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農業人 身近なようで遠い存在になりつつある農や野菜についての話や、生活を豊かにする情報の発信をしています。 ブログにはnoteに載せていない日々の情報や、農業の情報を発信しています!         https://agri-neighbor.com/

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  • 農のこと

    農業や農を取り巻く事柄をまとめています。

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    ジャンルにこだわらず、思ったことや感じたことを綴った記事集

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    食べチョクやポケットマルシェなどで見つけた美味しい野菜や、素晴らしい生産者をご紹介。気になったらすぐにチェック!

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第一回 美味しい野菜の生産者紹介!

始めに皆さんは食事に関してどのくらい興味があるでしょうか? おそらく大抵の人は安さや量を目安に購入していたり、使いやすさや日持ちで選んだりしているかと思います。野菜の栄養価を気にしてみたり、季節のものを選んで買ってみたりする人は意外と少数派でしょう。 野菜にも様々な栽培方法があり、同じ種類でも驚くほどその栄養価や味が変わります。世の中の子供たちが野菜が嫌いだったりするのは、美味しくない野菜を食べているからであって、皆さんの手元に美味しい野菜が届けばきっと好んで野菜を食べるの

    • 農 と AI

      世界的に躍進を続けているAI。 この技術が進歩するほど人間の仕事は減り、よりクリエイティブで特化的な職業が残っていくと言われている。その波はもちろん例外なく農の世界にもやってこようとしている。 農という分野は昔から『長年の経験と勘』に基づいた世界であり、マニュアル化などが非常に難しいとされてきた。幼いころの私は、単純にマニュアル化すると農家の利益にならないので誰も取り組まないせいだ。と考えていた。 しかし、実際に農の世界で生きていくようになって知ったのが農の世界のカオスさ

      • 日本の農 輸出に向けて強化!

        最近日本政府が国内の農産物を輸出するために様々なシステムや環境への投資を始めている。そこには食料品の輸出大国であった中国が、世界最大の食糧輸入国になりつつある背景があるのだろう。 しかし、農の生産現場から見るとこの政府の政策はどのように映るのだろうか。今の状況と今後の予想される変化から考えてみたい。 現在、日本政府が目標としているのは5兆円の食糧輸出である。これは野菜だけでなく肉や加工品(お酒)等も含まれた数字のよう。確かに日本の加工品や高単価品も含めれば不可能な数字では

        • 農と人手不足

          農とは実際に手元にある物理的なものを取り扱う仕事です。データ、サービス全盛期の現代においてはある意味、遅れた産業とも捉えられるかもしれません。実際、そう思うことも多くあります。 この21世紀に素手で草を抜いたり、スコップで穴を掘ったり、鍬で耕したりしているわけですからね。ソフト産業が全盛の時代に、農というハード産業は苦しい状況になっています。 しかし、食品というものは人間がどれほど高度な技術を持っても替えが効かない基礎的なものです。植物工場や環境制御型農業がもてはやされて

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          イチゴの革命? 新しいイチゴの品種開発!

          イチゴはどのように栽培されているかご存知ですか? 一般的にイチゴは種からの栽培ではなく、ランナーと呼ばれるほふく茎から株を増やしていきます。イメージとしては竹や笹のように親株から伸びた先で子株ができていくような感じですね。 しかし、この栽培方法では収穫までに一般的な栽培方法で6ヶ月かかると言われています。その半年間、農家は病虫害と闘いながら出荷へ向けて肥料調整や栽培管理をしなければなりませんでした。 しかし、種からの栽培を可能にする事で栽培期間を半分にすることで、今まで

          イチゴの革命? 新しいイチゴの品種開発!

          農と計画力

          農ってどんな仕事? 農業は野菜や果物を作る仕事! と思っている人は意外と多い。 確かに農とは生産物を作ることに重きを置いているが、実のところ異なる。 農を本職にしている人間でも意外と出来ていないのが販売計画だ。 実際、物を畑で作ったところでそれを必要としている相手に提供することが出来なければ自家消費で終わってしまう。 どこの誰が、どんな作物を、どのような流通で販売するのか。 こういった、いわゆるマーケティングの能力が利益に直結してくる。ここを勘違いしていると、自分の

          農と計画力

          一か月、noteと向き合ってみて感じたこと

          《始めに》私がnoteを利用し始めて早ひと月が経とうとしています。ジャンルとして“農”を取り上げ、日々情報を掲載してきました。その中で気が付いたことや、改めて考え直さなければならない点を挙げていきます。単なる私の反省日記になってしまいますが、何かしら参考になることがあればうれしいです。 《農の情報は既に非日常化している》私はnoteとブログを更新していますが、そこにはある目標があります。 『日常と農を繋げていく』 これがスローガンとなって日々情報を集め発信しているわけで

          一か月、noteと向き合ってみて感じたこと

          農薬とは本当に悪なのか?

          農薬とは悪なのでしょうか?  巷で言われている農薬に関してのイメージは本当に間違いないものなのでしょうか? 今日はニュースや情報でよく聞く農薬についての話をしていきたいと思います。 さて、最近の農業界ではオーガニックや自然栽培、減農薬などの農法が増えてきています。新規参入農家ではその割合が多く、慣行農法を続けてきたベテランも減農薬にトライしている方も見かけるようになってきました。確かに、社会の風潮として農薬は悪だとする傾向があります。 しかし、そこに対して違和感を覚える農

          農薬とは本当に悪なのか?

          『虫』と私たちの関係性

          現代社会において虫とは、私たち人間から遠い存在になりつつあります。実際畑へ農業体験などに来る都心部の学生たちはバッタ1匹に悲鳴を上げ、逃げ惑うなんてことも。そんなようでは畑仕事などできないのですが、普段そのような環境にいるのだから仕方のないことなのかもしれません。 しかし、私たちが住む地球という環境は昆虫や幼虫がそこらかしこにいるのが当たり前です。それらに触れない生活をしていることの方がマイノリティだという事に私たちは気が付くべきでしょう。とはいえ、気持ちの悪い昆虫を好きに

          『虫』と私たちの関係性

          米食の変化から考える豊かさ

          数年前まではグルテンフリーや、小麦粉アレルギー対策としてその立ち位置を生み出そうとしていた米粉は、今やひとつのブランドとして成立しようとしているようだ。2021年度の米粉需要は前年度に比べ4000t増え、過去最高の4万tになる見通しとなった。これは日本米粉協会が主要な製粉会社に聞き取りを行い、その返答からの予想値という事だ。   今までのデータを見ると、米粉の需要はコロナ禍にありながらも一定の数字をキープして減少の傾向すら見せなかった。ここ数年、需要は右肩上がりで来年度も

          米食の変化から考える豊かさ

          耕作放棄地問題から見える好機

          昨今、耕作放棄地という言葉を耳にするのは農業関係者だけではなくなってきたように思う。それほど農地の維持管理が難しくなり、社会への影響を出し始めているという事かもしれない。ただ、耕作放棄地が問題だと口で言う人は多くとも、そこに対してどのような課題があり、どのように問題解決していく必要があるのかを語る人は少ない。今日はそんなところについて話をしてみたいと思う。 つい先日のことだが、農林水産省が「長期的な土地利用の在り方に関する検討会」という会合を開いている。分かりやすく言えば、

          耕作放棄地問題から見える好機

          ブログをはじめまして… 色々思う事もありまして…

          箒屋です。 コツコツとnoteに記事を書き込むようになり、早2週間が経とうとしています。三日坊主の私がここまで続けられているのも、やはり自分の好きな分野について書いているからかもしれません。 さて、そんな私ですが、若干調子に乗ってブログも始めてみました。農業人として今までも他の農家さんや法人さんのブログを見に行く機会は多かったように思います。しかし、長期間の情報が載っていないことが多い印象。通年通して何を栽培しているのか、どんな作業に悩み解決しているのか。そんな情報が見れ

          ブログをはじめまして… 色々思う事もありまして…

          国内初のゲノム編集野菜登場。遺伝子組み換え、ゲノム編集の違いとは?

          皆さんはゲノム編集と聞くと、どのようなイメージを持っているだろうか?少し怖い印象があるかもしれない。私自身も遺伝子を弄ることは果たして良いことなのかどうか、判断しかねる部分はある。だからこそ、ゲノム編集というものに対してしっかりと正しい知識を持っておくことが大事だろう。 先日、国内初のゲノム編集野菜が登場するというニュースを見つけた。筑波大発のベンチャー企業『サンテックシード』がGABAを多く含むトマトを開発、厚生労働省が認可したという話だ。商品名は『シシリアンルージュ・ハ

          国内初のゲノム編集野菜登場。遺伝子組み換え、ゲノム編集の違いとは?

          人生を豊かにする3つのコツ! 【箒屋の独り言】

          豊かさとはいったい何だろう。誰しも一度は考えることだと思う。私も子供のころから同じような問いかけを何度となく繰り返してきた。その中で、最近気が付き始めたことがある。 豊かさを育むにはコツがある。それを今回はざっと書き出してみようと思う。結論から言うと、そのコツとは以下の三つだ。 1.モノを持たない 2.自分の価値観を定義する 3.行動する である。ひとつずつ話をしていきたい。 1.モノを持たない とは? モノを持たないとはどういったことなのか。単純にミニマリスト

          人生を豊かにする3つのコツ! 【箒屋の独り言】

          〜年末年始牛乳需要減少に懸念〜

          《今日の記事》 〜年末年始牛乳需要減少に懸念〜 牛の出す乳は人間の都合ではストップできない。ホルスタイン1頭から1日あたり搾乳される量は30L程と言われている。数日搾乳せずにいると感染症のリスクが上がるため、酪農家は毎日の搾乳作業を必要としてきた。つまりは毎日ある一定の牛乳が毎日生産されていることになる。これが生き物を扱う難しさとなっている。学校が休みになり、生クリーム特需が終わる12月15日以降、乳製品需要は大きく下がる。加えてコロナの影響もあり、今年はさらなる需要減少が

          〜年末年始牛乳需要減少に懸念〜

          【定期ニュース!】外食業界から読み解く、日本の食品事情!

          《今日の記事》 〜時短営業により、再び外食業界に落ち込み〜 一時期回復の兆しを見せていたコロナであったが、ここにきて再び外食業界の悲鳴が聞こえてきた。11月の主な外食企業の売上高が出そろい、前月までの回復基調から一転、前年同月比でマイナスになった企業が相次いでいる。一部、Go to による効果で好調な企業もあるが限定的な効果であった。 外食業界は非常に厳しい時代を迎えている。日本は世界有数の外食文化が花咲いた国であると思う。中華、フレンチ、イタリアンにファーストフードや懐

          【定期ニュース!】外食業界から読み解く、日本の食品事情!