組織の実行力を高める 【組織づくりのヒント】
今回のヒント
組織の実行力を表すシンプルなアイデア
組織が実行できる状態をつくり、その実行力を上げることがマネージャーのミッションの1つです。では、具体的に組織の実行力を上げるためには何をすれば良いでしょうか?
組織の実行力を表すためのアイデアとして、次のように「人」と「能力」という2つの要素に分解してみます。
組織の実行力 = 組織の人数 x 個々の能力
これを図で表すと、図の(a)のように描けます(数学的に厳密ではなくあくまでイメージです)。横軸が組織の人数、縦軸が個々の能力、◯は組織内の人を示し、組織の実行力は◯を包む四角形として表現しています。
このイメージができれば、「組織の実行力を上げるために何をすれば良いか?」という問いに対しては、四角形を大きくすることだと考えることができます。
やることは「人の数を増やす」と「人の能力を伸ばす」
1. 人の数を増やす
やることの1つ目は、組織の人の数を増やすことです。イメージだと図の(b)のように横に伸びていきます。具体的には次のような方法が考えられます。
外部からの採用
内部からの人員異動
アウトソーシングの活用
2. 人の能力を伸ばす
やることの2つ目は、組織の人の能力を伸ばすことです。イメージだと図の(c)のように縦に伸びていきます。具体的には次のような方法が考えられます。
成長支援(環境づくり、教育、トレーニング、...)
評価(フィードバック、期待値擦り合わせ、...)
特に「ハイレイヤー」(図の上部に位置する◯の人)の能力を伸ばすことが鍵です。ハイレイヤーの能力向上は、組織全体の能力向上に直結し、組織の成長を押し上げる形になります。
このように、組織の実行力を中心に考えると、マネージャーが採用、成長支援、評価に取り組む理由がより明確になり、スッと腑に落ちてくるのではないでしょうか。
さいごに
今回のヒントは「実行より大事な戦略などない」というものでした。私自身は「まずは実行、次に戦略」という意味で解釈しており、優先順位の問題で戦略も大事だと考えています。正しい方向に実行していかなければ、いくら実行力を高めても成果が無駄になってしまうからです。
これについては「事業の方向と組織の方向を合わせる」というヒントでその重要性を説明しています。興味があれば、ぜひあわせて読んでみてください。
このnoteについて
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