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ホリプロ公演事業部で働くひとたち のあれこれ

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スタッフのあれこれやなにこれを載せていく予定です。
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記事一覧

Vol.5 マハトマ・ガンジー

世間のイメージでは、演劇のプロデューサーは権力があって気に入らないことがあったらその場で変えられる、と思っている方がいるかもしれませんが、作品へのかかわり方はそれぞれではないかと思います。 なので、これから書くのは、私の個人的な意見です。 藤原竜也さん主演の『とりあえず、お父さん』という芝居を担当した時、冒頭ベッドで裸の状態で寝ている藤原さんが寝ぼけまなこでシーツを身体に巻いて立ち上がり、ふと鏡に映った自分を見ながら「マハトマ・ガンジー?」とつぶやくというシュールなシーン

Vol.4 『血の婚礼』初日を観て

とてもいい初日でした。稽古場で通し稽古は観てはいたものの、舞台セット、照明、音響、衣装が入ると、まるで違う作品です。お芝居も、かなり進化していました。木村さん、須賀さんの2幕の格闘シーンは、エネルギッシュでスリリングでしたねー。本当に殺しあっているように見えました。早見さんも、情熱的で素晴らしかったです。 演劇では、戯曲をそのまま書いてある通りに演出するという手法もありますし、それが一番いい方法であることも多いですが、今回の舞台は演出家の意図が明確に表現されていて、杉原さん

Vol.3 「なんで舞台を仕事にしようと思ったんですか?」

ホリプロの舞台制作の部署である公演事業本部ファクトリー部では、今現在約65名の人間が働いています。大きく、①舞台作品を制作・宣伝する制作部と、②舞台チケットの団体セールスをする営業部、③そしてチケットを管理・販売するチケットセンターに分かれていて、グッズを制作する物販チームも制作部に含まれています。 私が入社した2006年頃は、ホリプロが制作していた舞台は年間12本。社員数も、確か今の半分以下だったと思います。ホリプロに来る前は吉本興業という会社におり、宮川大助・花子さんの

Vol.2 9月開幕の2本の舞台

先週、まもなく開幕するホリプロステージ制作の舞台『血の婚礼』の稽古場に行ってきました。この日は、キャストが初めて、芝居を最初から最後まで通してみるといういわゆる「粗通し」の日。稽古場には、なんとなく緊張感が漂っていました。 有名な作品ではありますが、『血の婚礼』をこれまでに観たことがなく前提知識もほぼない状態で挑んだのですが、素直に面白かったです。 生演奏もとても臨場感ありましたし、音の使い方がユニークで、緊張感がずっと持続していました。主演の木村達成さん、須賀健太さん、普

Vol.1 演劇プロデューサーというもの。

ホリプロ公演事業本部、ファクトリー部の部長の梶山です。 2006年から、今の職場で働いていまして、入社以来、これまで40本ほどの舞台に携わってきました。ミュージカルで言うと、ジキル&ハイド、マルグリット、スリル・ミー、デスノート、生きる、などです。ストレートプレイだと、奇跡の人を2回、あとはロンドン公演も実施した家康と按針、そして藤原竜也さんの出演する舞台に多く関わってきました。 いま、上演中の舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』は宣伝プロデューサーとして関わっています。今

最近なにみた?~ホリプロ舞台制作セクション・制作スタッフI編~

ホリプロの舞台制作セクション・公演事業部で働くスタッフの【舞台以外で最近みたもの・面白かったもの】を本人に自由に書いてもらい紹介するコーナーです。 *** こんにちは。 起きたらまずテレビをつけ、帰宅したらまずテレビをつけ、在宅で仕事中もBGMのようにテレビをつけ続けているIです。演劇に全く関係のない最近見ている、見たものを、ということで、 作品を評したり皆さんにご紹介するほどの文章力のない自分は、とりあえず、日々の自分の生活の中に溢れ、楽しんでいるエンタメを羅列してみま

最近なにみた?~ホリプロ舞台制作セクション・海外業務担当D編~

ホリプロの舞台制作セクション・公演事業部で働くスタッフの【舞台以外で最近みたもの・面白かったもの】を本人に自由に書いてもらい紹介するコーナーです。 今回紹介してくれるのは海外業務担当のDさん。海外とのやり取りが多い我が部署で、その要となるさまざまな業務を担当しています。同時にお笑いにハンパなく詳しいのですが(こちらもそのうち語っていただきたい)、今回は同じくらい好きだというとあるジャンルをご紹介いただきました。 *** 初めて観た舞台は小学二年生の時のミュージカル『アニ

最近なにみた?~ホリプロ舞台制作セクション・制作部門担当 S部長編~

ホリプロの舞台制作セクション・公演事業部で働くスタッフの【舞台以外で最近みたもの・面白かったもの】を本人に自由に書いてもらい紹介するコーナーです。 今回は制作部門担当のS部長。アート全般への造詣がふかく、オリジナルのプロデュース作品は『100万回生きたねこ』『わたしは真悟』など多数ありつつ、『ラブ・ネバー・ダイ』や『メリー・ポピンズ』などの超大型作品も担当していました。ノリが良くてお酒が強いです。 *** こんにちは。 何時であっても挨拶は「おはようございます」。この業

ホリプロ新人スタッフKのとある一週間

ホリプロ・公演事業部入社2年目の新人WEBスタッフKに、とある一週間の業務内容のメモを取ってもらいました。原文ママでご紹介します。 9月某日_月曜日▼オリバー キャストインタビュー記事 原稿確認 キャストマネージャーさんと制作チームのチェックの入った原稿を確認し、ライターさんが書いてくださった元原稿と比較し校閲。その後ホリプロステージ用の記事をWEB上で作成していきました。ツールを使っての記事作成はほぼ初めてだったので、タグが何一つわからず悪戦苦闘しながら少しずつ打ち込みま