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【同人コラム】同人活動を始めるためにするべきこととは?

こんにちは、自称同人コンサルタントのうちはまです。
同人活動についてゆるっとまろっと読めるコラムを始めて第二回目の今回は、「同人活動を始めるためには何をしたらいいんどす?」ということを書いていこうかなと思います。

結論から書くと、規約と法律とマナーを調べるところから始まる。



これではないでしょうか。
ゆるっとマロっととは。

え、いや、クリスタを買うとか、イベントの申し込みをするとかじゃないの?と思った方。それも間違いではありません。
どこを起点とするか、何から始めた方がいいかは人それぞれ。
この記事は、私が「とりあえずまずこれをやっておくことは大切ですよ」と思っていることがコレ、という前提で書かせていただこうと思います。

※決して、やらないと同人活動じゃねぇぞ!!ということではありません。


Q.同人活動を始めるためにするべきことは?

前回、現在の同人活動と呼ばれる行為は多岐に渡り、自分が思う表現方法をやってみることがもうすでに同人活動やでな!というお話をさせていただきました。

誰もが気軽に同人活動をできるようになったからこそ、大事になってくるのが「法律・規約・マナー」です。
これらの3点を、絶対に守らなければならない順から説明していきましょう。

①法律は守ろう

そりゃあそう。なんたって法律ですから。
"法律を守る"というのは、著作権侵害など他者の権利を侵害する行為はもちろんですが、誹謗中傷や器物損壊、詐欺、性犯罪、恐喝、ストーキングなどといったものから、道交法やポイ捨てやビラ配りなどの各自治体によって異なるものなどとにかく法律全般のことです。

そんな細かいところまでわかるかい、と思いますし、どんな行動が法律に反するか全て調べた上でクリアしろというものではありませんが、少なくとも誰しもが「ビッグサイトの会場前でパンツ一丁で成人向け同人AVジャケットを印刷したビラを無作為に撒き散らしながら、手持ちメガホンで特定の人物の悪口を叫ぶ」というような行為をやってはいけないと判断できるのと同じように、「それはやっちゃあダメだよな、常識的に考えて」という線は改めて知っておいても損はないよね。ということです。

例えば、写真集を作りたくてロケ撮影に行った際、許可を得ずに私有地に侵入すれば不法侵入になりかねませんし、許可を得ずに他人を撮影した写真を掲載すれば肖像権の侵害で訴えられる可能性もある、という感じですね。

表現したいものや作成したいもののために、他人に迷惑をかけたり法律に反することはしてはいけない。そうしないために、自分がやりたいことを表現する手段として適切な方法は何かを知ることは自分の身を守る点においても大切なのです。

著作権侵害については、二次創作の分野では様々な意見が飛び交っていますが、それは次の規約の項目で触れようと思います。
法律の観点から気をつけることは、「誰が見ても法律に触れる行為はしない」というのが大事ですね。


②規約を調べよう

ここで言う規約とは、参加するイベントや利用する会場、二次創作の原作・著作権利者が提示している規約などを指します。

同人誌即売会やコスプレイベントなどには、必ずイベント運営が提示している利用規約・参加における注意事項などが存在します。
規約を守って参加することはイベント時において必須になります。必ず利用規約や注意事項を読んでおきましょう。
持ち込んでもいいものは何か、してはいけない行為は何か、頒布するために守らなければならないことはあるか、そうしたことは各イベントによって異なる場合があります。
赤ブーではOKなことがスタジオYOUではNGだったり、地方イベントや個人主催イベントだからこそできることもあります。
また、開催する会場でしてはいけない行為なども会場ごとに決まっているため、なるべく目を通しておくとよいでしょう。

また、野外でのコスプレ撮影や、物撮りなどをする場合にも、必ずロケ地の利用規約を調べましょう。
コスプレやぬい・アクスタなどの物撮りに寛容な社会になってきてはいるものの、そうした行為ができるかどうかは管理者によります。
撮影許可証の提出が必要なところや、有料なところ、許可取りは必要ないが三脚使用はNGなところ、コスプレ利用はNGなところ、写真撮影自体がNGなところなど様々です。
施設や場所の規約を守らなければ、そうした活動をする人たち全体の印象が悪くなってしまったり、利用規約が厳しくなってしまうこともあります。
施設や他の利用客の迷惑にならないように、しっかりと調べて行動することが大切です。


そして、二次創作に関する規約です。
二次創作は、本来他者の著作物を基に、無断で楽しんでいるグレーゾーン(黒に近いグレーとよく言われる)です。このグレーゾーン云々については、細かい法律や解釈などが絡むため、具体的な明言は避けますが、昨今は二次創作についての規約やガイドラインを定めてくださる公式がとても多いです。
そして、ガイドラインがないジャンルにおいても、「いや知らないよ我々は。見てませんよ。見てないのでちょっとわかりませんね。見てなきゃ存在しないも同然ですね」と言うように、見て見ぬふりをしてくれているおかげで楽しめている部分も大きいと言うことはしっかりと頭に置いておく必要があるでしょう。

そんな二次創作において大切なことは、ガイドラインが定められているジャンルならガイドラインをしっかりと守ること。これが大切です。
そりゃあそう。
公式が「エッティな作品はダメです」と定めているなら表に出すのは諦めましょう。(自分だけが楽しむなら描いていいと思います)
立体物の製作もOKと書かれているなら、立体物も作れるでしょう。
(立体物については、著作権法云々のアレがアレでアレなのですが、そこら辺は調べてみよう)

ガイドラインのないジャンルについては、完全自己責任。
間違っても「こんな同人活動をあなたの作品でしてもいいですか?許可くれますか?」と問い合わせをしないようにしましょう。
そんなこと言われて許可を出せる公式はほぼないでしょうから。


二次創作は本来グレーゾーン。真っ黒寄りのグレーゾーン。
二次創作を楽しんでくださる原作者様もいれば、自分の作品や自分自身が二次創作されたことで筆を折ったり引退してしまう方もいる。
成人向け描写を大歓迎する人もいれば、キャラクターの改変や解釈の仕方に怒って原作でキャラを退場させてしまう方もいる。

二次創作=ファンの応援 と好意的に受け入れてもらえるものだけではないということ、原作者やご本尊自体にプラスでもマイナスでも影響を与えかねない行為であることは、活動をする上で心の隅に置いておく必要があると私は思っています。

しかし、公式がガイドラインを定めているのであれば、それを守って創作する行為は問題ありません。
「二次創作は著作権法違反!」と無差別に叩く人たちに、「こっちは公式のガイドラインを守って二次創作してます!」と胸を張れるのは、大きな防壁になりますからね。
ただ、やはり人様の作品をお借りしている以上、傲慢になってはいけない部分もあることは留意すべきだなと思います。


③マナーは大事

これも難しい話です。マナーとは一体なんぞや。
これは正直な話、女性向け界隈では注意書きしろとか逆CPに配慮云々といった細かくて細かくて細かいマナーやらルールが乱立していますが、そういうレベルの話ではございません。FF外からのいいねは禁止!とかいう話でもございません。そんなもんはマナーでもなんでもござーせん。

ここでいうマナーとは、お互いがお互いを最低限不快にさせないため、迷惑をかけないために行う礼儀を指します。

例を挙げると、「イベントの差し入れに生ものや溶けるもの、手作りの食品は渡さない」とか、「近隣サークルさんにどこまで挨拶するか」とか、「サークル前に長時間たむろしたり、大声で話さない」というようなことです。

SNSで言うなら、「嫌いなCPや作品を検索がかけられる状態でディスらない」とか、「リプライやマシュマロで批判や悪口を送らない」とか、「しつこく誤字脱字報告や指摘をしない」とかいうレベルのことです。

ロケ撮影などで言うなら、「道を塞いだり、特定の場所を占拠しない」とか、「展示物や植物を傷つけない」とか、「設置物を無断で移動しない」とか、そんな話です。

そのような根本的なマナーを守ることは、同人活動においてとても大事なことです。

死ネタは注意書きすべきとか、本の値段は何円にすべきとか、最低でも何部発行すべきとか、そんなのはローカルマナー(マナーとも言いたくない正直)であって、必ず守らなきゃいけないと言うものでもありません。

もちろん、他者を思い遣る気遣いから自分の意思で配慮をしたり、ボーダーラインをしっかりと貼っておくことは何も悪くありません。
AB本なのにBAタグを使ったら「待てこら」と言われる可能性もありますし、「バチボコハッピー大団円です!(自分的に)」と()内のことを言わずにAB両片思い心中グロメリバを出したら「大団円とは!?!??!?!?」と突っ込まれることもあるかもしれません。
(まぁ大団円だと思ってるなら大団円って書いていいと思いますし、自分の好き嫌いや苦手好きで他人に文句言うのはおバカのやることだと思います私は。)

そうしたツッコミが入らないように、苦手な人が踏まないように、自ら行動するマナーはとても素晴らしいと思います。

しかし、それを他人に押し付けた時点でバッドマナー。
自分が気をつけることと、他人に押し付けることは違います。例えそれが自分の中で正しいと思っていても、本当に社会的に正しかったとしても、人に理解してもらったり擦り合わせをするのはなかなか難しいものです。

私のこのコラムも、さも正しいことを語っているようですが、実際は私個人の価値観でしかありません。これが世界の正解では決してありません。
しかし、同人活動をしていく上で調べた情報の中で、自分の価値観に近いものに擦り合わせたり、意見が違うものを参考に考えてアップデートしていくことはとても大切です。


ここまで、小うるさくて難しそうなことを並べ立ててきましたが、この「法律・規約・マナーを知り守る」ということは、同人活動だけでなく自分たちが社会で生きるために必要な、至極基本的なことです。
それだけ基本的なことができていれば、あとは好きなことをしていいのが同人活動というわけです。

自分が楽しむために、自分が攻撃された時に胸を張っていられるために、誰かを傷つけたり迷惑をかけないために、最低限守るべきことを知り、楽しむことを全力で楽しんでいきましょう。

ところで、同人活動についてのnote記事にはちらほらと

「同人活動をするなら一次創作をすべきか、二次創作をすべきか」

というテーマを見かけます。

私個人からすると、創作活動で「すべき」ということはないと思うのです。
もしクリエイターとして、漫画家や小説家としての実績をしっかりと作るために何か創作活動をしなければというのが「同人活動の動機」であればどちらから始めるか…と損得勘定をするのは良いのでしょう。
しかし、一次創作も二次創作も、「自分はこれがかきたいんだ!うおおおお楽しーーー!!」という気持ちが一番大事だと私は思っています。

同人活動をするために、「一次創作か二次創作かを決めなければならない」「みてもらえるような下準備をしなければならない」ということはあまり考えなくて良いのです。
この件については、また別の記事でしっかりと書こうかなと思います。



【今日の余談】

水茄子が旨すぎて夏。


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