」について話し合うことも必要です。

 状況を改善・解決するアプローチも勿論必要ですが、思いや願いについて話し合う、語り合う機会を作ることも大切です。
 思いや願いについて話し合う・語り合うことが、コミュニケーションや関係性構築に有益なアイデア、アプローチをもたらすのではないでしょうか?

 地球上で生きている存在として「わかり合えない・離れている」ことからスタートではなく、「(どこかで)繋がっている」思いからスタートしたいですね!


<ヒューマナイズ通信 2022.03.02掲載 一部修正>

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