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あってもなくても、もういいや。

他人と比べるって、同じような他人がいるからできるんですね。

あるとない

「ここは何にもないから」

と口にする地域の皆様。本当にないですか?
スーパーありますよね?コンビニもちょっと走ればありますよね?警察もなんだかんだパトロールに来ますよね?学校は?信号は?

とんでもない過疎地の島で生活をしていると、「ない」が多すぎて「ある」に目が行く始末。
例えば、うちの島には自動販売機があります。あとは、、、

確かにキレイな海な星空も「ある」し、逆にいえば騒音が「ない」という特筆すべき点もあります。

ただ、基本的には「ない」ものだらけなので、「ある」生活が思い出せなくなるほどです。

なくなったもの

例えば、島に来てから欲が減りました。特に、物欲。

島には買う場所や食べる場所がないので、衝動買いをしなくなりました。元来ケチな私でも、島に来るまでは、たまにはスナック菓子を買ったり、ごくたまには新しい服を買ってみたりもしていました。

今、買い物は基本島外のスーパーで2週間分を買いだめします。スナック菓子は持って帰るのが面倒なので買いません。また無理に着飾っても誰が見るわけでもない服も買いません。そのため、来客が来たときは、流行り廃りのないシンプルな黒や紺の襟付きのシャツを着ています。

またこの頃は畑仕事や宿開業に向けた掃除ばかりしているせいか、着飾ってるのもバカらしくなり、清潔感さえ保てれば良いかという考え方にシフトしています。

比較しない

他人と比べてはいけない

色んな場面で色んな人が言っています。私は意志が弱いので、基本的には他人と比べてしまうタイプです。そして、落ち込みます。

ただ、島に来てからは他人と自分を比べなくなりました。なぜなら、比べる人がいないからです

事実20代の男性は私だけですし、5人ほどいる比較的若い世代の皆様は専門的なお仕事をされているので、比較のしようがありません。

確かに、SNSを見渡せば20代で農業や宿泊業をしている人は、たくさんいます。ただ、やはり日常的に直接目に入るわけではないので、意識しないと比べる気にはなりません。もはやそんな人たちのSNSをみていると、この頃は応援したくなってきました。

他人と比べるって、同じような他人がいるからできるんですね。ただ自問自答ばかりでも疲れちゃうので、今は誰か同じような興味を持った人が島に引っ越してきてほしいなとも思っています。

あってもなくても

そのせいか、究極的に考えて、何事もあってもなくてもいいんじゃないかなんて思ったりもします。

あったらあることに慣れちゃうし、ないならないなりにどうにかしないといけないし。
実際この島暮らしだって、定期船がなくなったら続行不可能かもしれません。少なからず便数は人口減に比例して減っていくことでしょう。だから、ある・ないを気にしていたら暮らせないのです。

そうはいってもどうしても譲れない、なくなったら困るものがあれば、そちらに移動すればいいんじゃないかと。今の所、譲れないものは見つかっていません。

というより、今チャレンジしようとしていることを止めてまで移動するとすれば、結婚・子育てのようなライフイベントと介護といった家族の大問題くらいなような気がしています。

これらの事の重大さに比べれば、島暮らしの「ない」とか「ある」なんてどうでもよいことなのです。

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さて、宿の共有スペースは、本を読めるような休憩所を兼ねようと思っています。
飲食店営業許可(≒調理できる)を取れるだけの工事費用は持ち合わせていないので、当面は缶のお茶やコーヒーを販売しようかなと。

「缶コーヒー買ってくれたら、畳の上で本を読んでもらってもOK」的なルールで。

いま、島には人の集う場所がありません。また遊びに来ても、休む場所もありません。だからこそ、たとえ提供物が缶コーヒーでも、そんな場所が必要だと感じています。

やっぱ「ない」か「ある」かでいうと、「ある」方がいいのかな、、、??

というわけで、本日はこれにて。
ご清読ありがとうございました。

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