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23歳デザイナーが2017年を振りかえる

はじめまして、freee株式会社でデザイナーをしているはるた( @hrtnde )です。本日23歳を迎えるわけですが特に予定もないため、今年1年を振り返ろうと思います。

今年「やったこと」

リクルートホールディングスでの短期インターン

2017年2月にリクルートホールディングスが主催するUXデザイナー職の短期インターンに参加してきました。この短期インターンの内容はリクルートが抱えている大規模サービスをUX視点で改善していくというもので、グロース案件に関わりデータログ解析、ユーザーインタビュー、カスタマージャーニーマップ作成、施策による効果推定をしたのち、UIデザインに落とし込むということを行いました。

このインターンでは大規模サービスの中で生のデータを見ながら仮説を立ててユーザーインタビューで検証しつつ改善していくという経験ができ、またリクルートのUXグループが用意するフレームワークの中でたくさんのことを吸収できました。それ以上に良かったのが同世代の優秀なデザイナーとチームを組んで1ヶ月サービス改善に没頭できたことです。

チームのメンバーは自分を含め3人。ロジカル且つ圧倒的なリーダーシップ力を持ちチームを常に前進させることができる須佐( @kazuki_susa )。UIデザインに関しては同世代で五本の指に入ると勝手に思っているワラスちゃん( @wara0319 )。2人は自分にないスキルやマインドを持っており、今年1年はかなり2人の影響を受けて突き進みました。どこかでまた一緒に3人で何かやりたいなーと密かに思ってます。

freee株式会社での長期インターン

来年入社予定のfreee株式会社では去年の4月からインターンをしています。短期インターンで他の企業にお世話になりつつ、それが終わればfreeeで働いています。freeeではUXデザイナーとして働いており、課題整理からUIデザインまで一貫して行なっています。

今年freeeで関わった大きいプロジェクトはクラウド税務ソフト「申告freee」のデザインと個人事業主向けの確定申告機能の改善です。

「申告freee」ではありがたいことに今年の10月、インターンながらグッドデザイン賞を受賞することができました。今回受賞できたのはインターンとして入社していたタイミングの良さとスーパーサイヤ人級のメンター陣、エンジニア、PMのおかげであると思っているので、まだまだ精進していきます。また先日会社のブログに乗せてもらったので興味がある方はぜひ読んでください!

普通の大学生がデザイン未経験でfreeeのUXインターンを始めてグッドデザイン賞を受賞するまでの軌跡

確定申告機能に関しては毎年たくさんの個人事業主の方に使っていただいているため、とてつもなくプレッシャーがありますがより使いやすいものにできるよう全身全霊を尽くしてデザインした所存であります。フィードバックがあれば是非教えてくださいね!

ブログを書き始めた

デザイナーはブログを書くと良いよ!という声をあちらこちらで聞くようになりましたが、私もブログを書き始めました。主なブログは以下のとおりです。

1ヶ月続けた“勝手にUI改善”の振り返り

スポナビプロ野球速報のリデザイン

UIトレースの学びを振り返る - キレイに真似るから次のステップへ

ありがたいことにたくさんの方に読んでいただき、ブログきっかけで色んな方と会う機会が増えました。ブログを書くことで自分の思考を整理できたり、デザイナー以外の人に興味を持ってもらう機会が増えるので来年も引き続き書いていきます。

20/20という若手デザイナー向けのコミュニティに入ってみた

元Newspicks、現MOSH株式会社のデザイナーであるカイ( @takumi_kai )さんが主催するコミュニティ"20/20"に参加してみました。UIデザインのスキルを伸ばしていきたいという目的もありましたが、それ以上に同世代のデザイナーと交流したかったので参加することにしました。カイさんを通じて色んなデザイナーの方と交流でき、またアウトプットに対して定期的にフィードバックをいただき感謝しております。先日同コミュニティの卒業宣告をされましたが、カイさんには自分の良き先輩として引き続きお世話になろうと思ってます(笑) 来年もよろしくお願いします。

個人で仕事を受けてみた

ブログで発信したことがきっかけでいろんな方からお仕事の依頼を受けるようになりました。今まで積極的に個人で仕事を受けることはしていませんでしたが、freeeで確定申告機能の改善をしていたこともあり、ユーザーの気持ちを理解するためにも自分で仕事を受けた方が良いだろうということで個人の仕事を受け始めることにしました。自分でデザインして報酬を受けるというのは事業会社で働く喜びとは違った喜びがありました。

ユーザーとして確定申告を経験するという目的でしたが、確定申告が必要なレベルまで稼ぐことができていないので、来年はユーザーの気持ちを理解できるように積極的に個人の仕事も受けていこうと思います!

※一般的に副業の所得が20万以上を越さない場合、確定申告は必要ありません。(例外ケースもあるので確定申告が必要かどうかはご自身で確認ください)

今年の「悩み」

デザイナーとしての自分の強みってなんだ

今年は去年以上にたくさんのデザイナーの方と話す機会がありました。またインターンしているfreee株式会社にもたくさんのデザイナーの方が入社しており、自分自身の強みについて深く考えるようになりました。

※freeeのデザイナー陣はこんな感じです👉【UX MILK主催】freeeに集う“UXデザイナー” 3つのバックグラウンド徹底解剖

未経験からデザイナーを初めて1年半ほどしか経っていないのに自分の強みって見つかるわけないでしょうと思う方もいますが、同世代でバリバリ活躍しているFOLIOのさだこえさん、flattのとよじゅにさん、先ほど紹介した須佐、ワラスちゃん等近い世代で活躍している人たちを見ると自分って彼ら彼女らに比べて何ができるんだろうという悩みが今年1年ずっとありました。

強みを見定めて自分の可能性を狭めることをするつもりはないですが、優秀な同世代、下の世代がどんどんと出てくる時代に自分はどうやって生き残れるか、最前線で進み続けることができるのかという不安はやはりあります。

このような不安があったので今年はデザイナーのコミュニティに参加してみたり、積極的に色んなデザイナーの方と話すようにしていたのかなと思います。答えはまだ見つかっていませんが、自分が他者に何を提供できるかは常に考え続けていきたいテーマかなと思っています。

デザイナーとしてのキャリアについて

今年は大学4年になり自分の進路を決定する年でした。freeeでずっと働いていたこともあり、ちゃんとした就職活動を行なっていたわけではないですが将来のキャリアについて考える機会がたくさんありました。実はこのままfreeeに入社して本当に良いんだよな?と悩む機会もありました。

freee社員に相談したり、Facebookでいきなりアポとって気になっているデザイナーと話に行ったり、イベントに参加してキャリアについての話を聞いたり、過去のインターンでお世話になったデザイナーの方に話を聞いたり、就職活動という名目で色んな企業のデザイナーと話す機会を作ったりしました。

結論から言うと「なりたいデザイナー像なんて見つからなかった」です。当たり前ですが、自分と話したデザイナーは同じデザイナーと言っても全て違う背景を持ち、違った仕事をしています。もちろん言っていることも違えばやりたいことも違っていました。

1つ共通していたのは目の前にあることに全て没頭して全力で取り組んでいること、そして目の前に生じた課題に対して解決しようと努力していることでした。とはいいつつ、進路に対して答えを出す必要はあったのでなぜfreeeなのかを決める必要がありました。

その時「今」自分がやりたいことは何?という問いを重視しました。先ほども述べたように、将来やりたいことは見つかりませんでしたが、今までの経験を通して自分の価値観を見つめなおし、自分が今強く惹かれることを考えました。私は「人々に広く愛されるサービスを作りたい」「自分の手でサービスを良くしていきたい」「面白い人たちと一緒に働きたい」という気持ちが強かったのでfreeeで働くことを決めました!

※もっと詳しく聞きたい方は今度飲みましょう!笑

ここまでで想像以上に長くなったので(誕生日にブログを書いて1日終えたくない)、次章以降は駆け足で振り返っていこうと思います。


今年の「良かったこと」

自走してデザインできるようになった

2016年はメンターなしで自走することができず、様々なところで手助けしてもらっていました。ユーザーの課題整理に対して不安があり、UIデザインに対しても不安があり、メンター無しでは常に不安でした。

今では要件定義、課題整理等全て自走してできるようになり、UIデザインに対してもなぜ?このデザインじゃないとダメなのかをエンジニア・PMに説明し、自走してプロジェクトを進めることができるようになりました。

メンターと自分の関係も「自分のアウトプットに全てレビューくれる、何をすべきか道を示してくれる存在」から「壁打ちして自分のアウトプットを洗練させてくれる存在」になったのではないかと思っています!

ユーザーだけに向き合ってデザインするマインドに変わった

初心者デザイナーあるあるかわかりませんが2016年の私は自分のアウトプットがレビューを通るかどうかが一番気にしていたポイントだったと思います。はっきり言ってそんなマインドじゃ良いものなんて作れませんでした。

なぜこのデザインなのか、なぜこの機能が必要なのか、ユーザーに届けたいものって何?というマインドに変わったことで、アウトプットの質もガラッと変わったように思います。仕事をジブンゴトできるようになり、届けたいユーザーのためだけを考えてデザインできるようになったと思います。

ユーザーに価値を届けるためには何でも積極的に学んだ

Fintech業界で立ちはだかる1つの障壁が法律です。FOLIOの萌さんも元BASEデザイナーのみふるさんもブログやイベントで言っていましたね。

21億円調達の『FOLIO』デザイン責任者が吠えた夜。金融に「デザイン」で革命を! 広野萌の熱き思い

これからFinTechのデザイナーになる3つの準備

freeeで働いている私も同じような壁にぶち当たりました。「申告freee」で立ちふさがる税制の壁。ユーザーインタビューで税理士さんの話を聞いても専門用語の意味が全くわからない。確定申告機能の改善では仕様がわからず入力させるもの、ユーザーにとってわかりやすい文言、全てがわからない。国税庁のサイトを見るも日本語とは思えず即閉じる。どれもが実話です。

「「「なぜこんな税制になってんの???」」」って1000万回くらい思いましたが、そんな愚痴を言っても何も解決しないので本を読み勉強しました。

いちばんわかりやすい確定申告の書き方平成30年3月15日締切分

やさしい法人税申告入門(平成30年申告用)

上記の2冊は今年最もお世話になった本です。大学は会計系の学科ですが、仕様理解のために勉強した法人税がテストに出てき、ノー勉でテストに挑んで単位とれるくらいには勉強していました笑

今年「できなかったこと」

デザインにおける表現の幅の狭さ

freeeにインターンとして入社して1年半以上経ちましたが、常にfreeeの入力インターフェースと向き合っていたため、デザインにおける表現の幅を広げる機会がほとんどありませんでした。事業会社に属する故のデメリットかもしれませんが、今後デザイナーとしていきていく上でfreeeのデザインしか知らないのは致命的になると感じ、2017年後半に積極的にインプットとアウトプットを行うようにしました。まだまだ伸び代しかないと思っているので来年も引き続きやっていく所存です。

決定力?不足

先日、UI改善に関するチームの重要なMTGがありました。リリース日が近いこともあり改善できることは限られておりましたが、私はより良いものを出したいと言う気持ちがありました。もちろんチームのメンバーも同じ気持ちでしたが、自分の出した案はリリース日までに実現不可能ということで、議論は難航。このMTGで案を収束させないと最低限の改善すら難しい状況でした。

デザイナーとして議論を収束させる必要がありましたが自分にはできず、むしろ案を発散させてばかりでした。同席したメンターの手助けがあり、議論を収束させることができましたが、自分1人では難しかったです。

複数の候補がある中でどの案もメリット・デメリットがある。ユーザーにとってベストなものを決めることがまだできませんでした。来年は白熱する議論の中でも現状をしっかり見極め、客観的に判断できるようになりたいです。これができない要因はいくつかあると思っているので、一つずつ潰していけたらと思います。

おわりに

つらつらと書き続けていたら5000字を越す長文になってしまいました...最後までお読みいただきありがとうございます。

今年一年たくさんの方にお世話になりました。来年は新社会人となり更に飛躍の一年としていきたいです。来年もよろしくお願いします!

みなさま良いお年をー!

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