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お肉の価値は何で決まるのか?誰が決めるのか?宝牧舎が、乳牛であるジャージー牛のお肉を販売するワケ。

こんにちは。宝牧舎ブランディングチームの茂手木佐和子です。今回、宝牧舎が初めて皆さんに向けてお肉の販売を開始しました。そのお肉はオスのジャージー子牛です。放牧牛を味わっていただく、それだけでも嬉しいことなのですが、「牛の幸せを考える牧場」としてお肉を買って食べる前に皆さんに知って欲しい事実があるので、ここでお伝えさせてください。

なぜオスのジャージー子牛なのか。

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「捨てられて死んでしまう牛に、少しでも長く生きて欲しい」という思いで、黒毛和牛の廃用母牛を放牧で育てている肉牛農家「宝牧舎」。自然のなかで健康的に生きる牛たちの成長を見守る彼らは今年、オスのジャージー子牛の飼育も始めました。

ジャージー牛といえば、濃厚でおいしいミルクを想像する人が多いと思います。ジャージー牛が作り出すミルク、その量はホルスタインの3分の2程度と少ないものの、味の濃さ、タンパク質・カルシウム・ビタミン類の栄養価の高さから、ミルクやバター、ヨーグルトの原料としてとても人気があります。

乳牛としての価値が高く、多くの農家で飼育されているジャージー牛。一方で、同じジャージー牛でも“乳を出さない”オス牛は、そのほとんどが生後すぐに処分されてしまいます。また、お肉として市場に出回らないのも、ジャージー牛は和牛やホルスタインと比べて体格が小さく成長も遅いため肥育してもお金にならない、つまり経済効果が低いことが理由だと言われています。さらに、肉色が濃いことや脂身が黄色くなりやすいこともまた、ジャージー牛の肉の市場価値を下げているそうです。

「1日でも長く生きた牛のお肉を美味しく食べてほしい」農家の思い

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見た目がよくない、経済的効率が悪いなどのいわば人間目線の都合だけで決められた牛の価値と、それによりせっかく生まれた命が産声をあげてすぐに失くなってしまう事実に、宝牧舎は疑問を持ちました。彼らはこれまでも黒毛和牛の廃用母牛という、誰かが引き取らなければすぐにでも死んで(処分されて)しまう牛たちを買い取り、自然豊かな山地で育てるという方法を貫いてきました。オスのジャージー子牛にも「少しでも生きて欲しい」という強い思いを抱き、同じ問題意識を持つ、熊本県で放牧場を営んでいる宮川ファームからジャージー子牛の「ジャン」と「バンビ」を買い取ることにしたそうです。

今回皆さんに販売のご案内するのは、その「ジャン」と「バンビ」のお肉です。(2頭は一歳になりました。)冒頭でもお伝えしたように、宝牧舎は最終的に牛を屠殺することで収入を得る肉牛農家です。「結局売るなら、生かし育てることに意味はない」と思うでしょうか。畜産の現状を知り、また農家の考えに触れることで、そこにさまざまな思いが出てくるのは当然です。あまりいい思いをしない方も多いかもしれません。しかし、「その事実を知った上で、1日でも長く生きた牛の命を美味しく、ありがたく食べていただきたい」というのが宝牧舎の願いです。

(宝牧舎代表 山地のツイートより)

宝牧舎のお肉の特徴

ジャージー牛のお肉はコクがあり、栄養価が高いと言われていますが、傾斜のきつい山地で放牧で育ったので、皆さんが慣れ親しんでいる牛肉よりかは硬く、筋っぽいと感じるかもしれません。しかし、(主観ではありますが)伸び伸びとストレスが少ない環境で育ったお肉はほんのりと甘くクセが少ないのが特徴です。また、ブロックでお送りするため、特に内臓はスーパーで売っているお肉よりも調理に手間がかかります。調理にかかる手間と一緒に楽しんでいただける方に手に取っていただけると幸いです。煮込みなどの調理方法でおいしく頂けます。

購入は、下記注文フォームより承ります。購入希望の方はお早めに申し込みください。

(2021/11/8追記)
*お肉の販売は、11/7(日)を以て締め切りました。お申し込みいただいたみなさま、ありがとうございました!

【お肉のご購入方法】

今回の販売に興味を持っていただけました方は、下記手順でお申し込みください。

1. 各部位を先着順で販売いたします。(フォーム入力後に申し込みいただいたお肉の選択肢が消えます。)
2. 下記のフォームより、注意事項をよくお読の上、内容をご記入してお申し込みください。

【注意事項】
・ご注文の完了は、入金後となります。【フォームを入力した日にちから1週間後(翌週の同じ曜日)】の23:59以降入金が確認できない場合、ご購入は無効とさせていただきます。


宝牧舎ブランドチーム

[Brand Editor]茂手木佐和子 (IG @sawoasis
[Photographer]松平伊織 (IG @iori_matsudaira
[Brand Direction]萩野格(TW @kak_uku

最後に、ジャンとバンビの牧場での様子です。

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