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中欧旅行記⑱:ザルツブルグ

2004年に中欧4ヶ国を旅した時の記録です。目次はこちら
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朝食は杏ケーキとヨーグルト。たんまり食う。うまい。

モーツアルト博物館に向かう。神童と呼ばれ、類まれな才能があったとされる彼だが、当時は名声も富もほとんどなかったようだ。宮廷を解雇されたり、食うために演奏旅行をしたり、旅先で母親をなくしたり、実に波乱。天才も時代背景によっては大変なのだ。

昼にはザルツブルグ名物(らしい)で、いつも行列ができる(らしい)「ボスナ」というホットドックを食べる。ソーセージにカレー粉のようなスパイスがかかっているのが特徴的。パンはカリカリでうまかった。店のおばちゃんの手がカレー色だった。

その後、ホーエンザルツブルク城へ向かう。たちこめる分厚い雲、鉄壁の城塞。ものすごいラスボス感。

往きはケーブルカー。徒歩で登るにはかなり体力と時間を使うであろう坂道である。城内は音声ガイドに従ってのんびり見学。城の歴史も興味深かったが、城からの街の眺めが素晴らしかった。そして、風が冷たかった。鼻水でる。

明日のハルシュタット行きツアーを申し込むためにミラベル広場まで。湖と山々の景観が素晴らしいという場所らしいが、天気が心配。なんて話をしながら、受付のおばちゃん気を利かせて学割を手配してくれた。1割引!ありがとう!

夕方を迎え、周辺は商店が閉まりはじめていた。おねーさんは店のガラスを拭き、おじさんがオープンカフェの椅子を片付け、SPARが買い物客で賑わい、ビアホールに賑やかな声が満ち始める頃。自分の知らなかった、知らない場所でも人々は日常を営んでいるのだなぁと感じ、暖かなか気分になってしまった。ニヤニヤした東洋人がザルツブルグの夕方を闊歩する。

ファミレスでしょっぱい夕ごはんを摂って店をでると、霧雨で薄暗い。バス停にいたバスに飛び乗る。なんか知らない道通るなー、などと呆けていると、やはり違う方面のバス。慌てて降りると薄暗い森の中。バス停で反対方面のバスを20分待った。こわかったよう。終バスじゃなくてよかったよう。

もとの場所についたのは20時ころで、すでに街は真っ暗。本日ははからずも休肝日となってしまった。

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