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教壇に立ち続ける ㉚ ICT教育と「創造する心」【note限定記事】

我が家のWi-Fiは依然脆弱なままです。どうも星野です。今日バフをかける予定だったのに……。諸経費だけがかさむ。困る。今日のテーマは「創造する心 これからの教育に必要なこと」(Marvin MInsky著)を読んで考えたことを書いていこうと思います。プログラミング、人工知能などなど、教育界ではもはや信用を失ったものの、本当の意味を再確認するために筆を執りました。1日1本プロジェクト進行中。いいなと思って頂けたらサポートをお願いします。パソコンを買い替え、Wi-Fiを強化させるためにもぜひ。minneとFantiaはこちら。

ミンスキー氏のエッセイには、「部分の総和は単なる足し算ではない」ということが重点的に語られていました。小さな部品の集合で世界は成り立っていますが、小さな部品がどのような働きをしているか理解することだけが「プログラミング教育」の本領なのではなく、むしろツールを使って「自分の想像力に任せて自由にいろいろなものを組み立てられる経験」が教育上大切なのだと。
私はそれを、深い共感をもって受け止めました。
ICTと聞くとまず現場の教師は悪用されるリスクを考えます。スマートフォンの使用制限などもその一種です。私は分からないことはその場で調べる習慣をつけさせたいし、調べた内容が果たして本当に正しいのか見極める力も身につけてほしいので、スマートフォンの利用にはわりと寛容なほうです。しかし学校はそれを許さない。スマートフォンを使っている=悪、になって勝手に思考停止しているのです。ICTのツールは教具か文具か、という問題もありますが、私は「文具であってほしい」と思っています。それは教養をつけ、メディアと向き合うことでしか現代社会で生き抜くのに必要なリテラシーは獲得できないと考えているからです。そういう方向性の一致があり、この「創造する心」という学術書から「あなたのやっていることは間違いじゃないんだよ」と言われた気がして、うれしくなったのです。
ミンスキー氏は目標を立てること、内省することにも言及しています。目標を自分で設定し、時に自己批正をしながらゴールへとたどり着くまでの道筋を描く。教師はあくまでもファシリテーターとしての役割が果たせればいい。これは新しい学習指導要領にも繋がってくる、児童生徒のあり方の理想形でしょう。(この学習指導要領の改訂が正しいのかどうかはいったん措きます)このように自分で考えるちからが身につけられれば、きっと児童生徒も教師も楽しく学びあい、高めあえると思いました。
そんな「主体的・対話的で深い学び」を達成するためには様々なツールが使える状態にあることが重要です。情報にも、すぐにアクセスできた方がいい。

しかし現代のICT教育には様々な問題が伏流しています。たとえば、我が家のようにインターネット回線が弱かったり、パソコンが古かったりしてアクセスできないとか、そもそも情報にアクセスする権限やツール、知識を持っていないとか。様々な要因で情報格差(デジタルデバイド)が生まれています。それをなんとかするためにはきっと、政府の援助が必要になるし、個人に対して生涯にわたる教育もしていかねばなりません。その一端を担うのが学校という現場なのだと思っています。
だからこそ学校はICTに寛容であらねばならないはずなのですが、管理の側面だけが強調されるような印象を受けます。まあ、管理しないといけない子もいるのでしょうが、大多数はそうではないと考えます。そういうのが本当の意味での「主体性」なのではないかなと。
以前慶応義塾大学の井庭先生の講演を聞いたときの記事(図書館総合展にて)にもありましたが、これからは「創造社会」です。個人が何か「ものをつくりだす」ことに意義のある社会が、もうすぐそこまでやってきています。「新しい生活様式」という言葉が最近広く流布していますし、これを機にいろいろと見直すべきポイントがあるのではないかと思います。参考記事はこちら。

https://note.com/hoshino1616/n/nc729d8853a70

ICT教育を新学習指導要領に見合う形に変えていくために必要なこと。
まずはインターネット環境を整えること(これを自助努力に頼るようにしてはいけません)。児童生徒がオンライン教材にアクセスできる環境を整備することですね。
そして教師側の指導力の向上、授業内容のブラッシュアップ。対面でやるのとは違う授業の進め方になるので、そう簡単にはいかないですが、知恵を出し合って乗り越えていくこと。
最後に、インターネットとの付き合い方、メディアリテラシーを各教科で指導すること。国語科や情報科だけの問題にしないこと。
ここが重要なのかなと考えました。まだこのICT教育に関しては、議論の余地があると思うので、アイデアがある方はコメントにて表明して頂ければと。

私もこれから多くを学んでいく予定なので、また加筆しますね。それでは、また。

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