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「デザインとは何か」・・・?

たまには本職であるデザインについて語ってみたいと思います。

  • グラフィックデザイナー

  • ディレクター

  • Webデザイナー

  • Webディレクター

  • クリエイティブディレクター

私の経歴は20代前半から30代まで紙媒体のデザイン。
30代から現在はWebのデザインの仕事をしております。

「デザインとは何か?」とは一生の課題だと思います。

グラフィックデザイン

グラフィックデザイナー時代は、制作する要素が決定していた場合、
ひたすらMacの前や本などを見て考え、どちらかというと思いつきでビジュアルデザインをしておりました。コンセプトが決まっていないので、何度も何度も作り直し、なんとか形にして実際クライアントの前では後付けのコンセプトになってしまうのですが「海をイメージして」とか「コーポレートカラーを元に」と適当な言葉をならべ、なんとなくデザインしていたことを思い出します。駆け出しのころでしたので、これもデザインといえばデザインだと今振り返ると思います。クライアントの一声で「青を赤にしてください」と言われると、自分の中で何もコンセプト設計していないので、鶴の一声でコロッとを変え、最初にプレゼンした「海をイメージして」なんてどこかに行ってしまい、気がつけばクライアントの手のひらに転がされ、出来上がると文字だらけで何を訴求したいのか、よく分からないが、デザインは整っているビジュアルデザインになっていたと思います。実際に振り返るとあんなビジュアルデザイン作りたくなかったのに・・・と何度も自己嫌悪になりデザイナー向いてないのかなと何度もやさぐれた記憶があります。当たり前ですよね・・・。単純にクライアントの道具であり、Macが使えるお兄ちゃんです。仕事を維持するために、なぜ納得できないデザインを作らないと行けないのか永遠のテーマでした。

コンセプトドキュメントを先に作ればいいんだ!

ビジュアルデザインを提出前にコンセプトをドキュメンとにまとめよう!ひらめき、ドキュメント作成にはじめてみました。当時はデザインを組む前にある程度コンセプトを決めてクライアントに突っ込まれないようにドキュメント作成に専念しました。カラーの由来やキービジュアルの選択の意味。FONTを選択した理由など何十ページまとめてプレゼンすると、以前のように青が赤になるようなビジュアルデザインにはならず、稀に大きな修正が入るがある程度納得のいくデザインができあがり、自己嫌悪にならず前に進むことができましたが、また大きな壁が・・・。

目標設定

クライアントも大きくなると、このような言葉が飛びかかりました。この広告予算でどれくらいの売上達成できるか、KPIたててと。当時のグラフィックデザイン時代では今のように、Webで利用するGoogle Analyticsなど計測できなく、紙媒体なのでパラメーターなんて付与できないので、広告の計測はチラシをまいた地域のユーザーが店舗に訪れてアンケートに答えたものを回収するとカウントするみたいな、アナログの計測方向でしたので、簡単な市場調査をして目標設定して売上の数値はでるもの、広告の本当の効果なのか、疑問のまま数値を追っていました。幸い、ビジュアルデザインの完成精度とたまたまの数値の効果でなんとか乗り切っていました。これもデザインとは何かと言えば、デザインの一括りだったと思います。

Webデザイン

記憶の中ではWebが世の中のユーザーが目にするようになったのは2000年頃ですかね、YahooGoogleなどがサービスを開始して、通信速度も早くなり尚且つiPhoneなど登場したころ、Webデザインを興味を持っておりました。当時はグラフィックデザインを作るより、データ容量は軽く、Webデザインはしっかりと計測できるので、これでビジュアルデザインの評価ができるなんて軽い気持ちでいました。オンラインのコーディングのスクールに通い基本のhtmlとcssなどを学び転職。なぜかWebデザイナー兼任Webディレクターという職種を手に入れ早速活動をはじめました。今までの知識を最大限に活用してクライアント先に乗り込みプレゼンしたところコテンパにやっつけられましたね。現場の飛び交う用語は当時、「CTA」「CV」「CTR」「CPC」「ROI」など全く意味不明の用語でした。自分のリテラシーの低さに驚いて即座にWeb業界を引退して、グラフィックに戻ろうと思ったところ、当時の上司がGoogle Analyticsなど教えていただき、過去のドキュメントを共有していただきました。いやー驚きましたね。コンセプト項目なんて当たり前ですが、なんのためにサイトをリニューアルするのか、改善後のKPIまでしっかりと数値化してあるじゃないですか。まさしく自分のやりたいことでした。なので計測ツールは即座にマスターしてさて実践です。クリエイティブを何種類も用意してPDCAしたり、ユーザーの満足のいくUXを設計したりしていました。ただ改善してもCTRとか0.1%しか改善しないこともよくあり、先方の定例とかでよくAWAYになっている時もあり、本気でクライアントから怒鳴られたことがありました。まぁ、いきあたりばったりと言えば、いきあたりばったりですよね。いい経験です。コーポレートサイトやECサイトを制作したり潜在顧客を誘導するために大量にコンテンツマーケティングなど作ったり、Googleのアルゴリズムを利用したコンテンツSEOなど作り続けていました。

世界観を構築する

世の中も進み、アトリビューションの広告など活発になり、デザインそのものの価値というのが、なかなか評価しずらい時代となりました。CVだけの成果になってバナーとか数値だけ追っているとクリエイティブってなんなんだろうと思ってきます。CVRを0.1%上げるために、色を変えたりFONTウェイトを調整してって・・・あれ?これってグラフィック時代とやってること変わらないじゃんって思っちゃうんですよね。計測ツールもGoogle AnalyticsやSearch Consoleの他に、A/Bテストが簡易にできるGoogle Optimizeとか誰でも簡単にできるようになったので、クライアント側もリテラシーがどんどん高くなってきます。なので状況に応じて知識をどんどんいれていかないと、あっという間にクライアントの手のひらで転がってしまいます。スピード勝負な案件もあるのですが、必ず制作物を作る前は最低でもこのようなことを念蜜を話しながらすすめるようにしております。

  • 世界観を構築する

  • 世界観構築のプロセス

  • ユーザーインタビュー

  • ペルソナ像の設計

  • 体験ストーリ構造

  • 体験価値

  • カスタマージャニーマップ

  • キーワード

  • コンセプト

  • 情報構造

規模によっては、他にも準備したり上記の一部の項目を省略することもありますが、最低この辺をしっかりと固めてブランディングしていきます。もちろん計測できる部分はしっかりと計測して、ドキュメントにまとめます。ここまでくるとクライアントのバイアスにかからずUI・UX設計が提案できます。これ以上話すと今回の議題とは全く変わってWebサイトの制作方法となってしまうので、議題に戻すと・・・。

「デザインとは何か?」

デザイナーが思いつきでデザインを制作するのもデザインです。
クラウドソーシングなどでチラシ5,000円バナー、3,000円など安値で見かける時もあります。これもデザインだとおもいます。
ECサイトなどででマーケティングの人材とCXを取り入れるのも顧客価値の手法や全体の構造をどう世界観を構築するのか、UXなど検討して設計することもデザインだと思います。デザインとは常に進化しています。ただ世の中の傾向、色々なツールが出ていて簡易に誰にでも扱うことができ、デザイン制作できてしまいますので、デザインと一言で答えてもユーザーにとって満足のいかない時代になってきているのは確かです。進化し続けるデザインを限りなく幅広く関わり、手法を選ばずユーザーまたは自分自身で納得のいくものが提供できることが本当のデザインではないでしょうか。まだまだ勉強不足ですが、進化続けるデザインをまだまだ追っていこうと思います。


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