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『氷の城壁』第13巻購入・紹介・感想(その2)

前回は内容面にははいらなかったので、実質的に第13巻については今回から購入・紹介・感想にはいることになります。

わたしは楽天ブックスで買うのですが、『氷の城壁』『正反対な君と僕』は基本的に発売前々月の18日予約開始が公表されます。楽天モバイル(ルーター&SIM)を持っているので、18日に予約購入手続きをすると楽天ポイントが私の場合たしか基本的に10倍以上(期間限定含む)になったかと思います。特定の大手書店等で購入するとおまけがついてきますが、おまけ不要である程度楽天経済圏な人にはおすすめな購入方法です。
とはいえ、次号は4か月後の1月4日発売。これまでのパターンですと11月18日に予約受付開始なのですが、発売間隔が異なるのでこれまでのパターンどおりでいくかどうかはわかりかねます。

第13巻は第105話から第111話の計7話で構成されています。話の展開上第112話までいれて、次どうなっていくのか?という構成にするのかと思っていましたが、きれいに第111話で切ってきました。その関係かどうかわかりませんが、第109話が20ページ(小さいコマ割り多数)、第110話が40ページと極端に再構成されています。話の重要度から言えばそうのですけどね。

この第13巻はミナトとこゆんの初デートや、美姫からのヨータへの告白、話を1回おいて、ヨータが自分の気持ちを素直に美姫に伝えるシーンなど、どきどきしながらも、どなたでも安心して読める巻になっています。
表紙外見もこの手のマンガが好きな方であれば、読んだことなくてもジャケ買いしたくなるほど素晴らしいものですしね。

またこの巻の中身の素晴らしさは、親友たちからの一般的には欠点だろうと思われる誉め言葉にあります。この表現を用いた阿賀沢先生の素晴らしさに改めて凄さを感じた次第です。
こゆんに告白したミナトへのヨータ・美姫からの誉め言葉は、心の底を表わしてこなかったこれまでのミナトに対しての一番の誉め言葉と言えますし、ヨータが美姫の告白を言葉で受け入れる時の言葉は、美姫の本来そうありたい・表現したい性格・行動をそのまま大好きであると表現したものであることです。

ちなみにヨータの言葉の内容は、一番最初の第1巻の第3話で思い切り読み手を笑わせて、いい歳こいたおじさんを『氷の城壁』にのめり込ませるきっかけとなった内容を言い換えたものに相当します。すでに第1巻の段階でヨータが本当の美姫のほうがいいのに、などとにおわせていましたが、ここで大感動の伏線大回収となりました。

最後になりますが、あと1巻の第14巻で終わりとなるので、ここまでの全体としてのキャラクター表現の感想を中心に述べておきたいと思います。
ヨータ・ミナト・つっこちんはデフォルメの絵でもまあ予想しうる範囲のものといえます。
それに対し主人公であるちょっとキツメの美少女であるこゆんのデフォルメの絵は、相当昔の人しかしらないかと思いますが、ギャグ漫画の『ついでにとんちんかん』のヌケサク先生を連想してしまうほどベースの表情が乏しいものが基本であり、第1巻での表情筋の乏しさを表し切っています。
他方、健康的美少女である美姫のデフォルメは、おめめキラキラ進研ゼミ状態もあれば、巨大化美姫、ミニ美姫、ショゲ美姫、また髪色などもちょくちょく変えて、なんでもありと非常に対照的でそれも面白さを増しています。

ストーリーの深さ・面白さはもちろん、少女マンガのレベルにととまらない絵の親しみやすさ、そして伏線回収の多さや意外にも結構差し込まれている小ネタも含めて、ケタの違うマンガ家さんと個人的には大絶賛しています。
第2作の『正反対な君と僕』では、少年漫画サイトで連載され、しかもWEBTOONでなく、コマ割りをきちんとしたマンガ形式でさらに進化しているのも素晴らしいです。

最終巻は本編としては6話で構成されることや、発売間隔の長さをすでに公表していることから、おそらくエキストラのお話が入ってくるのではと信じています。楽しみに待ってます。


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