失敗することで得られるものとは



失敗したり挫折する時、人は悲しいとか、残念だとか、悔しいと感じて失望する。
でも失敗することで、自分に足りなかった要素を見出し、今後の成功に繋げることができる。
失敗は成功のもと、という言葉にはとても励まされる。
しかし、その"成功"は、何も「物事を成し遂げること」ばかりではない。
大切なことに気づくということ、
これはひょっとすると物事が成就することよりももっと価値があるのではないだろうか。


失敗という"つまずき"は何らかのあなたへのサインかもしれない。
いったん立ち止まって、心の静けさを取り戻してみる。
すると、これまで見て見ぬふりをしてきたようなこと、または、以前なら考えも及ばなかったことが自然と湧き出てくることがある。
新しい自分の可能性が見えてくることもある。

そもそも、自分の願望そのものが自分を苦しめてはいなかっただろうか?
目的ははっきり定まっていたのだろうか。
何か別の目的のために奔走していなかっただろうか?
自分の決意や意志はどこから来ていたのか。
無理をしすぎて、本来の自分の力が発揮できていなかったのではないか?

このように、"つまづき"は、今一度自分の人生の軌道修正をして、行きたい方向性を考え直す良い機会かもしれない。
もちろん、そのままエネルギーチャージだけをして、前進した方がいいと考えるのならすべきだ。

私たちの幸運は、いかに「気づくことができるか」にかかっている。
この気づきを得られた時の喜びは、周囲との比較においての、相対的にみる幸福感とは違う、もっと深いところからやって来るものだ。
それは自分という存在を知る喜びだ。
この静かな喜びは、決して目に見えるものではないけれど、その先も自分の人生の中で広がっていくものなのだろうと思う。

失敗を通してこのような喜びに出会えるのなら、安易に失望し、暗闇に落ちていってしまうのは、あまりにももったいないのではないだろうか。

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