2021年12月4日(土)の日記(暖かくて、しっとりして、柔らかい場所)
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2021年12月4日(土)の日記(暖かくて、しっとりして、柔らかい場所)

ほそかわゆきこ@みみをすますラボ

次男の通うスイミングスクールの駐車場に着いたら、雨が降ってきた。

彼のクラスが終わるまでの1時間、
暖かくて、しっとりして、柔らかい場所で過ごしたかった。
コロナ禍以降、スイミングプールを見下ろすことができる見学スペースは閉鎖されている。
近くにあるショッピングセンターの、ガランとしたフードコートの冷たくて硬い椅子に座るのは嫌だった。

ふと思いついて、少しだけ車を走らせて、国道沿いの珈琲館に向かう。
余裕のある駐車場に車を停めて、店内に入ると、
広く取られた窓からは自然光がやわらかく差し込み、空気はもわっと暖かかった。
低いカウンター越しにいくつものサイフォンでコーヒーを入れている様子が見える。
「お好きな席へどうぞ」と言われて、奥の方の四人がけのテーブル席に向かう。
何の変哲もない、2人用テーブルを2台くっつけてつくった四人がけの席だ。
壁側の席に座る。ファミレスによくあるような、ビニールのソファータイプの席だ。
それなりに年季の入ったクッションは、張り切った反発がなく、かといって沈みすぎもせず、柔らかく私の体を受け止めてくれた。

ああ、ここだ。
そう思って、ウインナーコーヒーを注文する。
ブラックコーヒーでもなく、カフェオレでもなく、もちろんクリームソーダでもなく、ここはウインナーコーヒーでしかなかった。
運ばれてきたウインナーコーヒーは大きなスプーンで生クリームを掬ってボテッと落としたタイプで、コップを口につけるときにクリームが邪魔にならない。
一口飲むと乳脂肪分の溶けたコーヒーの味がする。
スプーンで生クリームを掬ってそっと口に運ぶと、ほのかに甘い。

ウインナーコーヒーを飲みながら、iPadに入れたKidleで読みかけの「ポストコロナの生命哲学」を読む。
大切なことを思い出させてくれる本だ。
あっという間にお迎えの時間になり、なんだか少し感動して高ぶった気持ちでiPadを閉じる。

店を出る前にトイレに寄る。
やたらと広いトイレに入ると心細い気持ちになるのは何故だろう。
多目的トイレくらいの広さのある小さな窓の付いた個室に、簡易水洗トイレの便器がひとつ。そして手洗い場。
通気が良くて、冷たい風が入ってくる。外はまだ雨が降っているのだろうか。
喫茶スペースとは違う、薄白い蛍光灯の明かり。
灰色のタイルの床には、出どころのよくわからない水が染みていた。

会計を済ませて店を出る。
レジ横ではピープルツリーのフェアトレードチョコが売られていた。

スイミングスクールに戻ろうと車を走らせると、向こうの灰色の空に虹が出ていた。

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ほそかわゆきこ@みみをすますラボ
みみをすますラボ 代表 国際コーチング連盟アソシエイト認定コーチ 琵琶湖のほとりで、夫と二人の息子と暮らしながら、コーチとして活動してます。 noteは公開雑記帳です。 HP(ブログ有)https://mimiwosumasu-lab.com/