見出し画像

【薬剤師転職のプロが解説】ドラッグストア・調剤薬局・施設形態別の平均年収を徹底討論

こんにちは!HRチャンネルです。

今回は、今季夏クールで放送されていた薬剤師ドラマ「アンサングシンデレラ」をテーマに薬剤師の平均年収について、取り上げてみようと思います。

このドラマでは、主に病院薬剤師にスポットが当たっていますが、ドラッグストアで働く薬剤師も登場します。

実はドラマの中で、こんな印象的なシーンがありました。
場面は、ドラッグストアで働く「小野塚 綾」と病院で働く主人公「葵みどり」の初対面のシーンです。

小野塚「病院で働いているんですか?」
葵「はい」
小野塚「病院薬剤師か…。でも、なんで?」
葵「はい?」
小野塚「ほら、調剤薬局とかドラッグストアの方がなんか気楽そうだし。正直言って給料も良いはずですよね?」
(『アンサングシンデレラ』1話より)


え!?病院の方が一見大変そうなのに、ドラッグストアの方が給料が良い??

ドラマ効果で「病院の薬剤師さん、めっちゃ大変そう…」と思っていたので、このセリフを聞いてびっくりしました。これは本当なのでしょうか…?

気になったので、実際に薬剤師さんの転職支援を行っているプロに聞いてみました。

画像1

日本メディカルキャリアの落合社長とコンサルタント3名の方にお伺いしました)

■株式会社日本メディカルキャリア
1999年より20年以上も医療従事者の就職・転職支援を実施。企業理念は「あなた以上に、あなたのキャリアを考える」
登録会員数は業界最大級30万人を突破。また運営する薬剤師の転職サイト「薬剤師ベストキャリア」は常時7,000件を超える求人情報を提供している。


<施設形態別>年収相場ランキングTOP3

では早速聞いてみましょう。施設形態別の年収相場はそれぞれ、いくらになるのでしょうか?ランキング形式でお送りします。


第三位は…病院!!

画像2

◇想定年収は400~650万円ほど

――冒頭のドラマのシーン通り、やはり調剤薬局やドラッグストアよりも年収は低いのですね。詳しく聞いてみましょう。

画像3

「病院は他の施設形態に比べて、少し年収は低くなってしまいます。ただ、その分勤務時間が短かったりですとか、ワークライフバランスを重視した働き方ができるので、そういう点ではおすすめですね。」

――なるほど!ということは、お子さんがいらっしゃる方や働ける時間に制限がある方など、ワークライフバランスを重視したい方には、おすすめの職場なんですね。650万円が上限というのは、何か理由があるのでしょうか?

「そうですね、管理職レベルになるとこの金額になってきます。一般的な入職だと400~500万ほどですね。頑張って役職目指したいよ!という方にとっては、650万は目指せる金額になるかなと思っています」

――そうなのですね。それでは、続いて第二位にいきましょう!


第二位は…調剤薬局!!

画像5

◇想定年収は450~700万円ほど

――第二位は調剤薬局なのですね。病院と比べると、50万円ぐらい高くなるということでしょうか?結構違うんですね! 

画像6

「はい。入社時の年収は調剤薬局の方が高いかなと。調剤薬局では、年収もとりつつ、患者さんにも寄り添いたいという方が、バランス良く働けるのではないかなと思います。金額としては、結構大きいですよね。ちなみに、今地方で高額な求人が出るケースが増えているんですよ。」

――え!そうなんですか!?

「やっぱり薬剤師さんがいなくなってしまうと、残念ながら閉店になってしまう薬局もありますので、都心部よりはむしろ地方の方が年収が上がるケースが増えています」

――実際に転職支援を行うプロならではのお話ですね…!ありがとうございます。それでは、気になる第一位にいきましょう。


第一位は…ドラッグストア!!

画像6

◇想定年収は500~800万円ほど

――第一位はドラッグストア!年収は500~800万円なんですね。

画像7

「皆さん1番馴染みがあるのがドラッグストアかと思うんですけど、最近は調剤室が奥についてたり、別の入口で併設されていたりと、調剤併設の店舗が増えてきています。この調剤室で働く薬剤師さんの年収相場が大体このくらい、というイメージですね。」

――年収が1番高いのは、何か理由があるのでしょうか?

「ドラッグストアさんが軒並み一気に年収を上げた時期があって、その名残がまだ残っているのかな?という感じですね。実は、パートさんでも年収500万円という方がいらっしゃいます。」

――ええ!そうなんですね!大分、病院と違いますね。仕事内容的に何か違いはあるんでしょうか?

画像8

「大分減ってきてはいるんですけど、品出しが業務に加わるケースがあります。ドラマの中ではドラッグストア勤務の小野塚さんが、品出しをしているシーンがありましたね。笑」

「あとはOTC(※医師による処方箋を必要としない、一般用医薬品のこと)の薬が多いので、かなり種類を覚えないといけないとか、説明できないといけないですね。」

――なるほど~。たしかにドラッグストアだと、色々と幅広く対応する必要がありそうですね。


年収だけ見ていてはいけない!注目すべきは「退職金」

画像9

退職金の部分も注目してみてほしいですね!病院だと入社時の年収は低いんですけれども、その分退職金が充実していたりしていて、結局生涯年収で見たときに「意外と病院の方が高かったね」というケースは正直あり得る話かと思います。」

「逆にいうと、調剤薬局・ドラッグストアも入社時の年収が高い分、病院よりも退職金が少ないということもあります。なので、調剤薬局・ドラッグストアも、生涯年収でしっかり考えないと分からないケースもあるので、注意が必要ですね。」

画像10

「転職活動でコンサルタントに相談をされる際には、入社時の年収だけではなく、ぜひ生涯年収という観点からも考えてみると良いのではと思いますね」


その他にも、待遇・福利厚生の違いや、施設ごとの人間関係の特徴など、ぶっちゃけ話を沢山していただきました。詳しくは動画をご覧ください!

また、次回の「ドラマ×HR」記事では、アンサングシンデレラの登場人物別に年収を大予想!こちらもどうぞお楽しみに!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?