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大人になるとは、

昨日、友人の子どもちゃんたちとアンパンマンを観たら、エンディングの歌詞が改めて聴くと良すぎた。

もし自信をなーくして くーじけそうになったらー いいことだけ いいことだけ
おーもいだせー

大人になった途端、急に沁みる曲ってありますよね。景色なんかも全然見え方が違う。小学生の時に京都に行ったけど、当時はあんまり良さがわからなかったことを思い出した。

正確に言うと、当時は当時なりにめちゃめちゃ楽しんで「京都サイコー!」ってなって帰ってきた記憶があるけど、それも今思えば大変に浅い感想だったというか。古き良き街並みよりも、駅前のビルにテンションあがるだけのただの田舎の子供だった感は否めない。

24歳で再度訪れた時は、一つ一つの建物の歴史、構造、ただ見た目の美しさとか古さだけではなく、その背景の人の思いや動きに深く感銘を受けました。

広島や長崎も私の地域では修学旅行で行くのが鉄板だったけど、大人になってから改めて行きたい街。子供なりに考えて消化した気になっていたけど、たぶん今なら感じることがまた違うと思うんですよね。

TV番組の「はじめてのおつかい」でボロボロ泣くようになったのも、これまた「あー自分は歳をとったんやな」という実感の一つ。

昔は小さい子がただおつかいというミッションをこなしてるだけの番組に見えていて「子供ガンバレー!」ってアホみたいな感想しかなかったけど。今だと親の心配と応援する気持ちが湧くようにでてきて、もう番組終わる頃にはぐずぐずになっている。隣にティッシュの山できてて、ちょっとした小人なら登れそう。(ちょっとした小人てなに)

漫画の一言一言、歌詞、ドラマのワンシーン、どれをとっても、今観ると感動したり、関心もしたり。これまで人にかけられてきた言葉とか、誰かがしてくれた思いやりの行動も、今なら気づけることがあるんじゃないかなーと思う。小さい頃はそんな誰かの気遣いを色々スルーしてきたんじゃないかな、私。

大人になるとは、そうやって、色んなものの背景を想像できるようになることなのでしょうか。歳を重ねると、目に見える結果だけではなくて、そこに至るまでの苦労や挫折、いわゆる「過程」を思うようになる。

駅伝、甲子園、オリンピックでも感動できるようになったのは圧倒的に大人になってからですもんね。色んな物事を自分の経験と重ねたりなんかして、より一層、目の前の事実に深みが増す。

言うなればそれが人間としての当たり前の成長だと思っている。素晴らしい画期的な考え方なんてできなくてもいいから、せめて物事の裏側にいる誰かを想像できる人間でありたいなーと思う。

まあ、難しいんですけどね。人の気持ちを想像するって。誰かにとって嬉しいことが、また誰かにとっては悲しいことかもしれないですしね。

以前、「あらゆる人に配慮した文章を」なんてコラムを書いたりしましたが、それも結局は自分の想像できる範囲内の話で、世の中には、自分の至らない脳だけでは想像もつかない人の気持ちや考えもあるわけで。

私が、これは素晴らしい活動だ!最高!と思った企画が、ボコボコに叩かれていることもある。そういうものを見ては、あー見え方は一つじゃないもんな、と改めて思わされる。

表と裏だけならとても簡単だけど、一体何面あるんや、ってくらい物事は多角形だから…。二面に配慮できて、やったー!やっと揃ったぞー!ってなっても、まだこっち色バラバラやん!ってなる。そしてこれはルービックキューブの話です。(関係あるようで全然ない)

そう考えると、やはり全面に気を張るのはとても難しいから、自分が大切にしたい対象をちゃんと決めて、せめてそこだけでも配慮できるようにしたい。家族や友達でもいいし、好きな人でもいい。その芯だけは忘れないようにして、あとはその時々で自分の力と相談しながら、守る範囲を広げたり狭めたりすればいいのかな。

などと、思ったりしました。

アンパンマンの歌からこんだけ話がそれるとは。来年あたりには「チャコペン」とか「イカの中の透明の芯みたいなやつ」とかいう題材で5万字くらい書けてそう。

田舎の酸素のおかげで、私の細胞は活性化されたので、色々グッとなって気分はゴーです。

セミとカエル各位が超全力だったので、平和やな〜と優しい気持ちになりました。あとバーベキューもしたし花火もした。そこは単純に楽しかった。もう夏も半分終わったなんて悲しすぎますよーーーー。

来年の夏までどうやって精神を保てばいい。秋生まれなので、また一つ歳をとると思うと秋だけは全力でスキップさせていただきたい、ほんでドローフォーかましてウノ!ですわ。決まった。(伝わるんかこれ)

秋は金木犀の香りでなんとか生きのびて、冬はおでんの出汁でなんとか生きのびて、春はパステルカラーでなんとか生きのびよう。パステルよりパラソル派なんですけどもね。

転んでも夏ゥ!

それでは、また!

(サムネイルはあみれさんの素材をお借りいたしました。ありがとうございます!)


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