ひとがた幽

狩りは一途に恋の矢の如く

「鳥」は光を遮り、灰を落とした。街に死を振り撒いた。だから嫌われた。 街の人間は誰も「鳥」を見ようとしなかった。でも私は見ていた。ずっと見ていた。何故だか飽きな…

分かてコンクリートの新芽

俺はゴーストタウンのコンクリートジャングルにいた。 「人気のないビル街にいた」んじゃねえ。 文字通りだ。この町はビルが森みてぇに増えるしそこらには化け物もいる。 …

エルの紋章

祈り終わった検分士は改めて現場を見渡した。 凄惨な光景だ。 目の前では魔法学者のモーガン・レヴィットが机に向かったまま死んでいた。殺されたのだ。 執務室にかけられ…

うろくずの姫はひとり心泣く

彼はどうしてもその女の声が欲しかったのだ。 彼は闇夜に紛れて、書院造の建物の中の女を見た。細い指も長い髪も彼は興味がなかった。彼は素晴らしい躯を持っていたからだ…

ニセモノ竜騎兵と最後の晩餐

毒竜は怒り狂い、生贄の娘を投げ出すように吐き出した。 生贄は生贄でなかった。その右腕に噛みついた瞬間に分かった。こいつは人形だ。 人間共め!どんな小細工を使ったか…

「魑魅魍魎」が読めないヨーカイ

爽やかな朝。私は学校の門をくぐる。 いつもの友達が挨拶してくる。白い肌、黒い肌様々な見た目だ。我が学園もグローバル化の波を受けているのか?そうではない。 次に来た…