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もし今死ぬとして、後悔することって何だろう?

土曜日に映画『プロメア』を観に行ってきました。公開から1年すぎての初見でした。

友達にずっとススメられてて、ずっと頭の中にあった作品。

公開当時は上映館が少なめで、だけど評判がものすごくよくて、公開から1年経ってDVDやBlu-rayが出た後も尚上映館が絶えないのだそう。


映画の古今

昨今は、応援上映や人気作のロングランが普及して大好きな作品を長い間映画館で楽しめるようになったのはとても嬉しいことですよね。

円盤を持っていたとしても、映画館で観るのとPCやテレビで観るのとでは全然迫力が違うし、ロングラン上映が広まったのはそういった人の想いがあったからなんだろうなぁと本当に思いました。

それに今回コロナの影響で新作上映が難しく、昔の作品が映画館で上映されたりしましたよね。当時映画館で観れなかった人やテレビでしか見た事が無かった人でお気に入りの作品があった人にとっては、いい機会となったのではないかな。

「一生に一度は、映画館でジブリを。」をコンセプトに全国のTOHOシネマズでは『千と千尋の神隠し』『風の谷のナウシカ』『もののけ姫』『ゲド戦記』も映画館で上映されています。何度となくテレビでは見た事あった作品が映画館の大スクリーンで観られるなんてね。「もう一度」って思った人も多かったのか、『千と千尋の神隠し』が動員数1位を獲得したというニュースを観て素敵な作品は何年経っても素敵なんだよなって嬉しくなりました。

『千と千尋』のあの細部にわたる美麗画はホント映画館で観るべきだと思うし、『もののけ姫』が上映された時の社会現象は今でも忘れないし。『風の谷のナウシカ』というジブリ映画の原点を映画館で観れると思うとウキウキするし。

私は本当に映画に救われているなって思ったり。


『プロメア』という作品から見えた世界

そして『プロメア』は、初めは『炎炎ノ消防隊』!?って感じてしまって、ずっと頭の片隅で『炎炎』がよぎっていました。(これについては当時から物議を醸していたらしいです。)

(此処からは想ったままの事を書くのでネタバレ等も含みます。)

私はこの作品について前情報は一切いれず、どんな内容かもわかっていませんでした。唯一「評判が良い」ってことだけを除いては。

勢いとかストーリーの感じとか、『炎炎』が好きだったから見始めた時「おっ、よさげ」って思いました。

主役の男の子の声優が松山ケンイチさんだったのが最後までピンときませんでしたが。。松山さん自体とても好きな役者さんで、憑依型な方でもあるからかお声もいつもの感じと違っていて。だからか余計に聞き取りづらかったのは否めなかったです。

でも後半になるにつれてご本人がなれて来たのか音が綺麗になっていたような気がします。

で、作品の内容はといいますと、ホント最初『炎炎』と思ったことを謝りたい。昨今の映像作品では見ない程の熱量と真っ直ぐな想い、ドストレートにバカみたいにぶつかってくるパワーは「クールに生きている現代。否、他人に無関心で冷め切った現代」に投下するべき作品だったと心から想いました。

『炎々』とは全くもって着地点が違っていました。

常々「作品」は世の中を映す鏡と称されてきたけれど、それは良くも悪くもその現代を表し、「作品」を使って世を嘆くはけ口にもなってきた気がします。正に『表現の自由』が許された世界。

この『プロメア』は「共感」という媚を売ることなく、世の中の逆風を進んだものとなっていたように思います。「黒」を「白」と言わなきゃいけない世界の苦悩では無く「黒は黒」と言うことを曲げなかった世界での生き方。

「中途半端」じゃないからこそ「否定」することなく見れた気がします。

上手く言葉に良い表せないけど、一つだけ確かな事は「すっきりした」って事、かな。

そう言えば、たまたまですが、ちょうど今日からアマゾンプライムでプロメアの配信が始まったそうです!もし気になった方がいらっしゃいましたら、是非ご視聴ください♪


もし今死ぬとして…

因みに、「あなたの趣味は?」と問われれば私は迷うことなく「映画鑑賞」と答えでしょう。それも自宅ではなく映画館で観ることが本当に大好き。でも無職でお金も無くて先行き不安で、ずっと映画館での映画鑑賞なんて我慢していました。「仕事なんてすぐ見つかる」って思ってた時にコロナで映画館が休業してた時も、その情報だけで、何故かすごく気分が沈んでいました。

休業が明けたとて、自分の金銭面で映画館へ足を運ぶことはできずに我慢の日々が続き。

いろんな呪縛で頭がいっぱいで映画館の公式サイトだけでも見て気分転換になればいいなと想った時に、「もしかしてまだどこかで『プロメア』がやってるかもしれない」って、唐突に思ったのがつい先日。

そして「もし今死ぬとして後悔することって何だろう?」ってふと考えた時、「『プロメア』観ずに死ぬことだ」って思ったんです。

そこからはホントいっき。どこか自宅から行ける距離の映画館片っ端から調べてそして見つけてネットでチケットを購入。

私が買おうとした前日には既に残り2席で、コロナの影響で座席数が半分になっていたけれどそれでも評判通りの込み具合で。空いていた席が最前と二列目の端しかなくて本当は少し迷いました。「良い席で観たい」って気持ちが有ったから。でも「先延ばしにはできない」って想いが本当に強くて「観る」と言う選択をしました。


私、まだ生きてる…

知らない街を歩き、久々に何も考えずにただ大好きな映画の事だけを考えて。いつもなら何をしていても、どんな時でも「仕事」や「お金」の事で頭がいっぱいで。明日の不安、数か月後の不安、将来の不安で挫けそうになっている中で、「あっ、私生きてる。生きてて良かった」って思えた瞬間でした。

人づきあいも苦手。生きるのも下手。自己肯定感?そんなのどうやって上げればいいんだよってずっとずっと思ってる。

いつも夜になると叫びだしそうになるし、電車沿いをずっと歩いて行ったらどこまでいけるのかな?って窓の外を見てしまう。知らないところまで行きたいなって。日が昇れば「私は一体何やってるんだろう」って想いに襲われて、、劣等感しかない。


うん。プロメア…観れて良かったな…!


星神侑兎


HSP気質な私に少しだけ救いの手を…。サーポートにより私に生きてる意味を頂けましたら幸いです。