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蛙鳴き始める

蛙の号令とともに里山の田作りが忙しくなってきました。
畔の草刈り、苗代の準備…。
これほど農村に人が住んでいたのかと驚くほど。会えば、いつ田植えするのや、何の肥料をまくやら 農村に活気がでてきます。

農繁期に入る前は、日中畑仕事をしているのは私たちぐらいですので、この時期になるとつい嬉しくなり、もう少しもう少しと帰宅の時間が遅くなってしまいます。

先週末は感染症の厳格な対策のもとヨモギもち、鎮守の森造りイベントを行いました。

何気なく存在しているように思えた草や木々の新たな一面に遭遇できる貴重な一日でした。どこでも生えているヨモギですが、新芽をつんでふかせば見事に美しい自然な緑をなし、香り高く、これがヨモギもちかと驚くようなもちが出来上がりました。
特に美しい花をつけるわけでもなく、いつも踏んづけたり犬にションベンをかけられたりしながらも毎年毎年道端に生えてくれ、これほど香り高いもちをいただけるとは感動なことでした。

また、鎮守の森づくりでは、まだまだ木のことや森のことを知らない自分にとって、木を植えること、木を知ることは奥深いことだなと思いました。

その日の講師の岡本先生の第一声は、

「何がすごいかといえば、木は何があってもその場所に生を受ければ、動けないことです。」

確かにその通り、誰でも知っていることです。どんなに環境が悪くても、何かが飛んできて頭が折れたとしても、その環境に対応して生き延びようとします。枝が折れてもその下からさらに強い枝をだして生き抜こうとします。

ときに30年、100年、1000年、時代が変わろうともそこに生を受け、生き抜く力、次世代につないでいく力が木や森にあり、私たち人間は真にその姿から学ぶものが多々あるように思いました。

ふと心を止めて寄せ合うことの重要性を思いました。

山口敦史

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