見出し画像

教育は人生の一部 | 家庭教育のススメ1-3

今回のタイトルは「教育は人生の一部」。

これって、当たり前  ...すぎて、何をいまさら感はありますが、変化と混乱の時代には原点から考え直す方が、部分的に直すよりも楽で早く、結果的にうまくいくと考えています。なので、当たり前のところから再構築してみます。

結論から

先に結論を書きます。わたしの見方はこんな感じです。

人生 :愛・命 →関係作り=成長+貢献
教育 :世界観構築+学習
世界観:世界の見方、指針
学習 :リテラシ+体験

人生にはいろんな要素があります。世界で生きていく中で世界観を構築し、その世界観に基づいて行動していきます。教育を受けてある程度の世界観と学習を通したリテラシ -- その分野の言語を通して体系知識を獲得します。体験により、その知識を身体知として深く理解していきます。「何をどうすると、どうなるか」について、ある程度のパターンを習得していきます。そしてさらに応用していきます。教育はブースターとして重要でありつつも、意図的な教育だけで全てを教えることはできません。学び・まねびと遊びによって、世界を知りながら、世界と対話しながら、自分を知っていくプロセスが人生のコアであると捉えています。

スクリーンショット 2020-05-16 16.10.06

さらに、自分と世界というやりとりは、物質的なやりとりだけでなく、精神的な交流も含みます。他の人との人生の関わりによって人生が豊かにされます。子どもというものは生まれながらに両親との関係があります。喜怒哀楽が生まれ、反応パターンによって性格が形作られていきます。

「人は完全孤独では生きられない社会的な生き物である」という考えにわたしは賛同します。人生が人生らしくなるのは他者との関わりがあってこそです。持続的な人間関係のためには互いへの信頼と貢献、尊敬と愛情が重要になってきます。簡単に獲得はできないかもしれない。しかし家庭においては、半ば強制的に関係を持つことが要求されます。(関係がない家庭は、家庭ではないとも言えます)

スクリーンショット 2020-05-16 16.15.10

たしかに幸せな親子関係・家庭関係だけではないのも残念ながら事実でしょう。しかし、ネガティブな関係であっても、人生の色が定まるという点で、人間関係は人生の中心に存在しています。

※当然ながら、ネガティブな関係は解消したり、ポジティブなものに変化したりすることをわたしは期待します。家庭教育において、うまくいかない関係性が存在しているとしても、観点を少し引いて考える・意識するだけで希望の光が生まれます。完璧な親でなくていい。親が自分の弱さを自覚しつつも、子どもに必要な物心の必要を満たし、環境を整えることを、なんとか続けられるならば、親としての責務は果たしていると言えるのではないでしょうか。

教育とは

01. 教育とは?」で、教育の定義については触れました。

再掲すると、オレオレ定義ですが「教育」とは。

親子のような二者の関係があって、スキル・技能を伸ばすために行う営みが教育(ざっくり言って)

「教育」とは二者間で行われるもの。教育を施す側と受ける側があって、施す側の意図に基づいた情報の伝達が行われます。

「教育」をとりまく人の一生と世界

で、その「教育」を考えていく前に、その背景に目を向けます。全体に位置付けて、その営みはどんな意味を持っているのか。「いつ」と「どこ」で「誰が誰に」教育するのか。

映画業界の方から教わったのですが「天地人」という言葉があるそうです。お話の基本的な枠組みになるもので、昔話などで私たちに馴染みあるものです。昔むかし(時・天)、あるところに(地・場所)、おじいさんとおばあさんがおりました(人)。これで物語の基本セットアップができるそうです。

時・場所・人の切り口で考えてみます。

- 人は一生、死ぬまで生きます。死ぬとき、一生は終わります。
- 人は一生を、世界という場所で生きます。時間の流れは一方向です。

人の「一生」という時の流れ、そして一生を過ごす「世界」というもの。その中で他者と人間関係を結ぶことを通して人生を体験する=生きる。人間関係の結び方、つまり愛し方を体験的に学びつつ、その主要な活動となる「シェア」と「貢献」ができるようになるために、必要なスキルを人は獲得する。誰かが誰かに生きる力を獲得させる手伝いをすることを「教育」と呼ぶのだと理解しています。

教育=世界観構築+学習

意識されているかはともかく、営みには目的があります。教育を施す側は一定の価値観に基づいて、教育される側が将来自律して活動できることを期待しています。親は子どもに、先生は生徒に、会社は従業員に。

世界観を教え、現象を体系で理解していくことができるように学習環境を整える。ある分野でのリテラシを得つつ、世界と対話することで学習を深めることができる。世界を知ることの反復により、その分野で貢献する=世界に影響を与えることができるようになっていく。

家庭教育という枠組みに当てはめるなら、子どもが精神的・経済的に自立していく助けをすることが親の役割となります。

まとめ:教育は人生の一部

「教育は人生の一部」いかがだったでしょうか?再掲しますと、以下の公式が成り立つと私は考えています。

人生 :愛・命 →関係作り=成長+貢献
教育 :世界観構築+学習
世界観:世界の見方、指針
学習 :リテラシ+体験

教育する以前に私たちは生きており、子どもたちも生きている。互いの関係があるからこその人生であって、教育はその人生の一部。家庭の関係があるからこそ家庭教育が成り立つ。その教育は子どもの自立、果ては将来的な社会貢献のための下準備であるということです。子ども自身のため、未来の社会のため、そしてなにより子どもを愛する親自身のためでもあります。「愛とは何か?」は永遠のテーマですが、別途エントリしたいと思います。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。堅いことを書いていますが、親御さんは、どうかご自身の分身である子どもの笑顔と寝顔にいやされて元気もらってください。そして、どうか喜びと平安が少しでも多い毎日を過ごされますように!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?