情シスがDeveloper eXperienceを考えた結果、エンジニア貸与PCをいつでも交換できるようにしました

はじめに

ヘイ株式会社でIT本部(コーポレートIT)のマネージャーをやっている @howdy39です。

このたびheyのエンジニアに貸与しているPCを いつでも交換できる 制度を作りました。納期の関係で「交換したい!」という希望のエンジニアすべてに配れてないのが心苦しいのですが、納品され次第配っていきます🙏

エンジニアに貸与するPCの基本スペックは次のようになっています。SSD以外はフルスペックにして快適に開発に打ち込めるようにしました。

  • MacBook Pro 14 インチ

  • 10コアCPU、32コアGPU、16コアNeural Engine搭載Apple M1 Max

  • 64GBユニファイドメモリ

  • 1TB SSDストレージ
    ※ 同等以上の新モデルが出たら随時アップデート
    ※ JIS/USキー配列選択可

加えて、いつでも交換可 の対象者はエンジニアだけでなく、デザイナーやプロダクトマネージャー を含む開発に関わる職種の方も上記スペックで、いつでも交換可 となります。

本記事ではその意思決定をした理由について書いていきます。

もともとは3年交換でした

ITベンチャーであれば2年や3年で交換出来るようにしている会社が多いのではないでしょうか。heyでは3年で交換できる制度になっていましたが、3年という期間に特におおきな意味はなく(私を含めて)開発PCの交換について深く考える人がいなかっただけなのかなと思います。
誤解されないように書いておくと、深く考えていなかったからといって低スペックPCを貸与していたとかは全くなくて、MacBook Pro 13 or MacBook Pro 16 からほぼフルスペック(CPUとメモリは選べる最上位)でキー配列(JIS/US)も選べる形で貸与していました。
良いスペックのPCは配っていたが交換タイミングについては深く考えていなかったという感じですね。

なぜ変えようと思ったのか

プロダクト開発のアクセルをぐっと踏むためにエンジニア採用を強化するという話が持ち上がりました。

新しく仲間になる方はもちろんのこと、すでに在籍している方も含めてみんなをhappyにしたいですよね。
コーポレートITを任されている身なので、私の出来る範囲でDeveloper eXperienceの向上になんか貢献できることないかなぁと考えていたところ、「開発PCを早く交換したい」「M1 Maxにしたいけどあと2年かぁ」みたいな話を timesチャンネルで見かけたり口頭で聞いたりしていたことがふと脳裏をよぎりました。

そこで開発PCの交換制度についてゼロベースで考えてみることにしました。

今がどういう状態なのか

heyでは開発PCにMacBook Proを貸与しているのでMacBook Proに絞っていままでのリリースを過去10年程度リストアップして俯瞰してみました。
そこで見えてきたのは、マイナーアップデートとメジャーアップデートの2つがあり、交換したいタイミングはメジャーアップデートのときだなと思いました。

次の図が私が考えるMacBook Pro(開発PC)のメジャーアップデートのタイミングです。
この色が変わるタイミングで交換していくのが(お財布事情も考慮した)私の考える理想の交換周期です。

MacBook Proのメジャーアップデートと理想の交換タイミング


一方、次の図が本制度を作らなかった場合のheyでの交換タイミングの図です。※ 3年交換のとき

現実の交換タイミング

例として入社タイミング別に4パターン出しましたが

  • 1番目, 3番目の方は最新じゃないPC 😢

  • 2番目, 4番目の方は最新のPC 😄

をそれぞれ長期間使っていることになります。

  • 会社によって定められたPCの交換周期

  • 入社したタイミング

  • Appleによる新PCのリリースタイミング

などPCを貸与される側にとってアンコントローラブルな部分によって Developer eXperience が損なわれる方が出てきてしまうのはとても健全ではない状態だと思いました。

理想の交換タイミングはいつでも交換できること

1年や2年など周期を短くするのをまず考えてコスト試算もしたのですが、結局入社して翌月にメジャーアップデートあったらDX悪いんだよなぁと。
もういっそいつでも交換可能にしちゃえばよいのではないかと。

次の図が本制度を作った後の交換タイミングです。

いつでも交換可にした後の交換タイミング

ポイントは赤丸で囲った部分で
1番目の方は「もうすぐ新しいのでるなぁ。環境構築も手間だし、もうすこし使おうかな」
3番目の方は「入社後すぐに新しいのが出てしまった…交換したほうがビルド早くなるし元は取れそうだから交換して貰おうかな」

みたいな感じで元々の3年より長くなる方も居れば短くなる方もでてくると思います。

これが本来あるべき姿だと思いコスト試算などもした結果 いつでも交換可 がベストだと思い制度を整えました。

さいごに

コストがあがるのは事実なんですが「STORESの成長につながる投資だから無駄にはならない。無駄にはしない。」と本人が判断した結果の交換なのであれば、交換がどんなタイミングだったとしてもきっとそれが正解です。(お金を出すのは会社だけど)私はその意思決定にベットしたいと思います。

ここまで読んでくれた方はきっとヘイに興味がある方だと思うので、エンジニア採用ページのリンク張っときますね。


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