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おすすめの本一覧

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「誰かにおすすめしたい!」と思った本をまとめています。新旧・ジャンル不問。
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2024年3月の記事一覧

著…金子由紀子『モノに振りまわされない! 片づけのコツ』

著…金子由紀子『モノに振りまわされない! 片づけのコツ』

 4月から気分を変えたい方におすすめの本。

 お部屋の状態と心の状態って、連動している気がしますよね?

 どちらかを整えると、もう一方も変わりそう。

 という文を読み、目から鱗が落ちました!

 確かにその通り。

 いつかお部屋が綺麗になったら…なんて思っていたら、いつまで経ってもお客様をお招きすることは出来ないでしょう。

 まず自分の心を変えることによって、体も動いて、お部屋も綺麗にな

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著…SOU・SOU『SOU・SOUの日本のおしゃれ』

著…SOU・SOU『SOU・SOUの日本のおしゃれ』

 懐かしさと新しさをミックスし、ポップな色柄の和服や和小物を作っているSOU・SOU。

 ややお値段が張るので気安くは購入出来ず、わたしはバッグしか持っていませんが、よく公式サイトを覗いて新作をチェックしてはウットリしています。

 この本には、和装の伝統的な用語や、SOU・SOUから誕生した新語とデザインをコラボした作品が載っているので、カタログを捲るような感覚で読めます。

 ●弥生時代の日

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著…藤原智美『あなたがスマホを見ているときスマホもあなたを見ている』

著…藤原智美『あなたがスマホを見ているときスマホもあなたを見ている』

 スマホ依存の方におすすめしたい本。

 わたしもタイトルにドキッとしたからこの本を読んだうちの一人です。

 もしわたしのスマホに人格があって、わたしのことを見ているなら、きっとスマホは「ちょっとあなた。一体何時間スマホをいじれば気が済むの?」と強烈な一言を放つことでしょう…。

 という言葉にもドキッ!

 さて、この本は、

 ●結婚披露宴の二次会で歓談そっちのけでスマホに見入る新婦

 ●

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著…夢野久作 絵…ホノジロトヲジ『瓶詰地獄』

著…夢野久作 絵…ホノジロトヲジ『瓶詰地獄』

 相思相愛であるが故の苦しみ。

 それを書簡形式で描いた小説です。

 好き嫌いがはっきり分かれる作品だと思いますが、わたしはこの作品の登場人物たちの葛藤が好きです。

 これもまた一つの恋の形ですから…。

 たとえ禁じられていたとしても…。

 ※注意
 以下の文は、結末までは明かしませんが、ネタバレを含みます。

 物語は、三つの麦酒瓶が発見されるところから始まります。

 「第一の瓶」

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著…いずみ朔庵『財布でひも解く江戸あんない マンガで辿る江戸時代の暮らしと遊び』

著…いずみ朔庵『財布でひも解く江戸あんない マンガで辿る江戸時代の暮らしと遊び』

 登場人物たちが江戸時代にショートステイする…という、ワクワクする設定の本。

 登場人物たちは、まず、長屋でのホームステイを開始。

 生活に必要な物を借りたり買ったりしながら、江戸時代に滞在。

 銭湯へ行ったり、歌舞伎を観に行ったり、働いたりと、「お金」のやり取りを通して江戸時代の庶民の暮らしを体験します。

 よく時代劇に「一両」や「一文」といった言葉が出てきますが、「それって今の円で換算

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著…肥後克広 監修…胴冶英雄『あきらめない腰痛 僕の20年来の腰痛を治した驚きの方法』

著…肥後克広 監修…胴冶英雄『あきらめない腰痛 僕の20年来の腰痛を治した驚きの方法』

 ダチョウ倶楽部のリーダーとして多くの人たちを笑わせてきた肥後さん。

 肥後さんは、ひどい腰痛で20年もの間苦しんできたそうです。

 これは、その体験談を綴った、肥後さんの日記のような本。

 この本を読んだからといって腰痛が治るわけではないのですが、長年腰痛に苦しんでいる人であれば共感しながら読めると思います。

 「押すなよ、絶対に押すなよ!」がダチョウ倶楽部の鉄板ネタですが、もしかしたら

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著…幸村しゅう『私のカレーを食べてください』

著…幸村しゅう『私のカレーを食べてください』

 決して幸福とは呼べない生い立ちの主人公。

 彼女はある日、とても印象深いカレーと出会います。

 それはごく平凡なカレーだったのですが、主人公の心に強烈なインパクトをもって深く刻み込まれました。

 人生を変えるほどに。

 これは、主人公が理想の味を追い求めてカレー作りに夢中になっていく…という小説です。

 ひたすらカレーが出てくるので、読んでいるとモーレツにカレーを食べたくなります。

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著…太宰治 絵…ホノジロトヲジ『駆込み訴え』

著…太宰治 絵…ホノジロトヲジ『駆込み訴え』

 主人公が「ある人」に対する怒りを、第三者にまくしたてるところから始まる小説。

 新約聖書に関する予備知識があると、よりいっそう味わい深くなります。

 ※注意
 以下の文は、結末までを明かすネタバレを含みます。
 未読の方はご注意ください。

 主人公は「ある人」がいかに我慢ならない人物かを言い募ります。

 そのセリフの端々からは、どうも、主人公が自らの複雑な感情に責め苛まれていることが伝わ

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著…新美南吉 絵…ねこ助『赤とんぼ』

著…新美南吉 絵…ねこ助『赤とんぼ』

 あどけない女の子と赤とんぼの、ひと夏の友情を描いた物語。

 友達になるのに、言葉なんて要らない。

 通じ合うもの同士は、たとえ種が違っても、ごく自然に、いつの間にか心を通わせている。

 そう教えてくれる作品です。

 どこか懐かしい感じのする可愛らしいイラストが添えられていることも相まって、読んだ時にあたたかい気持ちが胸いっぱいに広がります。

 ちょっぴり切ないけれども、読み終えてからも

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著…美輪明宏『天声美語』

著…美輪明宏『天声美語』

 優雅な美意識を養うためにはどうすれば良いのか、美輪さんならではの考えを綴った本。

 わたしは、本当の美とは何か? について語る第二章以降が好きです。

 という考え方が素敵。

 ハリボテのように表面だけ取り繕うのではなく、内側から発光するような本当の美を目指したいものです。

 そのために、美輪さんはこうおっしゃっています。

 「個」を自分の力で確立しましょう。

 しゃんとして、きりりと

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著…朝田芳信『ドクター朝田の 間違いだらけの子どもの歯みがき』

著…朝田芳信『ドクター朝田の 間違いだらけの子どもの歯みがき』

 親世代が自己流の間違った歯磨きをしていたら、子どももそれを真似して同じように間違った磨き方をして、虫歯になってしまう。

 だから、まず親が正しい歯磨きの習慣を身につけて、それから子どもに教えましょう。

 という本です。

 
 ●虫歯やバイオフィルムが出来るしくみ
 ●子ども用フッ素入り歯磨き粉の使い方
 ●ブラシの選び方
 ●ブラシの当て方

 といったことが丁寧に解説されています。

 

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著…佐藤典宏『その症状、がんのサインかもしれません』

著…佐藤典宏『その症状、がんのサインかもしれません』

 人は、急病になることもあります。

 しかし、多くの場合は病気になる前に何らかの前兆があります。

 これは、その小さなサインをまとめた本。

 「自分だけはがんになるはずがない」だなんて根拠のない思い込みは今すぐ捨て去らなければ…! と気づかせてくれる本です。

 他の病気でもそうですが、がんはいかに早期発見出来るかが重要。

 早く治療すればするほど、その後の生存率や生活の質が大きく変わりま

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著…ジャクリーン・ウッドソン 訳…さくまゆみこ『あなたはそっとやってくる』

著…ジャクリーン・ウッドソン 訳…さくまゆみこ『あなたはそっとやってくる』

 初恋の嬉しさ。

 照れくささ。

 そして、恋する二人の肌の色の違いがもたらす、周りの人々のざわめき。

 それらが複雑に織り成す物語です。

 あたたかいのに、哀しみも潜んでいて、グッときます。

 ※注意
 以下の文は、結末までは明かしませんが、ネタバレを含みます。

 肌が白い女の子・エリー。

 肌が黒い男の子・マイア。

 二人は出会ったばかりでしたが、

 とエリーが思うシーンがあ

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著…中島敦 絵…ねこ助『山月記』

著…中島敦 絵…ねこ助『山月記』

 願った通りに生きられるとは限らない人生の哀しさを描いた小説。

 挫折した経験のある方に深く刺さる作品だと思います。

 ※注意
 以下の文は、結末までは明かしませんが、ネタバレを含みます。

 かつては前途有望な役人だった男・李徴(りちょう)。

 彼は仕事を辞め、詩人として名を成そうとします。

 しかし、うまくいきません。

 生活は日に日に困窮する一方。

 妻子を抱えているというのに。

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