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隈研吾さんとVRのおいしい関係。

こういうニュース、来年は増えるかもしれませんね。

昨年度、大学合格実績が話題になったN高、何かと話題になることが多いですが、隈研吾さんの起用は「期待の斜め上」をいく企画だと感じます。

キービジュアルを見ると、まさに「近未来の学校」というイメージにピッタリ。わくわくする学び舎に仕上がっているようです。

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実際の建築と、VR上の建築とでは制作工程が全然違うと思います。

「建つわけでない」VR上の建築の方が簡単そうですが、実際にこの空間で生徒たちが活動するので、むしろ動線などはきっちりと考える必要があるでしょう。物理的な制約から解放されるからこそ難しいこともありそうですし、テクノロジーをどのように融合させるかはまた別の課題を招きそうです。

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上記の課題感をまるっと無視すると、VRアーキテクチャに関わるプロフェショナルと一緒に仕事にする楽しみが、隈さんサイドにもあるのでは?と感じました。

静的でなく、動的な建築であることもユニークな点です。例えば、先生や生徒から「要望」があった場合に、即、設計をいじることも可能になります。学期ごとにまるで違うデザインの校舎にすることも物理的にはできるわけです。

期待したいのは、生徒とのコラボレーションです。意欲ある生徒がブラッシュアップした建築を提案・実行するということも可能です

学びながら実践できるのはN高らしいと言えます。

校舎のデザインに関わるプレイヤーが良い意味で多くなるでしょう、実際の建築とは違って、VRだからこそ多様を受容できる環境になるので「建築の民主化」が発生するかもしれません。

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この経験が、角川ドワンゴ全体にとっても知見となり、ニコニコ動画を始め各種サービスにも生きてくると、国内のVR市場は更に大きくなっていくでしょう。

まだまだユーザーは「VR=エンタメのひとつ」としか見做していない中で、市場が変わるきっかけになるニュースかもしれません。これからが楽しみです。

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