「一瞬で人を幸せにする創作物の強さ」(長文)

イラスト。食品。
この2つの、人を幸せにする「スピード」と「わかりやすさ」に脱帽することが最近多いです。

ポケモンの新作発売に伴って様々コラボ商品が出ています。
中でも、ミスタードーナツの、ピカチュウと雪だるまとプリンと音符と音部記号のイラストがとても可愛いです。見てるだけで、最近の体調不良の中でも幸せになれました。
(ドーナツはクローン病に良くないので、家族に手伝ってもらいながら少しずつ食べます。)

最近、お茶をよく飲みます。カフェインがクローン病に良くないので、カフェインが少ない、あるいは無い上に美味しいお茶はとても嬉しいです。特に、寒くなってきたので、夜のほうじ茶はとてもほっとした気分にさせてくれます。
また、抹茶を自己流で度々点てます。リーズナブルかつお気に入りのお椀を眺めながら抹茶を飲んだり、家族に飲んでもらう時間はとても落ち着きます。

語弊があるといけないので言っておくと、私個人にとっての幸せは「不安感と絶望感を忘れられること」です。そのため、ここでは、それらを忘れさせてくれるものを「人を幸せにするもの」として話しています。もちろん、人によって幸せは様々であって良い前提があってのことです。

さて、本題に戻ります。
このことは、数ヶ月前から薄々気付いていました。
「しろうさ」というマルチアーティストの活動を立ち上げからお手伝いしています。
「しろうさ」はイラストを中心にお菓子作りや歌や写真をやっていますが、イラストが1番反響があります。フォロワー数の増加は私より速く、最大いいね数はとっくに私を大幅に超えています。
「しろうさ」がハンドメイド業界に足を踏み入れ始めたので、お手伝いの私もその業界を垣間見ることになった訳ですが、そこで、「かわいい」の力の凄さを実感しました。一瞬見れば分かる「かわいい」は強い。瞬時に人の心を掴むんですよね。

私が歌ったり作曲したり編曲したりしても、こんなにも瞬間的に多くの人を幸せにすることってできないんですよ。

私じゃなくても、音楽だったら5秒はかかりそうな気がします。時間芸術の宿命というのでしょうか。だからこその良さはもちろんありますし、最初の一音で人の心を掴む素晴らしい演奏はあると思いますが、
そのシチュエーションで「心を掴まれる側」はある程度の音楽経験や興味がある人が大半だと思います。

音楽が劣っているということではなくて、「分かりやすいものが最高か」という議論は置いておいて、「分かりやすさ」というのも、「多くの人を幸せにする可能性がある」という点で価値があると私は思います。

「人を幸せにする作用」には、深さと広さがあると私は思っていて、どんな創作物もジャンルであったり、方向性や、受け取る人によって、どの程度の深さかどの程度の広さかが変わってくるように思います。
先程述べた「分かりやすさ」は「広さ」に直結しますね。
場面や人や気分によって求められる「深さ」「広さ」は違いますから、音楽とイラストと食品どれが優れているとかではなくて、私の音楽にも、「イラスト」や「食品」の良さを取り入れていきたいと思った次第です。

そんな時に、たまたま聴いた「マル・マル・モリ・モリ!」の運動会行進用編曲。
開始5秒聴いて心が明るくなりました。原曲の力も編曲の力も両方あると思いますが、「ああすごいな」と思いました。
元々この曲が特別好きとかでもありません。知識としては「震災直後の日本を元気付けた作品」くらいしか持っていません。それでも励まされました。

開始5秒で励まされる曲、私にはなかなか書けないです。しかも、この曲が書かれたのは震災後の空気感の中だと思われます。その中でこの明るい曲を作る方向にメンタルを持っていくことも含めて凄いと思ったんです。

「人を幸せにする」ことを音楽活動の目的に置く自分に疑問を持ち始めたこの頃ですが、
もう少し、そういった、「人の幸せに着目した美しい価値観の世界」を信じていても良いのかな、と思った一連の出来事でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?