第39回イベントレポート『最初の一滴を求めて源流へ分け入った』
2022年5月4日、みどりの日、快晴。
山の中では、ひっそりと咲く満開のツツジの花が風の流れにそよぎ、素敵な季節を迎えています。
今日は初参加の方お二人をお迎えし、総勢10名で沢の上流部の奥深くまで入りました。
沢の手入れをしながら上流へ
今まで約3年間、涸れた沢の入り口から、ホタルを呼び戻すための造作をコツコツと積み上げて来ました。
小さな沢ではありますが、その流域はとても広くて、大部分は未だ間伐の手が入っていないホタルの会でも未踏の森です。
今回は、沢全体の状況を調査しようと、ひたすら上流を目指すことにしました。
と、進み始めた途端、以前から手をつけられずに気になってた場所に差し掛かりました。
倒木が集中して重なり合い、なかなか動かせずに沢の流れを邪魔していた所です。
屈強な若者たちが参加した時に、と思っていたので、女性陣には先に進んで貰い、この機会に男性陣で片付けることに。
スリングを使って対岸に運びます。
雨後の、澱んでいた水が動き始めました。
下流で詰まりが取れると、はるか上にまで影響が繋がるんです。
逆に、山の下の方で、たとえばコンクリート護岸などで土中の水と空気の流れが遮られれば、動けなくなった水は土を腐らせ、樹々たちの根を窒息死させながら、大地を上へ上と、尾根の辺りまで蝕んでゆきます。
沢の手入れの仕方にも、色々な造作があることが最近わかって来ました。
7月7日(木)のイベントでは、その手法を学ぶため、水の流れを読むスペシャリストの後藤めぐみさんに、特別講座を開催していただく予定です。興味がある方は是非ご参加くださいね!^_^
なんかイイ感じの淵が出現しました。
ランチタイム♫
お昼ごはんは、昨年つくったベース基地でいただきました。
私は最近覚えたハンモックで食やすみ♪
ホッコリとランチタイムを満喫、森を流れる風を感じるひと時でした。
源流探検、未踏の上流へ!
沢を登って最初の分岐点です。
前回、ミュージシャンのご夫婦が移植ごて一本で繋いだ流れは、今日も清らかに水の音を奏でていました。
沢の左右には灌木が繁り、探検隊は一列縦隊に。
倒木や張り出した枝が行く手を阻みます。
半枯れのまま倒れたスギが沢を塞いでいます。
この辺りは風の通りも悪く、不健全な山の身体の病巣に入り込んだ心地がしました。
病巣部を越えて、かなり標高が上がって来ると、沢沿いの植生にも変化が観られました。
やっとの思いで沢を登り切った先では、厳かに、見た瞬間ギョッとするほどに圧倒的な存在感の、巨木が閑かに鎮座しておりました。
そして、ついに!!
〝最初の一滴〟を発見!!
ここから、遥か遠い大海原へと向かう、水の旅が始まります。
〝千里の道も一歩から〟私の好きな言葉です。
この一滴を、どうやって海へ届けるか、、、。
そんなイメージで、皆んなで造作を始めました。
一列縦隊で手分けして、水のバトンを渡していきます。
楽しい沢の造作になりました。
くつろぎタイム♫
沢から戻り、癒しのひと時を過ごしました。
お抹茶を頂戴しながら、暫し探検の疲れを癒やしました。
〝森の鍼灸師〟こと、みどりんのお灸。
山で土中の水と空気の流れを整える時のように、人体の気血の流れを探って身体全体を整えます。
すっかり寛いで、森での読書に勤しむ方も、、。
至高の時間が、流れています。
一日のふりかえり
作業を終えて一日を振り返り、今日の感想を分かち合いました。
参加された方々の声
♡ A.Hさん(女性)
「とにかくとにかく、満喫しました!。朝活からはじまって、今日も新しい出会いがあって、森とも仲良くなれた気がします。今日の一日が、ホタルに近づいたと感じました」
♡ M.Hさん(女性)
「朝活で沢の上流の深いとこまで行って、自然に整っている所も見れたし、逆にヤブ化してる所も見れて勉強になった。前回から水の流れをつくり始めていて、ホタルが飛んでくるイメージも広がった。雨が楽しみ!」
♡ K.Nさん(女性)
「沢の造作をして、涸れてた沢のイメージが川になってきた。今日は水が繋がるところを見れた。ひと雨来れば流れになるとわかるし信じられる。すごいことだと思う」
♡ M.Hさん(女性)
「楽しかった。川が流れる瞬間を、自分でつくって自分で見る。つなげることが出来て感動した。貴重な体験をさせて貰った。一人ではできないことが今日は10人で出来た」
♡ Y.Mさん(男性)
「お抹茶を点てていただいたり、タケノコをいただいたり、ありがとうございました。今日は今までやってきた所の変化が見れて、今までやってきたことが実になっているのが分かった。沢の水の量が、最初に来た時より元気になっていて、続けてきて良かったと感じられた」
♡ R.Yさん(女性)
「水の流れってオモシロイ。なだらかにすると流れ、掘れば溜まる。タケノコ掘りは初体験でした」
♡ Y.Iさん(女性)
「初めて参加しました。小っちゃい頃の砂遊びを思い出して楽しかったです。皆んなでやって、自然が再生されてくってスゴいと思いました」
♡ M.Uさん(男性)
「今日も一日たのしく過ごせて良かったです。健康第一、無理をせず!」
主催者ふりかえり
「以前に参加された方々が、友だちを誘って来てくれるのが嬉しい!。それと今回は、このnoteのイベントレポートを読んでいただいた方が、活動内容に共感して初参加で単身来てくれたことがとても嬉しく励みになりました。
枯れた沢が復活するまでに、手入れが必要な箇所が予想以上に広範囲であることも今回の探索で知ることが出来ました。コツコツと諦めずに、継続して活動をしてゆくことの大切さを改めて感じました。
〝百里の道も九十九里を以って半ばとす〟、、、私の好きな言葉です」
参加していただいた皆さま、本当に一日お楽しみ様でした。
ホタルさん、そして活動に興味を持たれた方は、是非一度、森に来てくださいネ!!
今後の活動予定
◎ 現時点で決まっている今後の予定は、
5/26(木):梅雨直前!沢のお手入れ
6/19(日):1年の成果を観察する
6/28(火):新しい造作の実験
7/7 (木):水を動かすための特別講座
7/30(土):沢流域の広葉樹林探検調査(クワガタいるといいなァー!)
です。
8月以降の予定は決まり次第お伝えしますが、ご希望する日時・曜日等ございましたら、どうぞ気軽にご連絡ください。
一人でも多くの方のご参加を心よりお待ちしております。
協力感謝
『枯れ沢復活&ホタルを飛ばす会』は、任意団体です。
公益社団法人 国土緑化推進機構の支援を受け、緑の募金事業として活動して参ります。
さらに、2021年4月からは一般財団法人セブンーイレブン記念財団様の〝環境市民活動助成〟の助成を受け、活動を推進していくことになりました。
ありがとうございます。
付録(終了後のボランティア活動)
ホタルの会の終了後、有志の方で(全員でしたが)、森の入り口付近の竹林整備を行いました。
今年はタケノコの当たり年のようで、周辺には雨後の筍のように(雨後ですが)、あちこちでタケノコが伸び出ています。
放置すると全部がタケになり、密になってしまうため間引きをしました。
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