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落ち込んでいるネズミへ

月の色が赤く見えたり、黄色や白に見える

見え加減は大気中の光の散乱によって
月が地平線近くにあるときは
光が大気の厚い層を通過するので
青い光が散乱され
赤やオレンジの色が強調される

月の位置や環境により、色が変わることがある

高い位置にあるときは白っぽい
低い位置にあれば色が変わって見える


知識を活かして、ネズミとウサギの話を書こうと途中まで書いた

ネズミは赤い光が苦手で、チカチカする点滅も苦手
一方のウサギと月は相性がいい
お題は『月の色』
物語に好みがあっても、和みが綴れるかなって

結末を考えたとき
ハッピーエンドやバッドエンド、どちらでもいいが
意外性のある着地はなんだろう

指が止まった

わたしは読書が足りない、独創性がない
スキルや経験がない
フィードバックも少ない

でもわたしには特技がある
体感したことは記憶している

何のために書いているのか
いや、何が書きたいんだ

現在の自己肯定感は地平線の際にある
赤い月となんら変わらない、爛れた異様さ
異物がタイムラインを手を振り、流れる

一方では異様や異物がエンターテイメントだ


純文学と大衆文学は
深掘りすると曖昧になって
どちらにも哲学の要素がないと面白さに欠く

線引きがあるとすれば「ワクワクしながら読む」
ガルシア・マルケスの『百年の孤独』や夏目漱石の『吾輩は猫である』を純文学としたら、ワクワク感がない。

いつ、どこで見る月かによって異なる
月の色と似て
エセ読書家のわたしではカテゴライズにしくい


「月の色が赤いと怖いの」
 ネズミは赤い光が苦手で、月が赤く見えるときは
漠然と不安を感じている。
 チカチカする点滅は、自分の心臓が早鐘を打つ。

 一方、ウサギは赤い月を見上げ、何か先行きの良さを感じていた。
「ネズミくん、赤い月は怖くないよ。
むしろ特別な夜だよ」ウサギはネズミに寄り添う。

「どうして特別なの?」
ネズミは小声で尋ねた。

ウサギは月を指差しながら
「赤い月は僕たちがいつも見ている白い月とは違う。色が変化すると僕たちに新しい視点を与えてくれるんだ。
物事を違った角度から見ることができるのさ」

 ネズミは少し考えた。
自分が赤い月を恐れていたのは、未知のものに対する恐れかもしれない。
 しかしウサギの言葉を聞いて、気のせいかと心が軽くなった。

 月が高く上がると、赤から白へと変わっていった。ネズミはその変化へ息を呑んだ。

「見て、月が変わった!怖くないかも……」

 ウサギは頷きながら
「そうだよ。月はいつも変わる。
僕たちも変われるんだ。自分の感じ方を変えると、世界も変わって見えるんだ」

 ネズミはウサギの言葉を聞きながら月を見上げ、赤い月から白い月への移り変わりは、自分の心境が反映されているのではないか。
 爪の先だが恐れが和らぎ、新しい視点が芽生える。

 ネズミは自分が何のために書き、
何が書きたいのかを思い出した。
「自分の感情や経験を通じて、他の誰かに共感を与えたい」のだと。
月の色が変わるように、自分も変われる。

 ウサギが地面に落ちたペンを拾い
「書く旅へ出よう」
ネズミの右手へ包み込んだ。

 赤い月の夜も白い月の夜も、どちらも今見ることしかできない時間は、それを楽しむ彼らをより深い糸で結っているようだ。

#シロクマ文芸部
#小牧幸助さん

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