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【総括②】星読み冊子ができるまで

前投稿のつづき。

◆占星術とのなれそめ


そもそものお話になりますが、わたくしが占星術の鑑定というものをリリースしたのは、ある日とつぜんのことではありません。

が、占星術のおもしろさへの興味が起こったのはある日とつぜんの急展開でした。

旅先で知り合った友人経由で、占星術のさいしょのお師匠さんに出会い、講座に通い始め、その不思議さに夢中になりました。チャート(出生図)を通して自分のことを観てみると、「そっか、これまで選んできたことには、いろーーーーんな想いがあるけど、みんなみんな、それでよかったんだ」とおもえたと同時に、いっしょに受講したお仲間を通じて、「人にはあんな気持ちも、こんな気持ちも、あるもんなーーーー」と、他者への理解も深まったというか、妙にうなずける瞬間が、たくさんありました。

天体、サイン、ハウス、エレメント、クオリティ、極性の組み合わせはパズルみたい。それらに照らし合わせて世界を観察し、表現してみるのは、あたらしい画材を手に入れたような気持ち。「もっともっと、いろんな人のホロスコープを読みたい、読めるようになりたい」という願いは、ほんの数ヶ月でつくられたのです。

講座終了後は、家族や友人知人、その先のお友達の出生図を読ませてもらっていました。読んだ結果をお伝えすると、「ほう、なるほど?」「えー!なんでわかるの!!」とか「そうなのよー、そういうとこある!!」など、おもしろがり、よろこんでもらえたことで、ますます「占星術、これはいったいなんなんだ?!?!」と興味に拍車がかかり、独習は進みました。

本好きなこともあり、気になる関連書物を取り寄せては読みに活かし、ガチの占星術講座じゃなくとも、お師匠さんのところで不定期に開催されるワークショップにも参加して、そのエッセンスを受け取るようにしていました(その後、お師匠さんは関東にお引越しされ、なんとなーく卒業を迎えた感じです)。

あらゆる意味でマイナーな活動だったわけですが、「へえ!おもしろーーー!」と興味を示してくれそうな友人知人に、ひとり、またひとりとアタックして、30~40人ほどモニターとして協力してもらい、チャートを読むトレーニングをしました(そのときは無料で)。

お届け先のみなさんのフィードバックに励まされ、ある一定の鑑定内容をつくれるようになってきたところで、「これをサービスとして、友人知人のその先の、世のひとびとにも提供してみよう」とおもうようになり、お申し込み用のオンラインストアを開設することにしました。

開設と同時に、モニタリングに協力してくださったかたのご紹介で、そのご友人やお知り合いがオンラインストアからお申し込みくださったり、(オンラインではなく)会ったその場でお申し込みをいただいたりしたのは、ひとえに、ご紹介くださったみなさんの人徳に拠るものです。こういうところ、ものすごく幸運だと自分でもおもっています。

◆“メールにベタ打ち”から小冊子へ、そして読み合わせも


さいしょは、鑑定結果をメールにベタ打ちしてお届けしていました。以前、自分が占星術の鑑定を受ける側で、そのようなカタチで提供されたことがあり、そういうものなのかな? と、とりあえず初心者らしく、まずはそれに倣って始めてみました。

そのうち、もうちょっと、なんかこう、“鑑定書”らしいカタチにしたくなって、表紙をつけたり、飾り罫で囲ってみたりしたものを、PDFファイルのカタチにして届けることもしてみました。

この段階でも1~2人のかたにモニタリングさせてもらったのですが、ある友人ご夫婦からは、鑑定書を読んだあとのご感想やご意見、「こうだったらもっとよかった」といった今後の展望をまとめた真摯なレポートをいただいたことがありました。ものすごくうれしかったですし、永久保存版です。

ファイルでお送りした鑑定結果をプリントアウトして、
ホチキス留めにしてくださった模様。
持ち歩き、何度も読んでいただいたという折り目がまぶしい~
ご主人のご感想を、奥様が聞き取りまとめてくださったもの。
ご主人は大学教員で研究者、奥様はプロのライターさん、
それぞれの目線と技による夢の共演。家宝フォーエバー。
いつ見返してもありがたくて、胸アツ…(涙)

ほか、大学司書をされているかたからは、「各項目にキャッチフレーズみたいなものがあったほうがわかりやすい」というご意見をいただき、そちらもすぐに反映することにしました。

そうしておひとりずつにお届けしていくなかで、お申し込みの段階から、「メールがニガテだから申し込みできない」「オンラインでの申し込みや決済には抵抗が」「(鑑定内容の)文章表現がちょっとムズカシイ」などなど、鑑定内容ではなく、その周辺の部分についてのご意見をポツポツいただくようにもなり、その都度、やり方を変えるかどうか? 迷ったりもしました。できることはすぐに応じ、どうしていいか、すぐにアイデアが出ないことは保留としました。

各種ご要望を受けとめ、あの手この手で神業的に応える。いつか、このわたしも、そんな大手メーカーか、はたまたオートクチュールメゾンみたいになれるかもしれません。が、今はひとり。いきなりメゾン級を目指すのは早々にあきらめたのです。つくづく、サプライヤー(供給者)ではなくひとりの作り手だなぁとおもい知るわけですが。

今できる限りの善きものをつくってお届けして、提供し続ける勘所、体力と読む力・伝える力をつけていこう、という方向性がじょじょに定まってきました。

さらに、提供しているうちに、同じやり方ではなんだか飽き足りなくなってくるものです。ゆうてもどうしたものかーーーと自分に立ち返ると、すでにできることの合わせ技になってくるのですね。

占星術に出会うよりもずっと前から、もともと文章や絵を表すのが好きで、そちら方面で学んだりお勤めしたりしていた経験を回収するかのように、かねてから個人的にZINE(小冊子、リトルプレスとも)をつくっていました。

それなら、鑑定結果をZINEにするのはどうだろう? とおもいつき、あるかたのご依頼から、小冊子形式でお届けするようになりました(料金も変更しました)。

そのときのご依頼者さまからは、「鑑定にはとても興味があるので、ぜひ観てほしい。けれども、わたしはインターネットや機材の扱いがニガテ、長文を読むのもニガテ」とお聞きしていたので、ZINEをお届けするだけでなく、いっしょに読み合わせをする、というアイデアを思いつき、ご提案しました。

それ以来、ほかのご依頼者さまにも、冊子をお届けしたあとには読み合わせセッションを設けることに。好感触を得てよかったのですが、セッションにもそれなりに準備を時間を要しますので、のちのちは有料オプション化しました。もちろん、「読み合わせはいいわ」というご依頼者さまもおられました。

読み合わせをしてよかった点は、ご依頼者さまおひとりで文章を読んでいただくよりも、いっしょに読むことで、細かい部分までしっかりと伝わるのだなぁとわかったことと、ちょっとした言葉のニュアンスの違いをすり合わせることができること、どの部分が琴線に触れたかとか、実際にあった出来事やふだんのお考えを教えてもらえることなど、いくつもあります。

読み合わせするなかで、おのずとそのかたの目下の課題に関する選択がすっきりと整ったときは、タイミングの妙も感じました。有意義な時間だったなぁ。ご依頼者さまにとっても、よい時間であったことを願います。

③につづきます。

星の一葉 ⁂ ほしのひとは


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