信号待ちの時に思うこと。

横断歩道の向こう側で待機してた人達と、こっち側で待機してた人達が歩行者信号が青になった瞬間、同時にお互いの方に歩み出すのが、なんか合戦が始まった時の動きっぽくてゾクゾクする。

歩行者信号が青になった時は、

ペッポー、ペッポー、ペッポー

という電子音が鳴るが、あの電子音の代わりに、一回ほら貝の音を鳴らしてみてほしい。

青信号になった瞬間、ほら貝が
ブオォオー!ブオォオー!
と鳴ったら、
「ウオー!!!」と言いながら走り出す奴が出てくるのではないか。

自転車に乗ってる人も騎馬隊に見えてくるし、
お母さんの自転車の後ろの椅子に鎮座してる幼児は、武将に見えてくる。

ほら貝一つでいつもの横断歩道も一気に桶狭間に早変わり。

もちろん、本当の合戦じゃないから
「ウォー!」
と雄叫びをあげならダッシュで横断するだけだ。
でも、すごいスムーズに横断が終わると思う。

もう、いっそのこと、交差点に一個ずつほら貝を置いてみてはどうだろうか。

そして、信号が変わったら信号待ちをしている誰かが、備え付けのほら貝を吹くということで。

ただ、
「じゃ、僭越ながら自分がいかせてもらいます。」
とドヤ顔でほら貝を吹いて、

フシュ〜

って全然音が鳴らなかったら、とても恥ずかしい。
周りが優しい人じゃないと「ウォー!」と走り出してくれない。

田舎から出てきた修学旅行生が、渋谷のスクランブル交差点のほら貝吹こうとして、全然音が出ずに大人達に無視されて東京の冷たさを知ったりする。

ほら貝の吹くところに、真っ赤なルージュが付いてたりしたら、すごいカッコいいお姉さんが吹いたんだろうな、と妄想が止まらなくなるし、そのお姉さんを一目見たくてその交差点をめちゃくちゃ利用したりしそう。

どうですかね、国土交通省さん。
交差点フリーほら貝。

ま、僕は、誰が吹いたかわからないほら貝とか絶対吹きたくないけど。

#エッセイ #コラム #随筆 #交通安全 #合戦

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