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こんまり流お片づけは、経営と構造がよく似てる

こんまりメソッドで、片付けを進めている。正確にいえば、しばらく集中的に片付けた後、最後の一山を残し、現在停滞中だが。

こんまりメソッドは、経営に構造がそっくり。」メソッドにそって片付けるうち、閃いた。そう思って片付けを進めると、共通点が次々に見えてくる。すっかり楽しくなって、会った人に「最近どうしてるんですか?」と聞かれると、「こんまりお片づけしてたら、発見があったんですよー」とウキウキお話ししていた。
片付けの最後の一山まで終えたら、きちんと振り返り、ここまで気づいたことを再検証しようと思っていた。しかし、その一山の手前で停滞…。もしこのまま片付けを仕上げなかったら、せっかくの発見を忘れそうだ。それではもったいない。それに、いま書けば、片付け再開のきっかけになりそう。というわけで、「こんまりメソッドと経営の共通点」、考え途中のメモですが、どうぞ。

 1.「片付け前に、どんな暮らしをしたいかイメージしましょう」:ビジョン

こんまりメソッドのお片づけといえば「ときめき」というキーワードを思い浮かべる方も多いだろう。「人生がときめく片付けの魔法」とタイトルにも入っている大事なコンセプトだけれども、その前に大事な前提がある。そのことを知った経緯からお伝えしていこう。

過去、こんまりメソッドをつまみ食いして長続きしなかった経験から、まずモチベーションアップのために、Netflixのシリーズを見た。そして、今回は愚直にやろうと決めて、こちらの本を買った。

ワークブック形式の本で、書き込みながら片付けを進めるようになっている。そしたらなんと、全112ページ中、はじめの21ページ分の紙幅が「片付け前の準備」に充てられている。いきなり片付け始めない。準備の内容は「理想を考える」「現状を棚卸しする」「期限を決める」。どうですか、すでにビジネスっぽくないですか。
なかでもインパクトあったのが、理想を考えるところ。「理想の家のイメージ」という物理的/空間的な切り口。もうひとつ「理想の朝の過ごし方、夜の過ごし方」という人間と行動の切り口。2つの切り口で理想の暮らしを具体的にイメージする。このステップのあと、現状の棚卸しと期間設定をしたら、最後にもういちど「あらためて、どんな暮らしがしたいですか?」という質問に答えを書き込む。

(photo by Wicker Paradise)

なぜ、片付ける前にここまで理想をしっかり描くのか。それは、片付けの目的が「ときめく毎日を送るため」だから。片付けは、自分の好きなものだけに囲まれ、自分にとっていい時間を過ごせる暮らしをつくるため。捨てるものを決めるのではなく、残すものを選ぶのが片付けだと、こんまりさんは言う。「ときめき」を感じるモノは、残したいモノ。理想を心に叩き込んで解像度を高めておくと、「ときめくモノ」=理想の暮らしをともにしたいモノ、という判断基準になる。ボロボロのTシャツも不格好な置物でも、自分がときめくなら「堂々ととっておきましょう」なのだ。

このステップは、経営でいえば、ビジョンを描くことに相当する。「自分たちの理想の姿」だ。事業の理想を描くときにも、こんまり片付けのメソッドと同じように、事業内容や規模、目指す市場などの物理的/空間的な切り口と、価値観や規範などの人間/行動の切り口の両方を描く。その後の事業運営では、大きいものから小さいものまで常に判断の連続だが、ビジョンが不明確だと判断の不整合がおきやすい。逆に、ビジョンが明確で、メンバーみんなの心にしっかり叩き込まれていれば、個別判断がどれもビジョンに沿うので、大きな推進力になる。 

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