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九月の星々(140字小説コンテスト第3期)応募作 part3

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月ごとに定められた文字を使った140字小説コンテスト。

今月の文字は「実」。

9月30日までご応募受付中です!
(応募方法や賞品、過去のコンテストなどは下記をご覧ください)

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応募作(9月13日〜19日・投稿順)

吾木香(サイトからの投稿)
ある夏の日、あんなところにあったのか。どんぐりポスト。
えっ何?息子を最寄り駅まで送る途中のできごと。運転手の私には見えなかった。
公園内の木の実以外は入れないルール、ピスタチオが一番入ると誰かがラジオで言っていた。
台風一過、とんぼが飛ぶ季節となっても、私はポストを見ていない。

作花望(サイトからの投稿)
母がプランターで家庭菜園を始めた。野菜を育てて料理に使いたいらしい。一方で俺は、毎日勉強の受験生。土遊びなんて無関係だった。
努力の甲斐あって、志望校への入学が決まった。報告を聞いた母は、野菜を収穫しながら言った。「努力も野菜も、頑張れば実るのよね!」上手いこと言ったつもりかよ。

作花望(サイトからの投稿)
「明日やろうは馬鹿野郎」親父が良く言っていたセリフだ。今日の内に出来ることはすぐに片づけてしまえ。散々言われてきたことだった。
そんな親父が突然、慌てず待つことは素晴らしいなどと言い出した。母に何事か尋ねてみると、親父が大切にしている裏庭の木に何年振りか実が付いたとのことだった。

作花望(サイトからの投稿)
充実した人生だったかと聞かれれば、胸を張ってそうだと答えよう。金も、地位も、愛する女も、何もかもを手に入れた。ケチの付けようが無い人生だった。
そう言えば、親の死に目に不幸になるぞ、と警告されていた。あの世で勘が外れたなと笑ってやろうか。裏社会の人間が天国へ行けるかは分からんが。

作花望(サイトからの投稿)
人はなぜ戦争を起こすのか?という作文を書くことになった。先生は自分の考えで書くようにしなさいって言ってたから、お母さんとかに聞くのは止めておこう。でも、どうして戦争なんて怖いことをするのだろう?悩んでいたら、本屋さんのポスターに書いてあった。「人間とは実に愚かな生き物なのである」

作花望(サイトからの投稿)
夏休みの宿題は面倒で嫌だ。特に自由研究なんて、何をすればいいのか分からない。うーんどうしよう?考え込んでる内に暑くなってしまった。取り合えずアイスを食べることにした僕は、あるアイデアを閃いた。「一日に何杯かき氷を食べられるか?」実験としてやってみよう!…僕はお腹を壊して寝込んだ。

青井優空(サイトからの投稿)
実る。親友の膨れはち切れそうだった恋も、祖母の思い続けた祈りも、綺麗に実を結んだ。今度はわたしの番だ。わたしが思いを実らせる番が来た。夢がある。わたしには大きな夢がある。簡単には叶いやしない、実になれるのは一握りだけ。その実になるため、ここまで努力してきた。今、わたしは踏み出す。

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