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SNSのプロフィール項目、増やせません?

時々、SNSでフォローさせていただいている方が怒ってらっしゃるのを目にする時があります。

だいたい、リプや友達申請などについてのことで。

例えば、

・直接知り合いじゃないのに、申請しないで欲しい
・申請時には必ずメッセージを送って欲しい
・第三者がリプで割り込まないで欲しい
・フォローされてないアカウント同士のやりとりをRTしないで欲しい
・友達限定公開した記事を勝手に一般公開でシェアしないで欲しい

などが代表的なものでしょうか。

ちなみに私が最近失敗したのは、大阪に帰省する時のこと。知り合いの音楽関係者を中心にやる飲みのメンバーの出欠を取ろうとして、DMじゃなくて一斉メンションでツイートしてたら「個人的な集まりの出欠確認は、あまりああいう場所ではやって欲しくないかなあ」とやんわりとたしなめられ、当該ツイートを消しました。

前に、知り合いの、やはり音楽関係者が同じようなことをしてたのでそういうもんなのかなと思ってやったことでしたが、ちょっと配慮が足りなかったなと反省させられました。

そう、ひとくちにSNSと言っても、人によって持ってる距離感が違いますし、NG/OKな行為や使用目的も違うんですよね。人ぞれぞれの対人関係のありようがあるのと、全く同じだと思います。

とは言え、その人を直接知っていても、そこを推し量るのは案外難しかったりもしますよね。なぜなら、SNS人格というものがあるからです。私自身もよく言われるのですが、SNSで見えているイメージと、私本人が目の前で話している時のそれはビックリするくらい違うのだそうです。

SNSでの姿と実際の姿は、その本人が意図する・しないにかかわらず、まったく別のものになってしまうのかも知れません。その両方にほとんど差がない人って、たぶんいないのではないでしょうか。まあ、だからこそ「直接会う面白さ」が生まれるとも言えますが。

さて、最初に書いた「NGなことをされて怒ってしまう」というトピックに戻りましょう。

そういう方たちの怒りの投稿を拝読していて、たぶんほとんどの人は「わかるわかる。お気の毒に」と共感するより先に「へえ、この人にとってこれはやっちゃいけないことだったんだ。危うく自分もやるところだったかも。と言うか、わかってたら絶対そんなことないんだけどなあ」と考えるのではありませんか?

基本的に、そのNG行為をやる人も別に悪人ではないので、人の嫌がることをわざわざやろうとは思っていないはずです。悪気はないんです。ということは、お互い無駄な怒りの感情を生まないためには「NG行為の範囲があらかじめわかる」ことが必要なのではないでしょうか。

そこで提案です。

一般的なプロフィールとは別に、そのアカウントさんにとってのNG行為(特に申請とかRTについての)が一目でわかるようなページがあれば良いんじゃないでしょうか。できれば、ユニヴァーサル・デザインみたいな感じで、同じ母語じゃなくても世界共通でわかるようなものなら、なお良しですよね。

例えばフェイスブックなら、

申請:会ったことがある人 OK / 会ったことがない人 NG
タグづけ NG
シェア 一般公開 NG / 友達限定 OK

みたいな感じの。

実は「無駄な怒り」って、友達申請とかフォローとかする側にも生じる可能性があります。

SNSは、つながるのがとてもかんたんなメディアです。ちょっと「承認」とかをクリックすれば、もうお友達。自分の知り合い同士が相互フォローしているかどうかとかも一目瞭然です。それだけに、逆に「つながらないこと」が目立つ時もある。

人脈とか仕事とかいろんな流れで、自分とこれから申請する人がつながってもいいんじゃないか。フォローさせてもらおう。あれっ、あの人のフォローにはフォロー返ししたのに、自分はされなかった。何で? オレってこの人に嫌われてるの? 何で無視するんだよ!

わあ、怖い怖い(笑)。でも、こういうのってSNSだとありがちな感情の行き方ですよね。柚木麻子の山本周五郎賞受賞作『ナイルパーチの女子会』は、こういうSNSやネット上での関係性のすれ違いを非常に巧みに描写した作品なので、オススメですよ。閑話休題。

これも結局「直接会ったことない人はフォロー返ししない」とかが最初からわかっていたら、単に情報の供給源としてのフォローをするか、フォロー返ししてもらえない=反応がないならフォローしない、のどちらかで済むでしょう。無駄に疑心暗鬼になって、ひとりで行き場のない怒りをおぼえることもない。

もうひとつポイントなのが「普通のプロフィールとは別のページで」というところです。

ここまで書いてきたような事態を避けるため、既存のプロフィール部分にNG行為について字数をかなり割いて明記している人がいます。賢明なやり方だと思いますし、むしろこのSNSというメディアにおいて、リテラシー的にそれは必要な姿勢なのかもしれません。

しかし、本人のせいではまったくないのですが、そういうプロフィールを見るとなんとなく「何でもダメ出しする、めんどくさい人なのかな」っていうイメージが出てしまうものなんですよ。どんなに優しくうまいこと書いていても、他人というものは、絶対にそんな感じを持ってしまうんです。それだとなんか、書いた者損ですよね。

そもそも、プロフィールってもともとは学歴や職歴ライクな情報を書くものですから、例えば私なら「音楽ライター、コラムニスト。神戸生まれ大阪育ち、青森市在住」みたいな感じになるわけですが、そこに突然「感情の領域」であるNG行為について書かれてあると、とても異質な感じを与えるのだと思います。

ちょっと話はずれるのですが、これは最近の私の研究テーマでもあります。「めんどくさそうと感じてつながる前に人知れず離れて行ってしまう人たちが、実は一番のマジョリティかもしれない」という状況です。これについてはまた別の機会に詳しく書こうと思っています。またまた閑話休題。

なので、デフォルトでプロフィール以外にアカウント・データ明記の別項目があって、そこを見ればあらかじめNG行為についてわかるのなら、もっと平和に穏やかにこのメディアが楽しめるのではないかという提案でした。少なくともネガティヴな憶測に基づいた怒りは、ある程度回避できるのでは。

最近ひんぱんに仕様が変わることも多いので、ツイッター社やフェイスブック社にはこの提案も参考にしてもらって、盛り込んでもらえたらなあ。

ちなみに、私自身はほぼまったくNGな行いはないのですが、全然共通の知り合いもいなくて会ったこともないという、言わば「全くの他人」の方がフェイスブックでメッセージもなく友達申請してくるのはどんなものかなあと思うので、その人の投稿などを見つつ一旦は承認を保留します。また、同じくフェイスブックで、全然私が絡んでない投稿なのにたまにタグ付けをされることがあって、それもどうかな?と思っています。

それくらいでしょうか。逆にNGの感覚があまりないので、人に対して「これは問題ないだろう」とあっさりやってしまうことがあるので、ちょっと危険なんですよね(笑)

そんな私のためにも、SNSのプロフィール項目、増やせません?

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