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ベトナムで買ったマスクがでかい

ベトナムの南部、経済中心地であるホーチミン市に行った。ベトナム人と働く機会が多いため、南部では米が年に3回収穫できるらしい、カエルを食べるらしいといった情報は知っていた。よく調べないまま出かけたのだが、バイク社会で相当な数のバイクが走っていた。四車線に7列と言ったら伝わるだろうか。歩行者用の信号が少なく、道路を渡るコツ(暗黙の了解)があることはネットで学習済みである。

もう写真をお見せしてしまいますが、これがタイトルにある「でかいマスク」です。奥の車線に走るバイクの量を見てほしい。

どうしてこのマスクを買ったのか。日本では、2つの職場でベトナム人が布マスクを着用しているところを見かけたのが妙に印象的だったからだ。日本よりも暮らしが貧しいというイメージがあったのだけれど、どうしてマスクを布で作るのか。日本人の友人が「バイクが走っているから空気が悪くて、使い捨てのマスクでは不経済的なのではないか」と言っていてなるほどと思った。私も布マスクの方が肌に優しかったり愛着を持って繰り返し使えるので望ましい。


道端で売っていた

 ホーチミンの道端では沢山のお店が開いていた。暖かい季節(私が訪れた9月上旬は毎日30度越えであった)、南国で旅行という非日常感を味わえるからか、都会の地面に商品が広げてある様子を見ていて全く不快ではないのだ。衛生的かどうかとは思わないのは、日本より湿気が少ないであろうカラッとした暑さのためだろうか。

マスクのお店は遠慮が先に立ってしまい写真を撮れなかったのだが、どの道もこのようにおばちゃんがカジュアルに座って何かを売っている。

歩いていたらマスクを売る小さな屋台があった。屋台の大きさは、日本の昔ながらのタバコ屋の窓口くらい。とにかく、おばちゃんでも持ち運びできそうな軽くて小さな屋台であった。そこに物が沢山ぶらさげてある。そう、とにかく上からぶら下げるのだ。(「ぶら下げ」のイメージ写真。こちら道端ではなくマーケットなのだが)

お店に大量に下げてあるマスクをじっと見つめた。それだけの量の布マスクを見たのは初めてであったし、様々な色や柄があるのでそれなりに楽しかった。だが普通サイズにピンクなどの暖色が多い。私は頭が大きいから自動的に顔も大きいと思うのだが、普通サイズのマスクだとしっくり来ないことも多い。ベトナムの女性の多くは非常に小柄であり、私のようにガタイの良い人ではマスクが小さいかもしれない。また、仕事中も使えるよう職場の雰囲気に合わせた寒色が望ましい。そう思って悩んでいると、(日本語や英語は話せなさそうな)おばちゃんはピンときたのか、寒色系のマスクたちをどこからか取り出し、私の目の前に置いた。さわやかなブルーや穏やかな印象の白黒のチェックなどが、何だか折りたたまれて個別のビニール袋に入っていた(多くのマスク屋で梱包なしが基本のようだった)。何だか大きそうだし、これはLサイズなのかな?というよりサイズがあるのかな?メンズの需要を意識しているのかな?普通のマスクが6,000ドン(30円)だったのに対し、それらは10,000ドン(50円)であった。買えない金額ではない。よし、試してみよう。

お店を離れてすぐ、自撮りをしたが明らかにでかい。耳・顎がスッポリ収まるので小顔効果があるだろうか?また、向かい風が冷たく厳しい際には、あなたの耳を守ってくれるだろう。この地域は常夏なので必要ないだろうが。

町に馴染んだような思い込みが楽しく、道を歩き進めると、優し気な表情で見守られることがあった。また、首まで覆い隠すような縦に長い、虫よけや日焼け防止になりそうなマスクを着用するおばちゃんをよく見かけた。それらは明るい色の花柄であった。それ以外にも普通サイズの布マスクはたびたび見かけるものの、一体どうして、私のマスクと同じ型を着用する人を見ることは出国まで一度もなかった。また、地元民だと間違われることは一度もなかったように思う(私の体の大きさなどもあるだろうが)。

それにしてもでかい

着け心地は布なので気持ち良い。また蒸れない感じがあると思う。正直ベトナムでは気に入って着用していた。別の夜店でテンションが上がって、同じ型のマスクを購入し、帰国後、急にひいた風邪をもはや好都合として職場で着用した。

倉庫内の仕事だから、もともとマスクは不自然ではない。作業着や帽子の色、会社でよく使われている色とも合わせた…のだが、やはり大きすぎないだろうか?

上司、同僚、倉庫に荷物を搬入してくるドライバー、もっと言ってしまえば職場に行く途中ですれ違った人々、仕事帰りに鉢合わせた友人たちまで唖然としていた。二度見されることや、「すごいね」「なんなんそれ」「変」「微妙」「お前何だそれ」など言われ続けた。爆笑し続ける友人もいた。休憩明けに私の顔を見た上司は「やっぱりすごいね」と言った。職場に持ち込んだ感触で「これって・・・ナシ?」と思い始める。

何とか職場に適した形にしたい

風邪をひいて朦朧とした頭で考え続けた答えは「要らない機能が多すぎる」「ジョークグッズに見える」というものであった。要らない機能とは、冬にバイクに乗り冷たい風を遮るかのような耳を覆う余白、顎をスッポリ覆う余白である。倉庫内でそのようなスピードの乗り物に乗ることはないのだ。しゃがんでうつむくたびにマスクがごくわずかに動いて目に入りそうになる。ベトナム人の同僚たちは喜んでくれるだろうかと思ったのだが、1人に話しかけて「ベトナムで買った」というと戸惑ったような揺れる空気を醸したあと、上品な彼女は笑顔を見せたのだった。また、別のベトナム人女性スタッフが「でかい」と言っている横を通り過ぎ、これは私のマスクのことだろうか、と思った。よし、せっかく買ったのだから使い続けられるよう適したサイズにしたい。

勢いあまって写真撮影前にカットしてしまったのだが、マスク裏面である。ゴムの位置が通常のマスクよりおかしい。

コンビニで購入した鼻セレブのマスクを並べてみた。これは大とも小とも普通とも書かれていなかったので、一般的なサイズだと思う。そして私のマスクの大きさよ。

ただ鏡を見て、丁度良いと思われる位置にハサミを入れ、糸の伸び放題も気にせずザクザクと縫っていった。チェック柄の布の中に少し厚めの布が入っていて、それがあるから形が崩れず、マスクにしては声がこもり過ぎず、風邪の鼻水・仕事中のやり取りによる吐息の湿気で鼻付近が濡れて汚い印象になることもないのだろうか。とても高機能だと思った。作業をスマートフォンのカメラで記録している途中で、アパートの上の階から「うるさい!」という声が聞こえた気がしたので撮影をやめた。以下が出来上がりである。


これを着用して勤務したが、もはや誰からも「大きい」と言われることはなかった。ただ1人「それマスク?」と聞いてきたドライバーがいた。何か別のものに見えたのだろうか。

手を加えたあとのフィット具合は日本で購入した如何なる布・不織布マスクをも超えるし、洋服との組み合わせも楽しめるので嬉しい。頭が大きく、顔の輪郭ががっちりしている私は、顎をすっぽり覆ってくれることが嬉しい。読んでくださった同じような悩みを抱える皆さんにも、ベトナムの路上で大きなマスクを買ってみることをお勧めしたい。


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今日のラッキー臓器は松果体です❣
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「35歳差カナダ×日本カップル」という漫画ブログを描いていました(現在は更新終了しています)。 あちこちにいます。
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