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ここ数年でいちばんしあわせな年末になりました

今年もとうとう大晦日を迎えました。

世界ではさまざまな出来事が起こった激動の年でしたが、個人的にはここ数年でいちばんしあわせな年末になったなと思っています。

1)初の単著が出ます(来年1.20.発売予定)
青森県津軽地方で発行されている新聞「陸奥新報」の連載旅エッセイが書籍化されることになりました。初の単著ですし、ローカルメディアの連載が全国で発売される本の形にまとまったことも嬉しいです。
ずっと「作り手」になりたかった僕がようやく「ものづくり」をしている実感を得られた仕事ですし、とにかくやりたいことをすべて詰め込んだ本になりました。本書の出版は、僕の人生のターニングポイントになるような気がしています。
本について詳しくは↓

2)長年苦しんでいた病気がほぼ完治
2017年の夏くらいからいわゆる「うつ」っぽい症状が続き、ほんとうに苦しみました。数年におよぶ闘病生活の中でも何度かターニングポイントがあって、治ったつもりでいたらまだそうでなかったり、いろいろありました。
個人的には、2019年の末でいったんSNSから距離を置き、それまでガツガツやっていた仕事を増やすための営業とかポーランドのミュージシャンたちとのやりとりも絶って、主夫兼ライターみたいな感じで静かに暮らしはじめたことが大きかったです。
仕事が完全になくなって物書き業もいったんリタイアかもしれないと覚悟して環境改善に取り組んだ結果がようやく出て、今年は間違いなく病から脱することができたなと確信できた年でした。

3)なんだかんだで音楽ライターの仕事も続いてます
音楽ライターの仕事は子どもの頃からずっと物書きになりたかった僕がたまたま就くことになったもので、心の奥底では「ものづくり」としての物書き業がやりたいと思っていました。ポーランドのジャズを推す仕事はやりがいはあったし、役割を背負ってしまったという責任感もあったのですが、どれだけ頑張って結果を出しても全然心が満たされなくて苦しかったです。
うつになっちゃったのもそのへんの理由も大きいと思います。だから正直音楽ライターの仕事はもうなくなってしまってもいいと思って2)の生活改善をし、こちらから「仕事ください」と言うことはやめました。
でもそれでも意外と仕事が来るんですよね。驚きです。

仙台出身の気鋭のジャズ作曲家、秩父英里さんのインタビュー。

ポーランドのピアニスト・コンポーザー、ダニエル・グルパのデビュー作「夜が来る前に」のライナー執筆。

あとは、情報公開がまだなので詳しくは言えないのですが、来年発売のポーランド・ジャズのCD2枚のライナーも執筆しました。その2枚についてはここnoteで関連記事を公開する予定です。

音楽ライターもクリエイティヴな仕事だと思うし、事実そういう仕事をなさっている方もいらっしゃいますが、僕のスキルでは自分の仕事をその領域に持っていくことはできなかったな、というのが10年以上やってきたうえでの正直な感想です。
でも、ポーランドのジャズは今でも大ファンですし、よく聴いていますよ。これから自分なりのかかわり方をもう一度考える時が来るかもしれません。ただ、日本にポーランド・ジャズという存在をお知らせするという役割については、僕個人ができることはある程度やりきったのではないかなと思っています。

4)相方とは変わらず仲が良い
けっきょくこれに尽きるのかもしれません。僕の仕事が浮き沈みしようが、病状が多少山あり谷ありになろうが、基本的にいつも「そうは言っても今がいちばん楽しいな」と思えてきました。
それは、なにごとも正直に気持ちを語り合い、お互いのいちばん大事にしているところを知っていて、人生の選択肢のだいたいの部分がツーカーの仲の相方と一緒にいられているからだと思います。
毎日バカみたいな冗談を言い合って笑って過ごせることのしあわせを、その運の良さをかみしめながら日々過ごしています。

というわけで、この年末はここ数年ないくらいしあわせなものになりました。年越しそばは付き合いはじめ頃(大学2年くらいなので30年近く前!)によく僕が作って一緒に食べた「とろろそば」にする予定です。

ではではみなさんも良いお年を。また来年もよろしくお願いいたします。

オラシオ

フリーランスのため、みなさまのサポートは取材や執筆活動の貴重な経費とさせていただいております。また、サポートいただくとものすごく励みになります。最高のエネルギーです。よろしくお願いします。