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回線分散というリスクヘッジ

今や携帯電話(スマートフォン)は通信手段だけではなく、遊び、勉強や仕事などにも欠かせないものとなりました。それを支える携帯電話回線(モバイル通信回線)はもはや社会的に重要なインフラでもあります。

それだけに、通信回線を提供している各キャリア(docomo、au、SoftBank、楽天)は会社の利益だけではなく、社会的利益を支える存在でもあり、総務省の認可を得て周波数帯を使用しているわけですから国民に対しても重要な責任があります。

だからこそ、通信回線のトラブルが発生すると重大な問題になり、IT系のニュースだけではなく一般のニュースでも取り上げられるほどです。もちろん人間のやることですからミスもありますし、機械は壊れるときには黙って突然壊れます。事前のチェックで壊れそうな状態を見つけられれば交換できるでしょうけれど、100%の稼働のためにチェックや交換の頻度を高めると、結局は利用者の料金に跳ね返ってきます。100%ではなく99%にするだけで、相当な費用節減になります。その代わり、利用者側は年に数回の通信障害は我慢しなくてはなりません。

稼働率と料金の費用対効果を見極めて各キャリアは事業を展開しているので、絶対障害が起きないと断言できる通信会社は存在しません。その一方で障害が発生しても何日も続くこともありません。数時間から十数時間あればまず復旧します。利用者はその間の対策を立てていればいいわけです。

自分が使用している通信回線が使えない状態になったとき、無線LANがつながっている状態であれば連絡の取りようはあります。回線交換方式での通話が出来なくても、メールやSNSでやり取り出来ればたいていの問題はなくなるでしょうし、直接話したければLINEなりZoomなり、通信速度さえあれば何とかなります。

無線LANもつながらない状況ですとお手上げになってしまいますが、仕事や家族との連絡を欠かせないような人は、そのためのバックアップ回線を考えておいた方が良いでしょう。手っ取り早くて普段から便利なのはモバイルルータでしょうね。モバイルルータの方で月々の通信容量に余裕があるなら、メイン回線の料金プランを安く設定することも可能でしょう。

モバイルルータは必要ないし、バックアップ回線はいざという時だけでいいという使い方をしたければ、MVNOの契約を出来るだけ安くすることでしょうね。

昔と違い、今ではMVNOの存在で複数の回線をバックアップとして契約するハードルが下がりました。MNOである携帯キャリア本体と契約してそれをバックアップ回線とするのは、お金持ちならともかく庶民には厳しいものがあります。メイン回線が障害で使えないのは年間でも丸1日もありません。そのために毎月数千円も払いたくないのは当然です。

そこでMVNOで、速度は遅いけど数百円のプランで契約してしまえばいいのです。それを持っておけば、メイン回線が障害で使えないときに、速度が遅くてもメール・SNSでの連絡だけは充分可能です。

MVNOであればdocomo・au・SoftBankの全ての回線を準備しても大した金額にはなりません。さすがに同一時間帯に複数のキャリアが障害を起こす可能性はかなり低いですので自己満足にしかなりませんが。

ここで注意しないといけないのは、MVNOの業者も分散させることです。一つの会社でdocomo・au・SoftBankの3種類あるいはどれか2種類を扱っているところも結構ありますが、一つの会社で複数の回線を契約していると、その会社の設備内で障害が発生したときに全部使えなくなってしまいます。

楽天モバイルは現在無料で使えますので、楽天モバイルをメイン回線として、後はdocomoかSoftBankの安いMVNO回線(数百円からあります)をバックアップとして準備しておけば充分じゃないでしょうか。

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