見出し画像

全力でダラダラ。だらしないランニング術

ランニングと聞くと、汗をかきながら一心不乱に走る姿が思い浮かぶだろう。しかし、そんな気合の入ったランニングは、疲れるし面倒だし、正直ちょっと退屈じゃないだろうか。そこで提案したいのが「だらしないランニング術」だ。これは、やる気もペースも最低限に抑えた、全くもってアスリートらしさとは無縁のスタイルである。必要なのは、「走る」という行為に対する究極の消極性と無頓着さ。要は、適当に走ればいいのだ。

**ステップ1:出発する前に、まずは気分を整えよう**

だらしないランニングの第一歩は、準備を整えること。しかし、ここで大事なのは「整えない」ことだ。着るものは適当でいい。昨日の寝巻きのままでもいいし、いっそのこと、ジーパンにスリッパでも構わない。どうせ走るんだから、気にすることはない。ストレッチ?そんなものは必要ない。準備運動なんてしたら、むしろその段階でやる気が出てしまうかもしれない。だらしないランニングには、やる気は天敵だ。

**ステップ2:走り出したら、すぐに歩こう**

だらしないランニング術の核心は「走らないこと」にある。そう、走り出したらすぐに歩き出すのだ。「でも、それはウォーキングじゃないの?」と思うかもしれないが、ここで重要なのは「ランニングをしている」という気分だ。走っているふりをしながら、呼吸を整えるために歩く。これを繰り返すことで、「走った」という達成感と、「全然疲れていない」という矛盾した喜びを同時に味わうことができる。

**ステップ3:景色を楽しむという名の休憩**

疲れたら、何かいい理由を見つけて止まろう。例えば、「あの猫、かわいいなぁ」とか、「この木、いい感じの形してるな」とか、何でもいい。景色を楽しむという名の休憩だ。カフェの前を通りかかったら、「ちょっとコーヒーでも飲もうかな」と思うのもアリだ。だらしないランニング術では、休憩がむしろメインイベントになる。自分に甘くすることこそが、この術の醍醐味だ。

**ステップ4:走っている理由を見失おう**

走っていると、時折「何でこんなことをしているんだろう」と自問する瞬間が訪れる。これこそがだらしないランニング術のクライマックスだ。理由なんていらない。むしろ、走っている理由を見失うことが理想だ。走る目的を失った瞬間、だらだらとしたペースがさらにスローになり、やがてはただの散歩に移行する。これこそが究極のゴールである。

**ステップ5:帰り道はゴールデンタイム**

だらしないランニング術では、ゴールに向かう帰り道が最も重要だ。ここで大事なのは、ランニングの終わりを告げる瞬間をいかにドラマチックにするかだ。「よし、今日は頑張った!」と自分に言い聞かせる。その瞬間こそ、ランナーたちが最も輝く瞬間である。もちろん、全力で走ったわけではないが、全力でダラダラすることに成功した自分を褒めてあげよう。

**結論:だらだらの美学を追求せよ**

だらしないランニング術は、いわば自己肯定感の究極形だ。「全力で走らなくてもいい。むしろ、全力でダラダラすることに価値があるのだ」と自分に言い聞かせることで、心も体も健康になる。ランニングの常識を覆すこのスタイルで、明日からの健康生活をゆるりと始めてみてはいかがだろうか?

支援募集中!お礼に次の記事であなたの笑顔を想像しながら書きます。