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「スタンフォード式 最高の睡眠」の感想文

2019年末にFitbit Inspire HRを購入し、睡眠スコアが測れる機能が気に入りました。そこで以前から気になっていた「睡眠」についての本を読んでみたので、その感想文をnoteにまとめます。

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TL;DR(要約)

・「睡眠の質」は「最初の90分」で決まる。

・「良い入眠」のためには「体温」と「光」と「習慣」が大事。「体温」のためには入浴、「光」のためにはスマホを見ない。「習慣」のためには決まった時間に寝る。

・「良い目覚め」のためには、「レム睡眠」で起きる。「レム睡眠」で起きるためには目覚ましを2段階でセットする。

※個人的に大事だと思ったことだけの要約です。


プロローグ

スタンフォード大学が「睡眠」研究の最先端だということがわかります。

また「睡眠時間を確保する」といった本を読む前から知っているような内容ではなく、「睡眠の質」(同じ時間の睡眠でもパフォーマンスが良くなる睡眠)について述べてくれるということをプロローグで紹介しています。

プロローグですぐに「寝てから最初の90分」が大事という結論も出ます。

しっかり読もうという気にさせてくれるプロローグの構成です。

0章 「よく寝る」だけでパフォーマンスは上がらない

睡眠に関する基礎知識の章です。睡眠不足のリスクがどれほどか、ショートスリーパーには誰でもなれるのか、90分×Nの睡眠時間は正しいのか、といった一般の人の睡眠に関する知識に対する専門家の解説といった感じです。

この章では、「ショートスリーパーは遺伝なので、後天的に獲得できない」というところが一番のショックなポイントでした。

2年ぐらい前に1時間の睡眠で8時間寝たものと同じ効果になるというヘッドセットがバズってましたが(自分は気になったが買わなかった)、寝なくても良い人になるには遺伝子書き換えるしかないのか・・・と思いました。

1章 なぜ人は「人生の3分の1」も眠るのか

トップアスリートは「睡眠」を大事にしている。これは言い換えると、人間の身体を十全に使おうとするには「睡眠」が大事だということ。そもそも「睡眠」って何のために取るんだっけ?もこの章で紹介されています。

この章を読むと、「質の高い睡眠」を取るモチベーションが高まります。この章を読んで、「いびき」や「睡眠時無呼吸症候群」は睡眠の質が大きく下がる要因なので、睡眠時間の割りに寝た気がしない状態になったらすぐに疑おうと思いました。(アジア人は顔の作り的に無呼吸症候群になりやすいそうです)

2章 夜に秘められた「黄金の90分」の法則

この章では、この本のキーワードである「黄金の90分」が解説されます。そして自分が一番知りたかった「すぐに眠れる方法」についてもここで紹介されます。

ポイントは「体温」と「脳」。

まず「体温」は、「皮膚温度(手足の体温)」と「深部体温(内臓とかの体温)」がある。「寝るときは深部体温が下がる」→「寝るために深部体温を下げたい」→「そのために皮膚温度を上げて熱を発散する」というロジックから、皮膚温度が上がると眠くなるのだそうです。(その手段である「入浴」については3章で解説されます。)

次の「脳」ですが、これは「脳」に対して、「これから寝る」という命令を出させやすくする必要があるということです。(その手段である「寝るときに考えること」と「寝る時間」の扱いについても3章で解説されます。)

自分は2章と3章の内容を知れて、この本を読んで良かったと思いました!

3章 スタンフォード式 最高の睡眠方

良い睡眠のためのスムーズに寝るための実践的なメソッドの章です。この章が一番大事なところだと思います。

まず前章で紹介されたポイントの「体温」。これに対する具体的な方法が「就寝90分前の入浴」です。「入浴で深部体温を上げる」→「上がった分だけ大きく下がろうとする」→「眠くなる」ということで、この体温の変化をコントロールできれば「質の良い睡眠に繋がる」というところがポイントです。

自分は、午前0時に寝るために午後22時ごろに、毎日お風呂に入ろうと決めました。ちなみに「足湯」も効果的だそうです。(血流が良くなって、体温調整がしやすくなるため)

次のポイントの「脳」。これに対する具体的な方法が大きく2つあり、1つが「寝るときは何も考えるな」です。(寝る前のスマホは光というよりも脳に考えさせていることが悪いそうです。)ちらっと紹介される「羊を数える」については「ヘぇ〜」と思い、いいトリビアだと思いました。

もう1つが、「寝る時間を固定する」です。これは雑に表現するとメトロノームでよだれを出す犬のように「寝るための条件反射」を作ろうということだと解釈しました。ここで紹介された「脳が覚えているいつもの就寝時間の2時間前は眠りにくい」ということはなるほどと思いました。(明日早いから早く寝るは難しいそうです。)

「体温」はすぐに実行できましたが、「何も考えない」が案外難しいでし。(自分はこれですぐに眠れると思うと、少しワクワクしてしまい寝付けなかったりしました。)

4章 超究極! 熟眠をもたらすスタンフォード覚醒戦略

この章では「覚醒(=起きている状態)」の行動の眠りに対する良し悪しが紹介されています。起きている状態のポイントが「光」と「体温」です。

また「朝の起き方」についての紹介が実践的で、この章を読んで目覚ましのアプリを変えましたが、目覚めが良くなった実感があり、感動しました!

朝の行動が「レム睡眠で起きる」→「朝日を浴びる」→「シャワーを浴びる」→「温かいスープ系と何か噛むものを食べる」という行動に変わりました。(シャワーはもともと浴びてましたが・・・)

5章 「眠気」を制する者が人生を制す

この章では「昼間の眠気との戦い方」が書かれています。自分は昼食をがっつり取らないをもともとやっていたので、あまり困っていませんでしたが、よく眠そうにしている人には紹介しようかと思いました。

ポイントは「少なめの昼食」、「人との会話」、「カフェイン」だそうです。

エピローグ 睡眠研究の最前線「スタンフォード」で見つけたこと

この本は次の言葉で締められます。

最後に、私たちからの提案で筆をおこうと思う。睡眠を犠牲にして働くのはやめておこう。とくに、あなたがクリエイティブな仕事をしたいのなら。

多くの仕事がAIに置き換わる時代なので、言い換えると、全人類に睡眠が必要ということでしょう。

全体を通しての感想

まず本はとても読みやすいです。使われる言葉も専門用語が少なく平易な文章で書かれており、内容の区切りも細かいので、読んでて疲れないです。

もっと人生の早い段階で、この習慣を取り入れたかったと思いました!

なんかいろんな病気を解決するのって実は睡眠なんじゃないだろうかと思いました。

あんまり物事を考えてなくて健康意識低い人のほうが、物事を考え過ぎてる健康意識が高い人よりも、健康そうなのも前者の人のほうがよく眠れているからな気がしました。

ちなみに、これを書いている時点でFitbitの睡眠スコアの最高点は85点です。90点を超えるため、この本のメソッドをもとに試行錯誤していきたいと思います。

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