配られたカードで勝負する

「女らしさは、体で表現しなくても作ることができます。例えば、木からりんごをとる仕草とか、車から降りる仕草とかでね」
オードリー・ヘップバーン

見た目がコンプレックスだったオードリー・ヘップバーン

オードリー・ヘップバーンが女優として活躍していた時代は、細くてか弱い女性は女らしさとは正反対だった。現にその時代の代表的な人気女優はマリリンモンローであり、ややふくよかで丸みのある顔が女らしさを象徴していた。

ただし、オードリー・ヘップバーンはそれを真似して太ったりはしなかった。自分なりの戦略をとったのだ。目元のメイクを強調することで鼻の高さに目がいかないようにしたり、ゆったりした服を着ることで痩せた体型をごまかした。そして細かな行動に気を使った。

彼女は変えられないものとは戦わなかった。代わりに変えられるものを少しずつ完璧に仕上げていった。つまり、「配られたカードでどう勝負するか」が大事なのである。

参考:　失敗図鑑　大野正人