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4/27 試打会,アイデア交換会 備忘録

 下北沢にあるお洒落ジャズバーNo Room For Squaresにご協力いただき今回初めてSensory Percussionの試奏会兼アイデア交換会を開かせてもらいました。
今回はその中で収穫となった内容を備忘録としてまとめたいと思います。

ジャンルと音

 今回一番印象に残ったのは、モジュラーシンセを持って遊びに来てくれた方のこんな言葉でした。

「ジャズとかだと楽器の選択肢が限られているから音階コードで変化を付けるけど、シンセとかを使う音楽は音色で変化をつけていくから音階やメロディーにジャズほど凝らない」

この言葉でここ最近の悩みや発見の点と点が全て線で繋がった気がしました。

僕はプレイヤーとしてはジャズの中でずっと育ってきたので、メロディーやコード進行にベクトルが向くのが自然でした。
「楽器の選択肢が限られている」という言い方について、ドラムには太鼓やシンバルがいっぱい付いてるし、バンドの編成も管楽器を入れたりピアノトリオにしたり、ウッドベースとエレキベースを持ち替えたり、ヴィブラフォンやハーモニカやスチールパンなど珍しい楽器もあるじゃないかと思うかもしれませんが、ここでの場合だとある意味それだけってことです。

4小節ごとにキーボードの音色を変えたり、曲ごとにシンバルを入れ替えたり、曲中に頻繁にウッドベースとエレキベースを持ち替えたりはしないですよね。
それよりも、いかにひとつの楽器から様々な表情の音を奏法によって引き出すかといった方向に向いていきます。
対してシンセサイザーは出る音の波形を操作してどんどん音を変えていくことによって音楽に変化をつけていっているんですね。
この考え方はなんとなく把握はしていましたが、今回はっきりと違う視点から違う美学を見ることができました。

 前回、経堂のBer Pentaでのライブでも共演者から「コード進行そのものにストーリーのある曲をやるよりも、単純なコード進行のループの上で展開を作っていく方が合ってるんじゃないか」というアドバイスがありましたが、
僕はこの言葉を完全にジャズ視点から見ていました。今回の発見で実際にシンセサイザー奏者の視点から見ることができて、一気に見え方が変わりました。

以前は、音色の変化によって展開をつけている音楽を聴いても正直ずっと同じコードを繰り返してるだけじゃんと思うこともあったんですが、これから本当の意味で違った聴き方ができそうです。

 話は逸れますが、今やっているポップスプロジェクト「青のギルド」もエンジニアから「アレンジに凝ってみたら?」というアドバイスをもらったんですが、その話もここに繋がると思います。

これまではやっぱりメロディーやそれに伴うコード進行に凝って曲づくりをしていたんですが、今回の発見がアレンジによる曲づくりの大きなヒントになりそうです。

ソロライブの可能性

 今回の試打会で僕にも「何か叩いて見せてよ」との声がかかったので叩いてみると、「これってあのアーティストの曲に似てる」と言われて紹介されたのが、TraxmanのFootworkin On Airでした。
ジャケット(笑)

実際に聴いてみてすぐ、トラック自体のセンスの良さはさておきSensory Percussionの性能的に「あ、できそう」と思いました。

今後ソロライブの目論みもあるので、近日これを参考にキットを組んで演奏してみたものを動画にしてみたいと思います。

コンプレッサー

 前回のライブの時に、用意していった音色が実際ライブ会場で必要な音量で鳴らしてみるとスピーカーからの音が割れることが多々ありました。

その分野の知識のある方からすれば当然の事で笑ってしまうかもしれませんが(笑)
これはコンプレッサー(コンプ)をかけることで解決するようです。
もちろんコンプもSensory Percussionのソフト内に内蔵されています。

ちなみにコンプってなに?って方のために簡単に説明すると、音の大きいところを圧縮して音量差を少なくするエフェクターです。

例えば尖った背の高い山をギュッと押し潰して平たくします。
面積は一緒のまま、それを元の背の高さまで上げると相対的な体積が増えますよね。
この作業をしてあげることによって結果的に音圧が上がるわけです。

気になる方はこちらのリンクを見てみてください。

専門用語満載ですが、波形の図を見るだけでもなんとなく分かるかと思います。

特にドラムなどの鋭い音の楽器はすぐに音がピークを上回って音が割れてしまうためコンプをよくかけるそうです。
なんとなくダイナミクスがなくなりそうと思って使ってなかったんですが(笑)もっと早くちゃんと勉強しとけばよかった。

まとめ

 今回この会を開いてみて結果とても良かったです。予想していた通り音響関係、他の電子楽器関係の人と話すのがとても有意義だったので、次回はシンセサイザー奏者やエンジニアさんなどをゲストに迎えて対談形式で企画できたらなと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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