【お金×本】編集者が厳選したお金本一覧「お金とは◯◯だ」(ほんのれんvol.15まとめ)
▼EDITOR’S NOTE
お金は何の代わり?
編集長 仁禮洋子
日々気になる、「お金」のモンダイ。投資で蓄財をめざす流れの一方で、『DIE WITH ZERO』という本が売れている。節約はやめて、経験にお金を使い切ってゼロで死のう、と主張するものだ。「お金の貯め方・使い方」は選択肢が広がっている。
しかし、そもそもお金とは何だろう? お札のこと? 通帳に書かれた残高のこと? 経済力のこと? Moneyの語源は、ラテン語のMonetaであり、「忠告する女神」という意味があるそうだ。Financeの語源はFinish。相手との貸し借りの関係を解消して「関係性を断絶すること」が金融のはじまりだった。
お金は価値の交換を媒介するだけでなく、「忠告」が必要なほどパワーをもったり、「関係を解消」する機能をもったりもする。その力って、どこからくる? 支払う金額を「代金」というけれど、お金は何の「代わり」になっているんだろうか? 5冊の旬感本を手すりに、「お金」をたくさん言い換えながら、その正体を探ってみた。
▼「お金」シリーズはこちら。
●選書のプロセスで出会った15冊の「お金本」について紹介しています↓
1冊目●『ふしぎなお金』
赤瀬川原平(著)筑摩書房 2022 を紹介しています↓
2冊目●『〈ヴィジュアル版〉 貨幣の歴史』
デイヴィッド・オレル(著)角敦子(訳)原書房 2021 を紹介しています↓
3冊目●『浮世絵と芸能で読む 江戸の経済』
櫻庭由紀子(著)笠間書院 2023 を紹介しています↓
4冊目●『21世紀の楕円幻想論─その日暮らしの哲学 』
平川克美(著)ミシマ社 2018 を紹介しています↓
5冊目●『お金のむこうに人がいる─元ゴールドマン・サックス金利トレーダーが
書いた予備知識のいらない経済新入門』
田内学(著)ダイヤモンド社 2021 を紹介しています↓