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今、やった方が良いこと

2月27日の突然の休校要請から明日で二か月になる。

この「普通」ではない二か月、いろいろなことを考え、実行してきた。その中で、「学校ってなんだ?」「学ぶってなんだ?」といことは何度も考えた。

自分がこの2か月を過ごすなかで見えてきた「今、やった方がよいこと」を少し綴ろうと思う。


平時において、主に学校が果たすべき役割は3つあると考えている。

「学び」「つながる」「安心」だ。

①「学び」の場

狭義に言えば教科学習であるが、それだけにとどまらず、新しい価値に触れたり、体験したりすることを通じて、自分の力の高まりを実感する場だ。

②人と「つながる」場

教室に行けばクラスメートがいて、部活動に行けば仲間やライバルがいて、先生がいて、という環境の中で、人間関係に折り合いをつける練習をしたり、気持ちや体験を共有したりする場だ。

③「安心」の場

今の時代、必ずしも家庭が一番安心する場だとは言えなくなってきた。複雑な家庭状況の中、学習はおろかご飯すら満足に食べられない子どもがいる。あるいは幼いころからの愛情が不足し、様々な困り感を抱えて生きている子どももいる。そんな子どもたちに「安心」を与える場である。


この三つの役割は、お互いに関係し合いながら子どもの成長に大きな影響を与えるのだが、この二か月にこの役割が担えなくなってしまった。

少なくとも自分の学校や、その周りの状況を見ると、

課題プリントを作ったり、休み中の計画を一緒に立てたりしている。あるいは授業動画を作って配信したり、一斉メールで学習事項を連絡したりしている。中間登校日を設けて様子を確認したり、気になる子に連絡をしたりしている。

まだ、中間登校日があるだけマシだ。だが、この先それすらなくなるかもしれない。やらなければならないことは、もっとある。


現場では、カリキュラムをどう消化するか、行事をどう実施するかの議論で盛り上がっている。確かに大切なのだろうが、その議論は真に子どもの方を向いているのだろうか。

個人的には、②の「つながり」の場が作れないかと考えている。

休校中に、SNSでつながっている子ども同士は大勢いるだろう。だがリアルなコミュニケーションと同じくらい、「つながり」の価値を実感している子は少ない。

私たちは「人」に刺激を受けて成長する。周りが頑張っているから、自分も頑張れる。一人で頑張ることは素晴らしいけれども、全部一人はやっぱり苦しい。だから、仲間と高め合う。

そして、その「人」というのは、『学び合い』実践者ならわかると思うけれど、多くの場合教師ではなく「友達」だ。教師と生徒のつながりは、こちらが意図すれば何とかなる。だが、生徒同士のつながりをどう支えていくかは、今のところ職場でも議論になっていない。

オンラインでつながれるのなら、朝の会だけでも良いからやってみたい。「自分の周りの人が、今何をやっていて、何を考えているのか」がわかるだけでも、大きなつながりになる。オンラインがだめなら、今のところ中間登校日を最大限に活用するしかない。学級通信、掲示など、、、うーん、難しい。


いずれにせよ、「つながり」をどのように生み出すか?をテーマにしばらく行動していきたい。


最後に、今回の記事を書くにあたって参考にさせていたいただいた方々の記事を。

休校の長期化が想定されるなか、学校、教育委員会に考え、行動してほしい三つのこと(妹尾昌俊)


学校が無くても、学ぶのをやめなかった子たちの七つの要素(ミノテショーゴ)

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