見出し画像

天花寺さやかさん著「京都府警あやかし課の事件簿」1~3巻一挙紹介!

さて、前々からご本人に「書かせてください!」とお願いしていた、天花寺さやかさんの「京都府警あやかし課の事件簿」の特集記事、今日は投稿しますね。

第7回京都本大賞受賞、6月には4巻も発売予定の「京都府警あやかし課の事件簿」今回は、1~3巻のうちから、私が「めっちゃ面白い!」と思った1話ずつについて、感想を短文で箇条書きでご紹介することにしました!

ネタバレは含んでいないつもりですが、もし、まっさらな状態で読みたい!という方がおられましたら、お気をつけくださいね。

まずは、ここから。版元であるPHP文芸文庫さんの公式ホームページのご紹介。

ホームページからあらすじを引用させていただきました。

京都府警が擁する「人外特別警戒隊」、通称「あやかし課」。化け物から神様まで、あやかしが絡むあらゆる事件を人知れず解決するのが彼らの任務である。
そんなあやかし課に入隊したばかりの新人女性隊員・大(まさる)。個性豊かなメンバーとともに仕事に励む大だったが、実は彼女には人には言えないある事情があって……。
街の平和を守るために、古都を奔走する若き隊員たちの活躍を描いた傑作現代ファンタジー!

では、ここから1~3巻から各巻1話ずつ、箇条書きで感想をご紹介してまいります!

1巻第2話「先斗町・命盛寺の伝説」

主人公、古賀大(まさる)は、あやかし課の先輩隊員、坂本搭太郎、御宮玉木とともに「命盛寺、鴨川鎮魂会」という宴席に参加することになる。搭太郎も玉木もおそれをなす、その謎の宴席とはいったい――!?

・搭太郎のオムライスの説明おかしすぎる「エッグイン全部」

・命盛寺の鴨川鎮魂会のお知らせを見た玉木と搭太郎の怖がりっぷり…

・おろしたての白シャツに黒いリボン、大ちゃんの服装、かわいい。

・土下座像がしゃべるの、面白いなあ。

・搭太郎のスーツ////// 素敵//////

・鴨川に並ぶカップル、略して鴨ップル(笑)

・京都の高校事情にちょっと詳しくなった。

・本当に先斗町や命盛寺などの描写がこまやかで素敵。

・搭太郎と八坂神社の関係、気になる…。

・パーカーとズボンの服装の少彦名命、かわいい

・運ばれてきたお料理、美味しそう(最初だけは…)。

・俊光から搭太郎の力の秘密が明かされた――!

・鎮魂会の趣旨がわかると、ほんと考えさせられる。

・搭太郎の大や玉木への気遣い、いいなあ。

・大ちゃんの変身、かっこいい!

・化け物にくらわせた搭太郎の雷――!さすがエース!

・総代くんの技も、玉木さんの結界もすごい。

・まさる、よくがんばった!!!

・搭太郎の実家と父親のこと、まだ謎が気になる…

・リボン首にまいてもらうの、いいな/////

・お母さんとの会話、微笑ましい。

なぜこの「鎮魂会」が行われるのか?という一番の謎は、本編を読んでもらって、みなさんに納得していただきたいのですが、本当にファンタジーながら現代日本の問題に切り込んでいて、自分の普段の行いを見直したくなります。また、あやかし課の隊員たちの、和気あいあいとしている様子も読んでいて楽しくなりました。

2巻第2話「嵐山天泣物語」

神泉苑で、身を投げた女性がいると、あやかし課の隊員たちが勤める喫茶ちとせに連れられてきた女性――浜崎萌乃。失恋して悲嘆にくれるあまり、身を投げたようだったが、萌乃は今度は優しく話をきいてくれた搭太郎に恋をしてしまったようだ。気が気でない大は、嵐山にデートに行った搭太郎と萌乃を、隊員の玉木と追うが――⁉

・笹屋伊織のどら焼き、月に3日しか売ってないらしい。食べてみたい。

・アヒルたちの「五位鷺ごっこ」かわいすぎる。

・竹男さんの伝言「あの子が搭太郎を押し倒しても~」に笑う。

・玉木って熟女派なんだ…。

・搭太郎の「目を細めて鑑賞する癖」いいな。

・長い付き合いの先輩後輩だからこそわかる「脈なし」のところが好き。

・小さい達磨と豆腐小僧のアイスの奪い合い、かわいい。

・「二人って付き合ってんの?」緊張している搭太郎が…//////

・河原に降りてきゃっきゃする大と搭太郎、微笑ましい。

・「あんた馬鹿ですか⁉」玉木がいいやつ。

・龍になって戦ったあと、元の姿に戻り大に「こんぐらい余裕」という搭太郎がいじらしい。

・萌乃ちゃんの恋の歴戦敗退っぷり、読んでるだけでつらくなってくる。

・祇王と仏御前の関係に、萌乃ちゃんと元カレの今カノが重なる展開、すごい。

・搭太郎の言葉「優しくはなく、むしろ強引に抱き寄せられたかのようだった」ここ好き!

・搭太郎の諭す声に重なって雨音が小さくなっていく感じ、すごくよい。

・萌乃が大に言った「多分、一生ないと思う」の言葉、いいなあ。

・最後にある人が虹を……号泣ものですね。

このお話は、あやかし課のいままで発売された中でも、私が一番といっていいほど好きなお話なんです(自分もたくさんふられてきたからかもしれませんが)。萌乃ちゃんの切ない気持ちがわかるし、大ちゃんの気が気でない気持ちも理解でき、女の子二人ともがんばれ!と思わず応援したくなります。そして、京都の伝説と物語が重ね合わされる瞬間、胸が本当に熱くなる。ラストシーン、本当に美しいです。

3巻第4話「清水寺と弁慶の亡霊」

3巻の中で最もページ数を割いている、大ボリュームの活劇。9歳の小学生、詩音は友達の美波ちゃんの強さがうらやましい。そんな詩音はある日「強くなりたい」という思いが高じて、祖父が大切にしていた家の蔵にあった刀を抜いてしまい――!?

・大柄な弁慶の体のサイズに合わせた服を一緒に買いに行く、隊員たち。神仏が現代に馴染んでる感あって好き(笑)

・謎の僧兵たちに追われている弁慶

「キンシ正宗」という酒かす飴、おいしそう。全半に大が弁慶に、後半に搭太郎が詩音に渡すのいいな。

・「まさる部」でツボったのは、猿ヶ辻さんがつくった篝火で、神社の水を温めてインスタントココアにするところ(笑)なんでもアリな感じが素敵。

・飲み会とカラオケ。こちらが油断していると見せかけるため、らしい。そしてカラオケ店ではしゃぐあやかし課隊員の様子が、楽しくて大好き。

・大の新しい技、「神猿の剣 第二十一番 流れ華頂」――カッコいい!!!

・「強くなりたい」という詩音と、いさめる大の想いがすれ違うところが、よく描けてる。

・俊光さんがおにぎりを作ってくれた。ラップに黒のペンで「梅」「高菜」と書いてあるらしい。食べたい(笑)やさしい。

・黒幕、成瀬と鬼若の会話が怖い…

・そして、清水寺への決戦へ――!

・鬼若の黒い感情を描くのが上手いなあ…

・詩音ちゃんが成瀬と鬼若に言った言葉…やっぱり優しい子だなあ。

・総代くんの絵描き能力、すごい。

・まさるの技がいろいろ目白押しで、本当にカッコいい。

・搭太郎の「雷線」もめちゃすごい。

・狐の背に乗る栗山と総代、男前だ~!

・琴子と玉木、大丈夫~⁉

・搭太郎が変身して、その背にまさるが――!!

・助太刀に現れた勝敵毘沙門の正体――!!

・まさるがなんと大ちゃんに戻った!!!

・「神猿の剣 第二十九番 音羽の清め太刀!!!」すごい!

・大ちゃんと梨沙子ちゃんのお着物姿、かわいらしい。正統派とモダンの対比、いいな。

・搭太郎がマント大にかけてくれた/////

・詩音ちゃん「自分は自分」ということがわかってよかったね!夢を見つけたのもすごい。

・清水寺のライトアップ、見てみたいなあ。

・搭太郎の名前の由来、素敵だな。

・大と搭太郎のゆっくり進む恋の進展が楽しみです!!!

3巻はですね、なんといっても迫力満点の鬼気迫るバトルシーンがすごい。すごすぎ。ページ数を割いて、一人一人の動きを丁寧に書いてくれてるので、読むとき頭の中に戦闘シーンがリアリティを持って浮かべることができるんです!

今回の敵、強かったですね…でも、思いがけない助太刀が入ったおかげで(その思いがけなさ、びっくりしますよ)なんとか辛勝でしたね…終章、ライトアップされた清水寺で大と搭太郎が二人で歩くシーンは、両者の距離が近づいたようで、ますますきゅんとしました。

monokakiというサイトで、天花寺さんのインタビューが載ってます。

立命館大学新聞社のほうでもインタビューあります。

あやかし課の魅力は、本当に京都の街並みや伝統行事、神仏やあやかしが、綿密な取材と下調べによって、いきいきと丁寧に描きだされているところです。

本当に、京都で聖地巡礼をしたくなる。行きたい場所がたくさんになりました。本当に、このコロナで移動が制限されていなかったら、いますぐ飛んでいって旅行して楽しみたいくらいです。

というわけで、StayHomeするしかない今日この頃、あやかし課1~3巻をお手元に置いて、ゆっくり読書の時間にいそしむのはいかがでしょうか?

読んでぜったい後悔しない、面白さがいっぱいつまっていますよ!

最後に、この記事を書くことを快諾してくれた、天花寺さやかさん、ありがとうございました。いち読者として、4巻も楽しみに待っています。

お体に気を付けて、執筆がんばってください。

4巻の予約はこちらから。秋ごろ発売予定だそうです!

e-hon

Amazon



この記事が参加している募集

おうち時間を工夫で楽しく

いつも温かい応援をありがとうございます。記事がお気に召したらサポートいただけますと大変嬉しいです。いただいたサポ―トで資料本やほしかった本を買わせていただきます。