『スピーシーズ/種の起源』 午後ローを予習する

 本日の午後ローは『スピーシーズ/種の起源』である。待ってました。
 本作は一九九五年の作品。出演はベン・キングズレーにマイケル・マドセン、さらにアルフレッド・モリーナにフォレスト・ウィテカーと名優揃いである。もうそれだけで好き。
 監督は、先々週にも午後ローで放送された『ダンテズピーク』のロジャー・ドナルドソン。美しきクリーチャー、シル役はナターシャ・ヘンストリッジ。本作の後も続編に出演しておられます。そのシルの変身後のデザインはH・R・ギーガーが手がけている。めちゃかっこいい。
 そして家族とお茶の間で見てると気まずくなる映画としても有名である。もちろんテレビ放送版は色々とアレしてあるだろうけれど。
 本作と双璧をなすのは、僕の中では『スペースヴァンパイア』なんですが、どうですかね。そういう家族と見ていて気まずくなった映画グランプリとかアンケートをとってみたい。『エマニエル夫人』とか『氷の微笑』はたまた『超能力学園Z』あたりだと最初からエロいものだとわかっているので対処のしようもあるし、ひとりで見たりするのだが『青い珊瑚礁』は名作だし少年少女のストーリーだからと油断して、結果食卓が大変な空気になった記憶がある。
 話がそれたが、この手のSFものに登場する科学者は、たいてい生命倫理とかそういうものを無視して、酷い目にあう。その背景にあるのは、まあそういう社会全体の倫理観なんだろうと思っている。ホラー映画でセックスしたティーンエイジャーが殺人鬼に殺されるのと同じである。
 最近はそこまで露骨にはなっていないだろうけれど。
 そういった風潮に変わりつつあるのも、ちょっと前から差別撤廃や、多様性などが強調されているおかげかもしれない。だから今後は生命倫理なども民族的、地域的、宗教的な多様性を持った観点で語られるようになるのではないだろうか。そうした今までとは違った価値観や観点、倫理観を基にしたSFやホラーが今後はどんどん増えてくるのではないだろうか。
 楽しみである。

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