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フィルムカメラの種類

はじめに

本ページをお読みくださいましてありがとうございます。このページでは30台以上のフィルムカメラを使用してきた筆者が実機の写真を交えて「フィルムカメラの種類」を説明いたします。前回の末尾にておすすめカメラも紹介すると申し上げましたが難航しており、先んじて「フィルムカメラの種類」を紹介いたします。


フィルムカメラの種類

デジタルカメラが市場を席巻している現在、カメラの種類といえば「一眼レフ」「ミラーレス」「コンパクトデジカメ」ぐらいであるが、フィルムの時代は写真機の発展期でもあり、様々なタイプのカメラが生まれては消えていったり、現在のカメラへとつながっていったりした。

蛇腹カメラ

見ての通り蛇腹のついたカメラ。フィルム以前はガラス板でできた感光板を用いており、その時代のカメラの多くは蛇腹を搭載しておりその流れを継いだカメラである。蛇腹を畳むとコンパクトになり、持ち運びが容易である。戦前に流行した。また、古い製品が多いため現在使用するには整備や蛇腹の張替え等が必要でありハードルは高い。ほとんどはブローニーフィルム用である。

コダック autographic special model A
Ensign selfix 16-20
蛇腹折り畳み時(Ensign selfix 16-20)

ボックスカメラ

一枚玉レンズだけのシンプルなレンズを搭載した箱のようなカメラ。安価であり、当時の入門者や子供向けに使用された。ほとんどがブローニーフィルム用である。

slomexa

一眼レフカメラ

撮影用のレンズを通った光を可動ミラーによって直角に曲げ、カメラ上部のスリガラスに投影し、それを見てピントや構図を合わせ、撮影時にそのミラーを上に跳ね上げて露光するカメラ。多くがレンズ交換可能である。

ファインダーを覗きピント構図を調整する
シャッターを切るとミラーが跳ね上がる
アサヒフレックス 2b
キヤノン A-1

二眼レフカメラ

一眼レフと違いファインダー用のレンズと撮影用のレンズの二つがある。一眼レフと違いミラーを跳ね上げる複雑な機構がいらず、構造がシンプルで安価なため戦後の日本で大衆に普及した。主にブローニーフィルム用である。

二眼レフカメラ簡易図
Beauty flex

AF一眼レフカメラ

技術革新によりオートフォーカスに対応した一眼レフカメラ。現在の一眼レフにつながっていった。

ミノルタ α7000
キヤノン EOS100QD

マニュアルフォーカスコンパクトカメラ

目測距離を予測し、その距離にピントリングを回転させてピントを合わせるカメラ。光学ファインダーがついていることが多い。

マニュアルフォーカスコンパクトカメラ簡易図
ローライ35 LED

オートフォーカスコンパクトカメラ

自動でピント合わせを行ってくれるコンパクトカメラ。この種類のカメラが現在のコンパクトデジタルカメラに通じている。

コニカ C35af
コニカ現場監督 28WB

レンジファインダーカメラ(レンズ固定式)

光学式ファインダーと距離計(レンジファインダー)を持つカメラ。距離計を用いてピントを合わせる。光学式ファインダーと距離計が一体化しているカメラもある。

距離計を上から見た図(可動式ミラーの角度を調整し距離を測る)
距離計を覗いた様子。モノが2つに見え、この二重像を合致させるとピントがあう
キヤノン QL-17

レンジファインダーカメラ(レンズ交換式)

レンズ交換可能なレンジファインダーカメラ。l39マウントとライカMマウントとコンタックスマウントの3種が主な規格である。

Leica M3
Leica 3F(巻き上げノブが3C)

ハーフカメラ

コンパクトカメラの一種。普通の35mmの半分を1コマとするカメラであり、普通の35mmカメラの2倍の枚数が撮れる。

ハーフサイズのカメラと普通の35mmカメラで撮影したフィルム
リコーオートハーフ
オリンパスペンD

最後に

以上が主なフィルムカメラの種類です。次回こそは「おすすめのフィルムカメラ」と「フィルムカメラの選び方」を紹介いたします。また次回もご覧いただけますと幸いです。

Canon A-1 NewFD 500mm f4.5 L

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