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燕岳〈2022.11.25-26〉

あちこちへ「別件の出張」とウソをつき、平日を利用して燕岳へ。小屋閉め直前のこの時期は、登山口のある中房温泉まで車で行くことができ、なおかつ2,000mあたりから上は本格的な雪山という狙い目な時期。

東京を車で出発したのが5:30くらい。途中サービスエリアに寄ったりして、中房温泉に着いたのが10:30。なんだかんだで登りはじめたのは11:00頃だったと思う。その日のたぶん一番遅いスタート。天気は快晴。

登り始めて30分ほど(11:30)で第一ベンチ。まだ雪は全然なし。

第二ベンチ

さらに30分(12:00)で第二ベンチ。徐々に雪。そこから約1時間(13:00)で第三ベンチ。そして第三ベンチから40分ほど(13:40)で富士見ベンチ。ここでアイゼン装備。合戦小屋に着いたのが14:40頃。この辺りまで来るとかなり雪が積もっていて、地面はもう見えない。お湯を沸かすのがめんどいので、家から持っていったお湯を使って軽くご飯を食べる。

合戦小屋とコメツガ

合戦小屋から少し上がると森林限界を超えて、眺望が開けてすごく気持ちがいい。雲も風もほとんどなかった。

安曇野の街と富士山。富士山の右に南アルプス。左に八ヶ岳

この辺りでようやく槍ヶ岳や燕山荘が見えてくる。

槍と左に常念
燕山荘(左)と燕岳(右)

燕山荘が見えてからがまたしんどいのだが、なんとか燕山荘に着いたのが16:30頃。もう夕方の雰囲気になりかけていたので少し焦った。とはいえ始めは抑えめに登ったせいか、そこまでバテず。
到着してゆっくりするまもなく荷物を玄関先に置き、夕焼けの時間になり写真を撮りまくる。

ピンクの燕岳
槍と裏銀座方面
なんでこんな空になるんだろうか 自分がいる山の影が大気に投影されているということ?
ということは昼と夜の境目を見ているということでいいんだろうか

山頂は明日行けばいっかということで、その日はもう燕山荘でゆっくりすることに。

晩御飯。豚汁うまかった

登山自体久しぶりだったせいか頭痛がし始めたので食後はすぐ寝てしまった。ちなみにコロナ対策で各自シュラフやインナーシーツなどを持ってくることになっている。ダウンシュラフを持っていったせいもあり、夜は全く寒くなかった。北アルプスの山小屋はわりかし造りがしっかりしている気がする。

翌日は朝の1時間ほど山頂が見えたものの、その後すぐに吹雪に。
登山には何かにつけて雨、風、雪と過酷な状況が避けられない。その度に思うのだが、自分の着ているウェアや持っている道具が、飾りではない、物としての機能をちゃんと果たしていることに嬉しくなる。冬山用のアウターは高かったが、このくらいの吹雪ではびくともしない安心感があるし、手袋や靴なんかもしっかり保温してくれている。アイゼンなんか無ければそもそもこんなところまで登れやしない。
スマホなど電子機器を筆頭に、オーバースペックなものは身の回りに溢れている。必要以上の機能を持っているものを使いこなせないことに違和感をもはや感じることもない。
あるいは高いウェアの元を取ってやったぞ、というただの貧乏根性なのかもしれないが。

奥に山頂が見えるはずが…

そんなハイスペックなウェアと道具を装備しながらも、山頂は無理していくこともなかろうと思い、下山。

稜線上は吹雪

しばしば突風が吹き、露出している頬に当たる雪の粒が痛い。それでも下り始めて2〜30分ほどで晴れる。合戦小屋に着く頃には完全に晴れていたが、上の方は雲の中だったので燕山荘のあたりはまだしばらく吹雪いていたのかもしれない。

下りは3時間半くらいで中房温泉着。

中房温泉

今回は中房温泉には入らず。安曇野の別の温泉に入った後は道の駅に寄ったり蕎麦食べたりして帰った。長野は美味しいものが多い。野菜、果物、味噌など買う。野沢菜とわさびふりかけも買った。雷鳥の里は東京に近づくにつれて高くなることを知った。
この日は土曜だからか東京までほとんど渋滞なし。

翌日は激しい筋肉痛でほとんど動けず。回復まで3日くらいかかった。今シーズンはあと何回行けるだろうか。

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