見出し画像

著…磯淵猛『30分で人生が深まる紅茶術』

 ●美味しい紅茶の淹れ方
 ●紅茶の歴史
 ●マナー
 ●スコーンにまつわる伝説

 といったことを教えてくれる本。

 頭の中で想像しながら読んで欲しい、という著者の意図により、写真は少なめ。


 特に、美味しい紅茶の淹れ方が参考になりました。

お湯が沸いている状態を目視して、酸素がなくなる前に火を止める

(著…磯淵猛『30分で人生が深まる紅茶術』P19から引用)


 というのが最大のポイントだそうです。

 酸素が必要な理由については、

茶葉をティーポットに入れて、沸かしたての酸素を含んだ熱湯を勢いよく注ぐと、茶葉の表面に目に見えないほど細かい酸素の泡が付く。
その浮力で茶葉が上部に浮かび上がる。
しばらくすると泡は水中に消え、茶葉は水分を含み、その重みでゆっくりと底に沈んでいく。
しかし、また熱湯の対流に乗って、ふわふわと浮かび上がってくる。
この茶葉が上下する運動を「ジャンピング」と呼んでいる。
ジャンピングが起こっている時に、茶葉からカテキンやカフェインが吹き出るように抽出され、ポット全体に、紅茶の味、香り、赤色や褐色のエキスが溶け込んでいく

(著…磯淵猛『30分で人生が深まる紅茶術』P20から引用)


 と解説されています。

 理科の実験みたいで面白いですね、ジャンピングって。

 なお、お湯の温度は95~98度がベスト。

 それ以上の温度だと水中の酸素が著しく減ってしまい、それ以下の温度だと酸素の量は多いけれどカテキンやカフェインが抽出されないそうです。

 お湯を沸かす時の水量は多めに。

 少ない量のお湯を沸かそうとすると、水中の酸素がすぐ減ってしまうそうです。

 紅茶を淹れるのって、とても繊細な仕事なのですね。

 この本をもとに練習して、わたしも美味しい紅茶を楽しみたいです。

 そして、お客様がいらっしゃった時、美味しい紅茶を淹れてさしあげたい。

 また、この本に載っていた中で特にわたしがビックリしたものがあります。

 それは、昔イギリスでは受け皿に紅茶を注いでそれをすすって飲むのが上品とされていた…という内容。

 えっ!?

 …ということは、例えば昔のイギリスを描いた映画で貴婦人が紅茶をカップで飲んでいたら、それは時代考証的には不正解ということですか!?

 とても衝撃的ですが、もしかしたら現代の常識も未来では非常識になってしまうのかもしれませんね。



 〈こういう方におすすめ〉
 紅茶が好きな方。

 〈読書所要時間の目安〉
 2時間くらい。

この記事が参加している募集

いつもスキ・フォロー・コメント・サポートをありがとうございます😄 とても嬉しくて、記事投稿の励みになっています✨ 皆さまから頂いた貴重なサポートは、本の購入費用に充てさせていただいています📖